遊びをせんとや

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日本のデザインの力 ~高橋秀の展覧会~

2014-06-22 14:31:35 | 美術
連休以来、とても忙しかった。

生まれて初めての公開授業をしたり、文楽の鑑賞教室の取り組みをしたり、、、。

そんな中でも休みにはできるだけ自分の美意識を鍛えるべく美術館やら
劇場に足を運んだ。

昨今、風は日本美術に吹いていると思う。

先週の土曜日、午後からは京都南座の玉三郎の地唄舞。

午前中に我が家のコルクボードを眺むれば、可能性のあるのは
京都市美術館の「高橋秀」と向いの近代美術館の「上村松篁」の展覧会

方や油の大賞「安井賞」を30代初めに獲得した油画家と天才的な美人画の母親を持ち
自宅に鳥舎を構えるほど動物好きの日本画家

どちらも与えられた立場に満足せず、常に未知の絵の世界を探求した人だ。


初めて高橋秀を観たと思ったが意外にいろんな所で目にしているもんだ。

かつての美術の教科書の表紙にもなっていた。
旅行で訪れた福山市立美術館の庭にも斬新なモニュメントがあった。



緑の中の鮮やかなモニュメント。

そうなんだあの人なんだ。

40年間のイタリア生活を終え、日本に帰ってきてからの作品は圧倒される。

やっぱりこの人も惹かれるのは琳派を彷彿とさせる日本のデザインなんだ。

  


新しくてモダン。大胆にして繊細。



日本人のDNAの中に脈々と流れるデザインの力。

                 

清廉で艶っぽい。

この巨大な木製フレームも変形フレームも全てご本人の手作りというのが恐れ入る。
弟子が作るとか発注するわけでもなく、きちんと最初から作者が作るというのがいい。
絵画であって物づくり工芸分野も多少含んでいるんだ。

そんな事を気づかせてくれる展覧会だった。