国語屋稼業の戯言

国語の記事、多数あり。国語屋を営むこと三〇余年。趣味記事(手品)多し。

ロングカードら(増補=追加・再訂版)

2021-07-07 09:50:00 | マジック


●ロングカードというカードを用いたカードマジックがある。写真のような長いカードである。ジョークマジック用なのだが、ホームページやマジックショップの動画を見るかぎり、かなりの部分を公開しているという稀有なマジックである。オチというかクライマックスというかを公開しているんだから。

●さらに言うと日本では特殊に発達した可能性がある。米国の大手マジックショップであるマーフィーズではロングカードはLong Card Royalくらいしかなさそうなのである。

●日本では私が持っているだけで上掲、5種類ある。実はもう一種類あるのだが、後述するがここでは公開できない(2種追加しています)。

●一番左から紹介していく。まずは、一番好きなのは小林俊晶氏の「Koba's ロングカード+1」である。「+1」への執念、裏面の利用という点で評価している。
●マジックに関心に関心がない方は下の動画だけでも、見ていただけるとありがたい。むろん、すべての動画、リンク先を見て欲しいのだけれど。
Koba's ロングカード+1 / セオマジック
「+1」とあるように通常の現象に一工夫がある。見せ方も他のロングカードを演じる際の参考になる。
※追記:このロングカード(Koba's ロングカード+1)に質問あり。
「写真を見るとハートの10にピップは11個あるのは何故でしょうか」
 このような反応をいただけると非常に嬉しい。だが、だ。ここは小林俊晶氏でないとわからない。なので私見を記す。反対の面は最大数値がハートの8で縦に並んでいる。ハートの10の場合、四隅にハートがくる。そうするとその間がハートが6つになってしまう。バランスなどの見た目の良さから間を増やして、その結果、全部で11個のハートマークになったのではなかろうか。現場では数える人はいなく、「ハートの10」感を重視する。さすが現場の人、小林俊晶氏である。また、質問した人鋭い! 長く演じていて気付かなかったよ。
ちなみに質問をくださった方は出だしを「ロングカードについてはあまり興味がなかったので、御記事は大変参考になりました」にしてくださっていた。書いてよかったと思える瞬間である。
※改訂7月。印刷ミスでないことが説明書に明記されている。美的な問題かと思ったらもう一現象を加えるためであった。これを読んでも釈然としない面もあるが、公式が違うと言っているので、そうなのであろう。違うあたり、恥ずかしいが前掲文章の記述も残す。半ば意地。

●では通常のロングカードがどのような演技になるかというと写真左から2番目「こだわりの!超・ロングカード」ようなものだろうか。
超・ロングカード(演技例)
●なお、「こだわり」というのは紙質、裏模様、封筒などに「こだわり」があるのである。製作者側のこだわりは下の動画に詳しい。
超・ロングカード

●真ん中、左から3番目は「ライジングロングカード」である。
Rising Long Card by GINJIRO / SEO MAGIC USA
現象を一つ加えた上に不可能設定(元の箱より大きい)も入っている点が素晴らしい。

●左から4番目はちょっと毛色が違うが、雑貨屋ワザトで扱っていた「ロ~ングカード」である。カードと言うとトランプと思うのはマジシャンが多いのではなかろうか。一般の方はカードと言えば、写真(動画)のようなカード=ポイントカードや交通系ICカードを思い浮かべる方が多いかもしれない。
「マジック」あの有名カードがのび~~~~る!(オリブラ)
他にも私は所有していないが、「ロ~ングカードVIP」というのもある。カードと言えばこれだよねえ。

●一番右はモテまじっく倶楽部さんの「視力検査⇄ロングカード★神デバイス★」である。解説も詳しいので実演したくなること間違いなし。表面だけ裏面だけを活用することができるという一枚で二度おいしいというカードでもある。ロングカードの裏面(「視力検査⇄ロングカード」の場合、どちらが表かわからないが)をどうするかも大事。メガネ好きの女子に見せたらランドルト環(みたいなマーク)のカードだけでウケた。
(追記)なお、視力検査だけでも手品ができる。観客さんと適度なコミュニケーションができる良いマジックグッズになっている。

●紹介しなかったロングカードはギャグカードと連結したロングカード。どこのHPにも動画にも載っていないので紹介せず。
ただ、実際に用いたところ、客いじりがへただったせいか、盛り上がらなかった。あと、ギャグカードとロングカードというようにありえないカードが二回連続するのもよろしくなかったか。

●追記↓も持っていました。
小林洋介さんの動画を下に。スマートな演技ですね。
プラクティカル・クロースアップ・マジック ロングカード
元の封筒に入らないという不可能設定を追加しているところも現場の方らしいですね。

●とまあ、私が知る限りのロングカードの世界だが、他にもあったらご教示願いたいです、はい。
再追記
「内容が濃い」とプロマジシャンに褒められ(?)ました

再追加(7月7日)
●新しくロングカードを購入しちゃいました。メーカー不明。裏はバイシクルの赤の面を引き延ばしている。
●隣にあるカードはポーカーサイズ。ご参考までに。
 普通は片方に「ハートの3」などが書いてあるんだが、ともに上下のマークがハートの8であるところが珍しい。
 ロングカードを演じるともう片方の「3は?」と聞かれることが意外とある。まあ、隠して持てば良いのだが、ちょっと安定感がちょっとね。そのあたりをクリアするロングカード(かな)。使い方としては、はじめにハートの8を隠しながら「ハートの3?」などと聞いても良いわけだ。



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