●上の写真と下の写真をくらべてほしい。美しさに段違いの差があるのがわかるだろうか。
●下の写真は私の所有している小銭入れである。ほぼ、未使用。
20年近く前に購入。このときに私がお店の人に聞かされたのが、「このパースフレーム貴重になるよ」であった。
当時からこの「押し口型」のパースは絶滅危惧種と言われていたのである。
●その後、職人さんの後継者がいたのかわからないが、今、まさしく在庫はなくなるらしいとのこと。
●まず、そのことをマジシャンは知っておいた方がいい。
●この小銭入れ(以下、パースで統一することにしますか)をコインマジックの導入に使う方は多いのではなかろうか。
まずはパースを観客に開けてもらうのである。
開き方を知らない人は諦めるか、力ずくで開ける。しかし、「押し口型」であるので押すと簡単に開く。
こんなたわいないことでも(「たわいないこと」だからこそか)、たとえ「初めまして」状態であったとしても距離が縮むものである。
あ。「押し口型」でも金型によっては痛かったり、なかなか開かなかったりするものがあるのがあるので、注意。
国産が一番。
開けてもらうこと、これだけのことだが、観客とのコミュニケーションの導入に使えるのである。
●で、だ。
●この「KAGAROのVIVAN」のパースを、何ゆえに推すかというと物語が多いのである。
●『革の宝石』と言われる『HAAS社』の『ヴォー・エプソン』を採用(エルメスと同じですって)しているが第一。
革の色や手触りを観客に確認してもらってもいいのでは。
●また、観客に触らせなくても革質が良いというのは重要で、観客は鋭いのである。
「あ。安物を使っているな」ということくらいは見抜くのである。
この時点で私の場合、半ば負けである。
●あと、これは私だけかもしれないが、良い道具を使うと良い意味で気合いの入れようがかわるのである。
気合いがのるとマジシャンの気配もかわるという信仰をもっているのである。
信仰とかいたのは根拠のない思い込みかもしれまないからである。
が、正しいとも思っている。信仰だからな。
●次に色だが、オーソドックスな黒である(吉祥(キッショウ))もいいし、アルプス山脈をイメージした白銀色(Bernard(ベルナール))もいいが、「VIVAN」はフィンセント・ファン・ゴッホよりとったとのこと。
そこが気に入った。
革の色は『夜のカフェテラス』を筆頭とする「夜」シリーズのイメージである。
そして、中の布地はゴッホと言えばの「ひまわり」である。
これは物語を観客に感じさせるのに十分であるし、雰囲気のある演技には良いだろう。
「この小銭入れ、気に入っているんですよね。ゴッホをテーマにしていて云々」とか、言いながらコインを取り出すなんてかっこいい! と私は思うのである。(「KAGAROという日本生まれの新しいブランドなんですけどね...。」なんて付け加えてもいい! 知る人ぞ知る感が出る)
●思いきり、個人的なことを書いてしまうが、今回、行うプチ自主公演(たぶん、9月)はポーカーチップマジックとコインマジックをする予感(予定でないところが、どうも...。)があるのである。
ポーカーチップとコインとでは雰囲気に落差をつけたいのだが、パースの有無で差をつけるのもありかと思っている。
ポーカーチップはポケットから、コインはKAGAROのVIVANから出す。
それだけで雰囲気は変わるとみている。
便利な道具である。
●まあ、「VIVAN」、30個が売り切れてしまえば、私の野心は潰えてしまうのだが、それもまた一興である。
そのときは「吉祥」にするからいいもん。あれはあれで物語があるしな。
●私は5月にならないとマジック関係の予算がおりないのである。
みなは先に応援購入するといい(リンク先へ)!
この質のパースが一万円を切ることはまずないぞえ。
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