飛騨では8月も半ばを過ぎると、秋の気配が急に色濃くなってくる。
今日も、雨上がりの空に真っ赤な夕日が沈むと、急に気温が下がってきた。
賑やかに鳴いていた蝉に代わって、虫の音があちこちで聞こえるようになった。
床下で密やかに鳴く虫の音も、まわりが静かなので、はっきりと聞こえてくる。
コスモスも咲きはじめ、耕す人が絶えて寂しい廃田に彩を添えている。
稲穂も日ごとに実が膨らみ、頭をたれはじめた。
秋来ぬと目にはさやかに見えねども・・・と詠んだ人もいるが、山里では秋の気配が五感で感じられるようになった。