6日朝無事関空到着。私と同便で到着した学生1名以外は、前日あるいはそれ以前にすでに大阪入りしている。全員の待ち合わせ場所は、関空国際線南出口。みんな約束の午前10時半前には集合場所に到着。受け入れ大学から迎えに来てくれたボランティアたちも顔を揃える。「暑いね」というのが皆の最初の挨拶の言葉。確かに暑い。でも、これが日本、お大阪だ。「これは序の口だよ」と学生たちを脅かしておく。さあ、キャンパスまで移動、と思ったら、ボランティアの学生が言うには、韓国からの参加者2名の到着を待って、その2名と一緒に移動するとのこと。ところが、その2名の荷物受け取りまでに時間がかかり、空港で2時間以上待たされてしまった。ようやく全員揃ったところでキャンパスまで移動。
受け入れ大学の国際センターの担当者の全体説明の後、学生たちは、順次迎えに来てくれたホスト・ファミリーに引き取られていく。当然みんな初対面。予めメールで挨拶は取り交わしているとはいえ、学生たちにしてみれば、初めて日本語で本当の初対面の挨拶をすることになる。みんな来る前に、何を言うか準備してくる。緊張した面持ちで、「はじめまして、〇〇です。よろしくおねがいします」と言った後、何か付け加えようとする。予め家族の名前全員を覚えてきて、1人1人握手を交わすときに、それぞれの名前を呼びながら挨拶するという、用意周到な学生もいる。ところが、ホスト・ファミリーのほうから、想定外の質問がしばしばあり、そこで大抵の学生はしどろもどろになってしまったり、言葉に詰まってしまったりする。でも、それでいい。何も心配はない。ホスト・ファミリーとして異国の学生を受け入れようと申し出てくださった方たちばかりだから、その「ようこそ」という気持ちは、言葉の壁を超えて伝わる。家族で迎えに来てくれる場合、小さな子供たちが、大人よりも先に、いきなり学生に抱きついたり、纏わりついたり、学生たちには何を言っているかわからないにしても、満面の笑みを浮かべながら、何か話しかけたりする。もう、それで大丈夫なのだ。学生たちの緊張を超え包むようなホスト・ファミリーの態度で、彼らは自分がすでに「受け入れられている」ということを感じ取る。今回の参加学生の中に、敬虔なイスラム教徒の家庭の学生がいて、いろいろと食べ物に戒律がある彼女は、来る前から食事のことを心配していた。ホスト・ファミリーの方も、できるだけ本人の希望に沿いたいと思われ、予め両者の間には、受け入れ大学の仲介で、メールのやりとりがあった。そのご家族は、キレイな飾り文字で "Soyez la bienvenue(ようこそ) , 〇〇" と書かれたプラカードを掲げながら、しかも、家族全員で出迎えに来てくださった。当の学生は、もうそれだけで、感激して泣きそう。こうして、すべての学生が無事引き取られていき、私の今日の仕事もそれで終了。夕立のおかげで、少し涼しくなった、キャンパス周辺を散歩した後、ゲストハウスに戻り、窓外の雷雨の音を聞きながら、この記事を認める。長旅の疲れもいささか感じる。今夜はよく眠れるだろう。