もう、7月なんですよね。
大腸検診後、
「2週間は大人しくね。
激しい運動はダメですよ。」
と言われているからではないんですが、
どことなく、病後感覚ですな。
体調不良の感じで、けだるいまま
家でじっとしておりますです。
さてそこで、
(何が「そこで」かわかりませんが…。)
なべさんの最近読んだ本でも
あげておきましょう。
鶴見俊輔「思い出袋」(岩波新書)
俊輔さん、面白いね、と以前申し上げましたが、
この本も面白い。
八十歳のご老人にしてこの精魂こもった文章です。
ひたすら、不良少年にこだわり、
筋道を立てようとしています。
たくましいですね。
古井由吉「やすらい花」(新潮社)
相変わらずの古井さんです。
中の「生け垣の女たち」がどちらかといえば、
かっての古井さんらしい小説。
人がどことなしの気配を持って生きている。
気配と気配がふと擦れ合い、
絡み合って、また離れていく。
この雰囲気いいですね。
でも、それなりの気配を持った人って
いなくなりましたよね。
(それなりの「気配」ってどんなの?
って聞かれても困るけど…。)
司馬遼太郎「世に棲む日々」(文春文庫)
やっぱり司馬さん、小説うまいです。
中井久夫「隣りの病」(ちくま学芸文庫)
これを読み終えて、今
「記憶の肖像」を読み始めています。
第一エッセー集に逆にたどりついて
読んでいると、これが非常に新鮮で、
中井久夫のエッセンスが匂い立つように
立ち上ってきます。
うれしいですね。
美しい本だと思います。
その他、藤沢周平とか、もろもろ。駄本もね。
でも、それより
早く体調戻して、
遠く遠く、お出掛けしたいんですけど。
何せ、もう7月なんですから。