旅倶楽部「こま通信」日記

これまで3500日以上世界を旅してきた小松が、より実り多い旅の実現と豊かな日常の為に主催する旅行クラブです。

ナポリ到着、スパッカナポリ地下を見学してカプリへ

2016-03-30 14:11:59 | イタリア

アリタリア航空を乗り継いでナポリへ着くとすでに深夜に近い。一泊だけでも印象的な滞在になるようにと考えて、「卵城」が見えるホテルを選んだ。翌朝、明けゆくベランダの外にこんな風景が見えた



卵城のある岩場には古代から邸宅があり、中世にはノルマン時代の城もあった。伝説ではヴェルギリウスが「魔法の卵」をこの城のどこかに隠していて、それが割れる時城も壊れるといわれる。


朝食の場所からも


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街を歩きはじめる。ナポリはバスから眺めているだけではただ汚れて混沌とした街でしかないが、正しい解説とともに歩けば実におもしろい 午後16時半にカプリ行の船に乗るまでの時間だけれど、少人数でなければ見られない場所へお連れしましょう(^・^)


●古代の地下水道


 ギリシャ、ローマ人たちが水を供給するために建設した地下水路の跡。三十メートルほど降り、各自ロウソクを持ってガイドさんと共に歩くかつての水路なので、人一人がやっと通れる程度の幅しかない しかし、高さ(深さ)はかなりのもので、水量が多い時にも溢れないようになっている。一部には未だ水が流れている


古代、この貯水槽の上にあった邸宅では、床に開けた穴からアンフォラ(取っ手のあるテラコッタの甕)を下して水を利用していた。



古代には大活躍した貯水槽だが、中世・近代にはゴミ溜めになってしまい。何百年にもわたるゴミでいっぱいだった。現代でもその名残はみられる。この部屋の下半分はコンクリートで固められたゴミ⇒ 地下にはまだまだあるのだそうだ。 その存在は知られていたが、第二次大戦時に防空壕として再利用されるまで誰も入れないような状態であった。今は地下でも人工的に野菜が育てられるかの実験も行われている⇒、ピザの生地を次発酵させるのにもよいそうな。


::前回来た時には見られなかった公開場所があった。一度地下を出て、三十メートルほど路地を誘導され、このなんてことはない住宅の扉を入ると・・・ 地下への隠し階段があった↓



タバコ販売が禁止されていた時代に密売所としてつかわれていた、古代の「劇場跡」。階段を降りるとたしかに古代の石積みがあらわれる←この、ひし形をした石積みとレンガの組み合わせが特徴である。この空間、この家に住む人には遺跡ではなく家の部屋のひとつにすぎなかっただろう。 地上からの光が入る窓⇒ここを出ると・・・よくあるナポリの下町路地だった。下の写真で、一番下に写っている扉から出てきたのです。↓



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★★★ナポリ考古学博物館


こういう現代アートとの競演、フランスのヴェルサイユなど他でもみたけれど・・・あまり好きではありません。何が言いたいのか伝わりにくいし、多くの一度しか来館しないだろう人たちがこれを見たいと思ってはいないから。


●「休息するヘラクレス」は、何度見てもスゴイ紀元前四世紀頃にリュシッポスという彫刻家がブロンズで制作したものを、三百年後にグリコンという彫刻家が大理石でコピーしたと伝わる。オリジナルのブロンズは失われてしまってみることが出来ないが、いったいどんなものだったのだろう。ローマ時代のコピーがほかにも残されているから、オリジナルのブロンズ像はよほどすばらしいものだったのだろう。 このふくらはぎは最初に発掘されたときには見つからず、別のレプリカで修復されていたが、その後にオリジナルが見つかった。この話、もう一回書くようにします。⇒


●「ディルカの懲罰」は巨大な大理石を彫りぬいたもの。噴水として使われていたとわかった。→主題をひと言で解説するのは難しいが、技術をみているだけで圧倒される。最初16世紀はじめに発見されたとき、ミケランジェロが修復したのだそうだが、いったいどの部分がそれにあたるのだろう。あまりにも完璧に保存されすぎている。 


●「ダイバーの墓」と題されたフレスコ画↓



今回の旅ではじめて訪れるパエストゥムから出土した。飛び込む行為はあの世へ行くことをあらわしているのだそうだ。パエストゥム、楽しみです。


●「ファルネーゼのアトラス」は紀元前二世紀の作品。現存する天球儀の最古のものなのだそうだ。彫刻としての迫力も「ヘラクレス」に負けない それにしてもローマのファルネーゼ宮殿に飾られていたときにはどんなだっただろう。


***再びバスに乗ってカステル・ヌオーヴォ前で降りる


 19世紀につくられたガレリアはミラノにあるものを思い出させる→ 


昼食はピッツァ・マルゲリータ発祥のお店へ 前菜にブルスケッタ四種 ピッツァは老舗の名に恥じないものでした


****ベスビオス火山が美しい午後水中翼船でカプリ島へ入る。


マリナ・グランデからケーブルカーでカプリの町へ上る ウンベルト広場近くのホテルへチェックインしてもまだまだ明るい午後六時すぎ。島の逆側マリナ・ピッコラへ降りる道→ アウグストス公園から見はらすファラリオーニ岩。明日の午後天気ならあの岩が近くに見える散歩道へご案内したいなぁ→ 再び戻ったウンベルト広場から、イスキア島の頭だけが雲の上に出ていた→ 夕食は、ずいぶん昔に何度か行ったお店にて。内装ががらっとかわっていたけれど、美味しさはかわらず!このえび最高 トマトとモッツァレッラももちろん

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