来年、わが「写真研究会」(OB会を含めて)が
60周年というので、
昔のことを思い出しています。
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高校の写真クラブに学校側から,記念式典を
撮影しろと言われました.
高校の講堂はあまり明るくありません。
写真クラブで相談して、
フラッシュを使って撮影することに
なりました。
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当時は,フラッシュといっても,
乾電池の入ったフラッシュガンとフラッシュバルブでの撮影は
一般的ではありませんでした。
マグネシウムの粉末を使った「ぼん焚き…?」がありました。
この道具が友人のN君の写真機店にありました.
「ぼん焚き」はL型の金属製の形をしています.
この発光器の後に巻き上げレバーが付いています.
レバーを廻すと中のゼンマイが巻き上げられます.
発光器は、百円ライターとよく似た構造で,
回転するヤスリと発火石があります。
そこへ、マグネシウムの粉末を瓶から出して,
発火石の上に盛り上げます.
まず、カメラのシャッターをバルブにしておきます.
撮影寸前にシャッターを開きます.
すかさず,発光器のレバーを引きます.
発火石に接したヤスリが回転します。
発火石の火花がマグネシウムに引火します.
「ボッ…」
と音がして,閃光が走ります.
そして、もくもくと煙が上がります.
閃光が光ったら,
カメラのシャッターを閉じます.
その後,フラッシュバルブを使った,
フラッシュ撮影が普及します.
フラッシュバルブの点火時間、バルブに電気を通じてから,
点火(閃光)までの
時間が不安定なのと,シャッターが開ききったときに
発火(閃光)と同調するか不安定でした.
確実に撮影するにはマグネシウム時代の
オープン・フラッシュの方法がよくとられました.
その後,フラッシュバルブもフラッシュガンも
進歩して,BCタイプのフラッシュガンが現れます.
BはバッテリーのBで、積層電池を使います.
CはコンデンサーのCです.
高圧の電池の電気をコンデンサーに蓄電して
カメラのシンクロ接点が閉じられると,
フラッシュバルブにフラッシュガンの
コンデンサーから高圧の電流が
一気に流れるという構造でした.
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その後、ストロボ時代になっていきます。