12日(土)、札幌で開催される市民公開講座「倉本聰 トークライブ」に、司会&聞き手として参加します。
全日本病院学会 市民公開講座
倉本聰 トークライブ
「ヒトに問う~自然・人間・命」
司会・聞き手:碓井広義(上智大学文学部教授)
日時:9月12日(土)午後3時~4時(午後2時45分開場)
会場:ロイトン札幌 3階ロイトンホール
倉本聰 トークライブ
「ヒトに問う~自然・人間・命」
司会・聞き手:碓井広義(上智大学文学部教授)
日時:9月12日(土)午後3時~4時(午後2時45分開場)
会場:ロイトン札幌 3階ロイトンホール
入場無料(お申込み不要)
定員 先着500名
※当日定員を超えた場合はご入場できないことがあります
お問い合わせ:
第57回全日本病院学会in北海道 運営事務局電話
011-272-2151
<皆さんへ 倉本聰からのメッセージ>
タイトルを「人に問う」ではなく、「ヒトに問う」としました。なぜか。
この問いを僕は、地位とか立場とか身分とかしがらみとか、個人の事情とか組織の事情とか、貧富とか思想とか職業とか利害とか、更に云うなら民族とか国家とか、そうしたあらゆる束縛を排除した、地球の上の何億という命の中の微小な存在としての人類というヒト。
その一人としての「あなた」に対して真剣に考えて欲しいと思い、ヒトという片仮名を使ったのです。
僕らは偉くなりすぎてしまった。いや俺は偉くないと云うなかれ。僕自身を含めてヒトという存在は、気づかぬうちに異常に偉くなり、本来の「あたりまえ」の基準を気づかないうちに異常に上昇させ、たとえば地球上の自然現象、宇宙の中の地球という存在、もしかしたら宇宙そのものに対してすら、「上から目線」になってしまった。
だから我々は地震や津波や、熱波や旱魃(かんばつ)や集中豪雨を、平然たる態度で「災害」と云い切る。果たしてそれは災害なのだろうか。宇宙システムの中にあって、それは単なる当然の変動で、それがヒトにとって不利益をもたらすから一方的且つ独善的に災害という言葉で呼んでいるのではあるまいか。
そこで皆さんに、三つの質問をしたい。まず、「ヒトは何によって生きているのか」。金か、平和か、安全か、酸素か、水か、食料か。次に、「誰の為ならあなたは死ねるか」。そして最後の質問は、「人類はこの後どこまで続くのか」。
放送から35年となるドラマ『北の国から』。黒板五郎が僕たちに投げかけた「問い」は、形を変えながら現在も生きている。ぜひ皆さんと一緒に、考えてみたいと思っています。
倉本 聰