Reflections

時のかけらたち

村野藤吾の建築-模型が語る豊饒な世界・・・prolific world of Togo Murano-architectural models

2015-09-08 21:13:32 | art
日本に滞在していたドイツ人建築家:ブルーノ・タウト(1880~1938)は、「日本の伝統と現代価値との驚くべき融合」とこの作品を評しているが、
西洋のモダニズムにはない日本人ならではのきめ細やかさや美的感覚を感じとったのかも知れない。
村野氏は周りとの調和、そして人々に愛される建築を非常なる苦労を持って生み出していったとの解説がありました。

村野藤吾という名前はどことなく懐かしさを感じる響きです。まだ結婚する前、建設会社の絵画アトリエに通っていた頃、村野藤吾の本を会社を
通して買ってもらったことがありました。その本は今どこにあるのだろう? 結構和風の数寄屋造りのデッサンがあるような本でした。
絵の仲間と村野が設計した箱根プリンスホテルを見に行ったこともありました。


日本を代表する建築家の一人 村野藤吾(1891~1984)は、戦前戦後を通して幅広く多様な建築を数多く手がけました。
村野は、住まう人々、集う人々に対して建築はいかにあるべきか、向き合うべきかを常に考え、時代の流行に乗ることのない、ゆるぎない
独自の理論を展開したと言えます。その姿勢から生まれた豊かな建築は、きめ細かいデザインによる密度のあるディテールと豊かな素材感、
そして有機的な優しさと品格を備えています。

京都工芸繊維大学美術工芸資料館に託されている村野・森建築事務所の建築設計図は、同校建築学研究室を中心に外部研究者を加えた
「村野藤吾の設計研究会」により研究が進められ、今年13回目となる「村野藤吾建築設計図展」において、その成果が毎回発表されて
きました。その際、学生達の手によって村野建築精緻な模型が制作されてきました。

このたび、村野藤吾の建築にかかわる研究を続けてきた京都工芸繊維大学美術工芸資料館、村野藤吾の設計研究会と、村野藤吾設計による
目黒区総合庁舎(旧千代田生命本社)の普及に取り組んできた目黒区美術館は、2013年から共同企画として準備を進め、このたび、
その村野建築の模型80点と図面、写真で構成する展覧会を開催し、村野藤吾の世界を俯瞰していきます。






村野藤吾氏プロフィール

1891年5月15日佐賀県唐津市で生まれ、八幡で育つ。
福岡県小倉工業学校(現小倉工業高校)機械科を卒業後、八幡製鐵所に入社。その後早稲田大学工学部電気科に入学するが
後に建築の道へ進む事を決心し、同工学部の建築科に移る。また経済学にも関心を持ち、マルクス「資本論」からヒューマニズムに
深く傾倒した。

1918年大阪の渡辺節建築事務所に入所、様式建築を学ぶ。1919年に論文「様式の上にあれ」を発表(日本建築協会雑誌、建築と社会)。
この渡辺事務所員時代に綿業会館(大阪市、国指定重要文化財)を担当した。

1929年独立し、村野建築事務所を開設。初期の作品・森五商店ビル(現近三ビルヂング、東京都中央区)は、当時訪日していた
ブルーノタウトからも高い評価を得た。シャープなモダニズム建築(旧そごう心斎橋本店など)、落ち着いた和風建築(都ホテル佳水園、
なだ万山茶花荘など)、祈りの場としての神聖な建物(世界平和記念聖堂、宝塚カトリック教会など)など、300を超えるその作品は
多種多様な表情をみせながらも、豊かな表現力で「ぬくもりが感じられる建築」を創作し続けたことは共通している。
また、渡辺翁記念会館(宇部市)、世界平和記念聖堂(広島市)、高島屋日本橋店(東京都中央区)は、国指定重要文化財に指定されている。
  


退職してから結構時間があるせいか、いろいろなところに目が届き、朝日新聞の販売店のチケットプレゼントで申し込んだところ
この村野藤吾展、サントリー美術館の国宝曜変天目茶碗展のチケットが当たってしまいました。信託銀行のパンフでも野村万作の
狂言があったのですが、こちらは半額以下となっていましたが sold out 。クラスの高い会員から順番に申し込み時期が早くなっていて
えげつない申し込み方法でした。野村萬斎を見たときに面白くもう一度見たいと思っていたところでした。
明日は館野泉バースディ・コンサートをネットで申し込んでみたいと思っています。左手のピアニストになってからは一度も聴きに
行ったことがないのでぜひ行ってみたいと思っていました。今回は草笛光子さんの朗読が入ります。


都ホテルウェスティンの佳水園の庭を見てみたいと思っていたけれど設計は村野藤吾氏だったのね。有名な庭師の庭ですが
中庭の枯山水は村野氏が醍醐三宝院の庭を模して白砂敷きの中庭をデザインしたとなっていました。

白いパースが本当に豊饒で、窓に特徴があるということでしたが、どれも非常に洗練されているのですが
クリエイティブでした。一つの美の世界で、亡くなってずいぶん経つのに新鮮です。
ホテルオークラも壊されてしまいますが、建築家の作品は持ち主次第で現存しない建物のパースもあり
残念に思いました。想像以上に見ごたえのある展覧会でした。



目黒区美術館に向かう川沿いの道。雨の中の散歩となりました。
(帰りは下校時間に重なり小学生のカラフルな傘がならびきれいでした。スマホの写真間に合わず・・)





ロビーのところだけ撮影可です。














美術館に行く前に最近見つけた目黒のカフェでランチ。そのあと池田によって
駅の反対側の美術館まで。この美術館は油絵の先生小茂田美津子さんのご主人守介氏の展覧会に
来たのが最後です。
池田では城田さんはいらっしゃらなかったけれど、城田さんが池田に名前を変えることと
久しぶりのコレクション展があることを知りました。

『池田重子コレクション 日本のおしゃれ展 ~クライマックス』
【場所】松屋銀座8階イベントスクエア
【会期】2015年12月30日(水)~2016年1月18日(月)




こばちのきのこのおから。ご飯は玄米と胚芽米が選べます。




メバルの竜田揚げと南瓜・ズッキーニ・ナス




Sは豚しゃぶのモロヘイヤとろろ丼




ミニデザートとドリンク付き







他にも面白そうなメニューでした。

コメント
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