たつるんのブログにも当然書かれていたが、、、。
私も買って読んでいた。
苅谷剛彦「階層化日本と教育危機」
(不平等再生産から意欲格差社会へ)
2001年出版 大沸次郎賞を取っている。
なんでこんなに勉強しなくなったんだろう?
必死に取り組んできた総合的学習は間違っていたんだろうか?
なんでテストの度数分布表が鍋形態になって真ん中くらいの
子ども学力が落ちているんだろう?
なんで学校で偏差値50の子どもの学力が数年前にくらべて
格段と低いの?(例えば作文をさせたり、簡単な計算をさせたり)
そう思い出したので答えを必死で探した。
そこでめぐり合ったのがまずこの本。
今ぱっと開けたページに
「「ゆとり」と「個性尊重」、「生きる力」の育成をめざす教育改革
は、受験との関係が薄く、学級担任制をとる小学校段階において、
取り組みが進んでいる。実際に、ある調査によれば、小学校段階ほど、
体験学習、調べ学習やそれに応じた興味・関心の育成の基本となる
基礎学力の定着を弱めている可能性はないのか。本章の前半で述べた
ように「楽しい学習」を提供したつもりでも、そこから何を学ぶのか
は学習者によって違う可能性がある。とりわけ、基礎学力が十分
身についていなければ、一見楽しく学んでいるように見えても、そこから
得るものが少ない児童・生徒もいるだろう。しかも、そうした学習の
差異が、家庭の文化的な背景によって影響を受けている可能性もある。
そうだとすれば、基礎学力の未定着が、学年の進行につれ、学力や
学習意欲の階層差を拡大している原因となっている可能性も否定できない。
「ゆとり」の強調と、形ばかりの子どもの主体性の尊重でも明らかに
したように、その意図をはずれ、子どもたちの学習に「ゆるみ」を与えて
いる可能性が高い。その結果、生まれ育つ家庭の違いによって、高い学習意欲
や望ましい学習態度を維持する家庭と、ゆるみが学習離れにつながる家庭との
分化が生じる。本書が明らかにしてきた、高校段階での学習時間や学習意欲の
階層差の拡大は、高校以前の段階での「ゆるみ」への対処の違いが背景にある
と考えられるのである。
それでは、このような事態に対し、教育には何ができるのか。そのための
方途として、「下に手厚く」と大原則に教育の初期段階での学習理解度や
学習意欲の階層差を極力抑えることを提唱したい。初期の段階でつくりだされる
階層差を最小限に抑えておくことが、その後のの教育の不平等の拡大をある程度
は抑制することにつながると考えるからである。」
すごい長い引用になったけれどたまたまこれが私が求めてきた答えである。
要するに応用をするためには当然基礎がいる。
良質な物を作るためには良質な材料がいる。
パズルを完成させるためにはピースがいる。
ということですね。
小学校の先生がんばってくれ!
でもふと思う。高校生になっても相変わらず
モチベーションだけあげることに必死にならざるを
得ないのはどうなんだろうか?
この苅谷さんの本ハードカバーで数字資料も多く
難しいのです。私もどこまで理解できたやら。
そこでこの翻訳本がたつるんの
名著「下流志向」なのですね。
ぜひできたら合わせ技1本でお読みください。
私も買って読んでいた。
苅谷剛彦「階層化日本と教育危機」
(不平等再生産から意欲格差社会へ)
2001年出版 大沸次郎賞を取っている。
なんでこんなに勉強しなくなったんだろう?
必死に取り組んできた総合的学習は間違っていたんだろうか?
なんでテストの度数分布表が鍋形態になって真ん中くらいの
子ども学力が落ちているんだろう?
なんで学校で偏差値50の子どもの学力が数年前にくらべて
格段と低いの?(例えば作文をさせたり、簡単な計算をさせたり)
そう思い出したので答えを必死で探した。
そこでめぐり合ったのがまずこの本。
今ぱっと開けたページに
「「ゆとり」と「個性尊重」、「生きる力」の育成をめざす教育改革
は、受験との関係が薄く、学級担任制をとる小学校段階において、
取り組みが進んでいる。実際に、ある調査によれば、小学校段階ほど、
体験学習、調べ学習やそれに応じた興味・関心の育成の基本となる
基礎学力の定着を弱めている可能性はないのか。本章の前半で述べた
ように「楽しい学習」を提供したつもりでも、そこから何を学ぶのか
は学習者によって違う可能性がある。とりわけ、基礎学力が十分
身についていなければ、一見楽しく学んでいるように見えても、そこから
得るものが少ない児童・生徒もいるだろう。しかも、そうした学習の
差異が、家庭の文化的な背景によって影響を受けている可能性もある。
そうだとすれば、基礎学力の未定着が、学年の進行につれ、学力や
学習意欲の階層差を拡大している原因となっている可能性も否定できない。
「ゆとり」の強調と、形ばかりの子どもの主体性の尊重でも明らかに
したように、その意図をはずれ、子どもたちの学習に「ゆるみ」を与えて
いる可能性が高い。その結果、生まれ育つ家庭の違いによって、高い学習意欲
や望ましい学習態度を維持する家庭と、ゆるみが学習離れにつながる家庭との
分化が生じる。本書が明らかにしてきた、高校段階での学習時間や学習意欲の
階層差の拡大は、高校以前の段階での「ゆるみ」への対処の違いが背景にある
と考えられるのである。
それでは、このような事態に対し、教育には何ができるのか。そのための
方途として、「下に手厚く」と大原則に教育の初期段階での学習理解度や
学習意欲の階層差を極力抑えることを提唱したい。初期の段階でつくりだされる
階層差を最小限に抑えておくことが、その後のの教育の不平等の拡大をある程度
は抑制することにつながると考えるからである。」
すごい長い引用になったけれどたまたまこれが私が求めてきた答えである。
要するに応用をするためには当然基礎がいる。
良質な物を作るためには良質な材料がいる。
パズルを完成させるためにはピースがいる。
ということですね。
小学校の先生がんばってくれ!
でもふと思う。高校生になっても相変わらず
モチベーションだけあげることに必死にならざるを
得ないのはどうなんだろうか?
この苅谷さんの本ハードカバーで数字資料も多く
難しいのです。私もどこまで理解できたやら。
そこでこの翻訳本がたつるんの
名著「下流志向」なのですね。
ぜひできたら合わせ技1本でお読みください。