朝から暗い。
雨が降ったりやんだり。
窓を開けているとちょっと涼しいくらい。
本日の音楽はこちら♪
アイルランド料理の先生ダリナ・アレン著の大部な本。
ご近所のYさんという奥様からお借りしたものだ。 Yさん、どうもありがとうございます。
先月、この本にレシピが掲載されている鹿肉のシチューってのを作ってみた。
なかなか大変なレシピだった。
本日はアイリッシュ・シチューだ。
アイリッシュ・シチューって昔はマトンが普通だったらしいが、最近はラムが多用され、ビーフだってアリらしい。
アレン先生の著書のタイトルはアイルランドの伝統的料理というだけあって、アイリッシュ・シチューという表題のあるページには「アイリッシュ・シチューほどいろんなつくり方がある料理もない」という趣旨の説明があるだけだ。
お気持ちはわかる。
日本人が「味噌汁のつくり方」を尋ねられるようなもので、味噌の種類、だしの種類、具の種類まで考えれば、すごい組合せ数になるのと同じ。
香川県人が「讃岐うどんのつくり方」と尋ねられるようなものでもある。
釜玉、ぶっかけ、かけ、生醤油・・・それ以外の変形パターン。
この本に記載された具体的なレシピとしては、バリマロー(地名)・シチューなんてのがあったりする。
あるいはまた、アルスター(これも地名)・シチューなんてのもある。
そこで私はインターネット上で他のアイリッシュ・シチューのレシピも調べてみた。
まぁ~、いろんなのがあるわ。
レシピについては、おおまかに言えば「多くが似たようなもの」と言えるだろうが、細部を見るとかなり違う。
面白いですねえ。
でも家庭料理ってそんなもんなんでしょうね。
肉じゃがみたいなもんですよ。
細かいこと言えばいろいろだ。大筋では同じでも、各家庭にそれぞれのレシピがあるようだ。
中には「ギネスを注げ」とか、「ウスターソースを入れろ」なんてのもあった。
ということで、まずはそれら全体の基本的なポイントを合わせて、そこから最大公約数的エッセンスを抽出して作ってみましょう。
以前にも私は二度ほどアイリッシュ・シチューを作ったことがあるけどね。
その時の作成風景はこんなのだ(↓)。
これもおいしかったなぁ。
素朴で、とにかく何もしないという意味で、やや怠惰なレシピだった。楽で良かった。
生のマトンを入れていきなり煮るだけ。
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さて、長野県飯田市の肉店スズキヤさんのマトン・ブロックを解凍。
西友七里ヶ浜店から仕入れてきたタマネギ、ニンジン、メークイン。
タマネギは溶けてしまうだろう。
ニンジンはこんな感じに切ろう。
皮はむいてない。
メークインも皮はむいてない。
どれだけアイリッシュ・シチューのレシピを見ても、「皮をむく」と書いてあった。
しかし気にしない。
あの魯山人先生も「バカの一つ覚えのように皮をむくな。皮とその近くにこそ旨味が詰まっている」みたいな趣旨のことを著書にしたためていた。
と言い訳する。本当は皮をむくのが面倒なのだ。
でも、魯山人先生の考えを知っているだけ、偉いでしょう? 言い訳はできる。
ニンニクをたくさん用意。タマネギと一緒にあとで炒める。
これが本日のマトン・ブロックだ。
適当に切る。
塩と胡椒。
油多めでしっかり焼く。
おぉ、旨そうな画像。
マトンには鍋の中で休憩してもらう。
マトンを出したフライパンで、そのままニンニクを加熱。
そこでタマネギを炒める。
タマネギがしんなりしてきたら終了だ。
それも全部鍋に入れる。
本日もストウブが活躍する。
最後に使うパセリをみじん切りしましょう。
牛のスープ・ストックを使いたいところだが、そんなものはないので、ブイヨンを溶かしたものを注ぐ。
そして煮る。
ニンニクのみじん切りが浮いてくる。
アイリッシュ・シチューにニンニクを使うのだろうか?
でもそう書いてあるレシピ(↓)もたくさんある。
くつくつ煮ましょう。
2時間くらいね。
「おとーさん、遊びませんか?」とドガティ君登場。彼のうしろには彼の好きなおもちゃ。
これだ。ピンクのくまさん(らしき物体)。新ミミガーと呼ぼう。
「ねぇ、おとーさん、遊びませんか?」
わかりましたよ。投げますよ。ドガティ君は取りに行く気まんまん。
投げたら捕まえた。
くわえて走って戻る。
「さぁ、おとーさん、もういちど投げてみよう」
「あるいはおとーさん、取ってみよう」
「だめーーー、本当に取っちゃだめ」
面倒くさいやつだ。
また投げてやる。
ドガティ君が取ってくる。
「おとーさん、また取ってみよう」
「だから本気で取っちゃだめー」
本当に面倒なヤツだ。
ブーケガルニ。
ニンジンとブーケガルニを入れる。
メークインも入れる。この時点で煮始めてから1時間半くらいだ。
クツクツ・クツクツ。
柔らかくなれ、各具材たち。
アイリッシュといえばこれ。世界一おいしいビール。
ギネス・エクストラ・スタウト。
こんなおいしいビールってないね。
アイルランド原産ですよ(↓ 破線で囲まれたところを見て)
テーブルも用意しないと。
あぁ~、ギネスおいし。
メークインの味見。
ほこっ!と崩れた。
うまいなぁ、これは。
では皿に入れましょう。
こりゃまたおいしそうだ。
よく出たマトンの味わい。野菜類の優しさ。
シンプルなレシピはこれだから、いいね。
ストレートに素材の味が出る。
引き続き、雨です。
ながぁーい雨降り。
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