真面目と愉快のいいとこどり
パーク24 Times CAR
「レール&カーシェア」篇
知っている人には当たり前のことでも、知らない人にとっては驚きの事実。最新のIT事情に限らず、そういう事態は珍しくない。
Times CARのCM「レール&カーシェア」篇に登場する、営業マンの高橋一生さんも同様だ。
得意先まで1時間。その後3軒回るので、当然のようにクルマを使うつもりでいた。ところが後輩の若手社員は「むしろ電車っすね」と言う。
「電車?」と聞き返す高橋さんに、「と、カーシェアです」ときっぱり。渋滞を回避できる電車と、行った先で何軒も回れるクルマを組み合わせると言うのだ。
しかも「まあ、いいとこどりっすね」と平然としている。「今って、そうなってんの⁉」と高橋さん。強烈な風を受けて、のけぞる表情が実に愉快だ。
言動は真面目なのに、どこかおかしみが漂う人物。そんな役柄に命を吹き込むのが高橋さんだ。
ドラマ「カルテット」のヴィオラ奏者も、映画「シン・ゴジラ」の文部科学省課長もそうだった。
今ごろ、どこかの街で効率的な訪問営業に励んでいるに違いない。
(日経MJ「CM裏表」2023.12.18)