以前にもこのブログに書きましたが、DNA解析によるAPG植物分類体系ではカエデ属はカエデ科が無くなってムクロジ科になってしまいました。でも、カエデはカエデ・・・葉は対生、花弁と萼片は5個、おしべは8本、めしべは1本だけど柱頭が2個、果実は2個に分かれた翼果というカエデ特有の形態は変わらないのです。
榛名山の伊香保森林公園には多種類のカエデ属があって樹木学実習にはうってつけなので農林大学校の学生さんを連れて行ってきたのは今月の初めだったのだけど、その時に撮影した幾つかのカエデの仲間をアップしておきます。
カエデの名の由来となったのはカエルの手のひらのように切れ込んだ葉の形状からなのですが、中には全く切れ込まないものもあります。チドリノキとヒトツバカエデがそうなのですが、一枚目(上の写真)はヒトツバカエデです。翼果が付いていなければ分りませんよね。葉に切れ込みがないので1枚の葉に見えるのでヒトツバなのです・・・
二枚目(下の写真)はカナダの国旗にあるサトウカエデにそっくりなカジカエデです。もちろん種類は違うのですが、カジカエデの樹液からも和製のシロップはできるようです。カジカエデの名前の由来は、クワの仲間のカジノキの葉に形が似ているところからきているようです。翼果の翼はほとんど開きません。
こちらは葉が麻の葉に似ているからアサノハカエデです。このカエデの葉はやや薄く、皺が目立ちます。
樹の肌がウリにそっくりなウリハダカエデ・・・
コハウチワカエデです。別名がイタヤメイゲツ・・・良く似た仲間にはハウチワカエデ、オオイタヤメイゲツ、ヒナウチワカエデなどがありますが、葉柄の長さと葉柄に毛があるところで区別しています。
オオイタヤメイゲツとは風流な名前ですが、単にコハウチワ(イタヤメイゲツ)より葉が大きいから付いただけなのです。コハウチワカエデとの区別は葉柄に毛がないこと・・・よく似たハウチワカエデ(メイゲツカエデ)は葉柄に毛があり葉柄が短い(葉身の1/2~1/4)のです。
コミネカエデは5裂する葉が多く、特に中央の裂片は大きい。また中央の三つの裂片の先端は尾状に長く伸びます。似たミネカエデは花序は短いのですが花が大きく、葉の裂片の先端が長く伸びません。
1457話目となりました。何時もご支援ありがとうございます。の文字またはバナーをポチッと一押しお願いします。
![]() |
葉でわかる樹木 625種の検索 |
クリエーター情報なし | |
信濃毎日新聞社 |