初心者の老人です

75才になって初めてVISTAを始めました。

レンズ・コーティング

2010年04月18日 19時49分02秒 | Weblog



カメラのレンズを前からながめると表面が,

琥珀色をしています.

これは、レンズ表面にコーティング処理がされているからです。

光がレンズを通るとレンズ表面で光がいくらか反射します。

反射した分、通過する光量のロスになります。

複雑な構成のレンズでは内部での反射による

フレア、ゴーストの発生が生じます.

これを防ぐために、レンズ(内部のレンズも)にコーティングを

施して不必要な反射を防ぐようにしています。





わたしが「写真研究会」に入部した時分のカメラのレンズは

単層膜コーティング(モノ・コーティング)でした.

レンズを見ると,紫がかった青い色をしていました.

レンズが青く見えるのは,青い光がレンズから反射して

カラーフィルムに十分到達(青い光が)していない

という理屈になります。

青く見えるコーティングレンズで撮った写真は

赤味を帯びるということになります。

              … … …

やがて蒸着技術の向上ととも1952年、

千代田光学(後のコニカミノルタ)によって

世界初の「アクロマチック・コーティング」が開発されました。

その後、カラーバランスを保つのに有利な

重層膜コーティングが主流となっていきます。




最初,コーティングレンズが発売されたとき、

レンズの表面を布で拭くと

「ズルッ…とはがれる」

と噂が流れました.

              … … …

その後、ハードコーテッド、ウルトラ・ハード・コーテッドと

いう強化したコーティングを施したレンズが出現しました.

少々,乱暴にレンズを拭いてもキズがつかないというのですが、

レンズは,触るものではないとカメラマンの意識が徹底して,

レンズの指紋が付いたりしないように、

レンズ保護用に色彩再現に無害な

UVフィルターをかけるようになりました.





UVフィルターをかけたレンズで写真を撮るのは,

ガラス越しのウィンドウを覗いているようなものだから、

フィルターを外して写真を撮ろうというカメラマンがいました.

              … … …

私は,それほどシビアな写真愛好者ではありません.