昨日の続きで、伊香保森林公園で行った樹木学実習の時に見られた花と虫えい(虫こぶ)の話です。
花は昨日アップしたものの他には二つ岳頂上で咲いていたニシキウツギ・・・
同じく頂上で咲いていたコゴメツツジ・・・
管理棟前のヤマボウシ・・・
管理棟横のノイバラなどがありました。
さて、ダケカンバの葉に付いていた虫えい(虫こぶ)ですが、私はこの虫えい(虫こぶ)を見たのが初めてで早速家に帰ってから「日本原色虫えい図鑑」で調べましたが載っていませんでした。いろいろな文献を調べているとマンサクの新芽にできるマンサクメイボフシを形成するマンサクイボフシアブラムシがダケカンバに移住して「とさか」のような虫えい(虫こぶ)をつくるとの記述がありました。
どうも、この虫えいのようなのですがダケカンバの葉にできた虫えい(虫こぶ)には名前がついていないのです。さしずめ付けるとすれば「ダケカンバハトサカフシ」または「ダケカンバハチヂミフシ」でしょうか?
虫えいは葉の裏側に開放していて葉表に向かって不定形に押し出されたような形です。葉裏から覗くと開放部分から中までアブラムシがびっしりと入っていました。
このダケカンバの虫えい(虫こぶ)から脱出した有翅虫(一部はそのままダケカンバに残るらしい)はマンサクに移住して産性虫を生み、それが越冬卵を生んで、越冬後に孵化したアブラムシがマンサクの花芽に寄生してイボフシを作り、イボフシから初夏に脱出した有翅虫がダケカンバに移住するという2年がかりのややこしい生活史を持っているのだそうです。(ふうっ~)
ちなみにマンサクハフクロフシを形成するマンサクフクロフシアブラムシはシラカバに、マンサクメイガフシを形成するマンサクイガフシワタムシはウダイカンバに移住するのだそうで、マンサクのアブラムシ類はカンバ類と重要な関係があるようです。
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