初心者の老人です

75才になって初めてVISTAを始めました。

不思議な御縁

2009年04月24日 18時31分59秒 | Weblog
友人が写真の個展が開かれました。

 友人は、学部の写真クラブの仲間でしたから、50年余りの付き合いになります。

 皆が卒業後は彼が段取りをしてOB会を作り上げました。年1回の集会だけでしたが京都市内で写真展を年1回開くまでに努力されました。その彼が個展を開きました。

 展覧会場へ彼の奥さんが友人の婦人と訪れてきました。

 ひょんな話題から、世界遺産の下鴨神社の話になりました。

 私が下鴨神社の近くで生まれたことを話しました。生まれた場所が、

       京都市左京区下鴨下川原町××番地

 婦人が通っていた幼稚園を聞きますと××幼稚園で私と同じでした。

 婦人は私の家の筋向いが実家だとの話になりました…。


 小学校三年のとき、父親の会社が戦時体制で縮小されました。リストラされた技術者の団長になって、満州に行くことになりました。

 海を越えて行くのですから、普通の引っ越しと違います。荷造りの人が何人も来て、家具は木枠の中に入れます。大きな鏡の姿見は、木枠の中に入れて、鏡を見えるように裸で荷造りにしていました。

 三宮まで近所の人の見送りで、神戸港から「みどり丸」という名前の船で出港しました。
 翌日朝、大連港に着きます。そこから、超特急「あじあ号」で新京へ向かいます。
 途中の四平街あたりでは、車窓一面に高粱畑が延々と続いて、一時間列車が走っても、景色は変わりません。遠くに見える地平線があまりの広さに湾曲して見えます。
 地球が丸いということが実感できました。

 アメリカの西部劇映画のように、広大な土地の中にわが家がありました。

    新京特別市盛京大路房産住宅△△號

 が新しい住居の番地です。

 敗戦後、引揚者として帰ってまいりました。私には小学校の同窓会がありません。

 これまでの私の人生は外国をぐるっと回ってきました。それが、友人の個展の会場で子供のころの筋向いに住んでおられた婦人に会うなんて、不思議な御縁です…。