一般的に虫えい(虫こぶ)の名称は「植物名+部位+虫えいの形+フシ」と決まっているのですが、この虫えい(虫こぶ)はその特徴的な形から「植物名+形」のみで、一見が猫の足に似ているので「エゴノネコアシ」と呼ばれています。
農林大学校の寮の前に観察するのに手ごろなエゴノキが有って、5月末に枝先を探してみると「エゴノネコアシ」が付き始めていました。
側芽の先端が膨らみ、その中で「エゴノネコアシアブラムシ」の幹母が1尾いました。(外側には数尾のアブラムシが居て・・・これは虫こぶを守る兵隊さんらしいのだけど?)
幹母は初期の虫えい(虫こぶ)の中で第二世代を産みます。幹母によって作られた十数個の房室に第二世代のアブラムシが入り込んで閉鎖し、無翅胎生虫となって、さらに仔虫を産み、房室は成長していきます。一か月ほど経った6月末には20×30mmくらいに成長していました。
その十数個の房室の一個を割ってみると沢山の仔虫が蠢いていましたが有翅成虫は未だいませんでした。もう少しして房室の口が開いたら再度開いて観察してみようと思います。
この有翅虫は房室の先端が開いて飛び立ち、二次寄主であるイネ科のアシボソなどに移住するのだそうです。アシボソに付いたアブラムシは10月になると有翅産性虫となってエゴノキに戻ります。(ずいぶんと複雑な生き方をするアブラムシですねぇ~)
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