日の出の時間に合わせて、午前六時にロッジを出発。マーサ・ポイントの駐車場には誰もいない。いや、さっき、日の出を見たグループのバスが離れていくのにすれちがった。しかし、小松の経験則では、日の出そのものを見るよりも、日の出後の三十分ほどの時間こそ、朝の景色がもっとも美しい時間だと思う。
マーサー・ポイントは近くにキャンプする人たちなどでにぎわっていた。
刻々と変化する色と影
ヤバパイ・ポイントまでリム添いに二十分ほど歩く。
まだ閉まっているミュージアム。 七時過ぎにロッジにもどり、八時半にあらためて出発。
***たった二時間ほどで、グランドキャニオンの光はずいぶん変化する。ブライト・エンジェル・ロッジとエル・トバ・ホテルの間、定番エリアで一時間ほど滞在した。←駅方向から見たエル・トバ ブライト・エンジェル・ロッジ⇒
ブライト・エンジェル・ロッジのロビーを抜けて崖際に出ると、リスちゃんがいつもうろうろ出てくるが、かわいいからといって、エサなんかあげちゃいけません。相手はちゃんと自分がどうすればエサがもらえる(かもしれない)か、知っているんです↓
谷底へ降りるブライト・エンジェル・トレイルの入口まで行ってみる。その急斜面にへばりつく「KOLBスタジオ」に立ち寄った。・・・予期せず、そのまま、この場所にちょっと魅入られてしまった。
まったく知らなかったのだが、ここはコルブ兄弟が1903年にオープンした写真スタジオだった。故郷ペンシルバニアを出て、兄のエルワースがグランドキャニオンにやってきたのは1901年、グランドキャニオン鉄道が開通してたった一週間後のことだった。ポケットにはたった二ドルしかなかったが、ホテルの巻き割りをしながら滞在し、一年後に弟のエメリーがやってきた。二人ははじめテントしかなかったが、1903年にこの場所に現像スタジオをひらいた。この二人、ただものではない。百年も前にコロラド川をほぼ全行程探検しているのである。
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ブライトエンジェルロッジを後に、今晩宿泊のモニュメント・ヴァレーTHE VIEWを目指す。途中、イースト・リムで、最後のグランドキャニオンの眺めを惜しむ。ここも通常は行かないリパン・ポイントという展望台。
南側では一番高い場所から見下ろすキャニオンは、また雄大さを増している。今回のメンバーズと、グランドキャニオン、名残のショットであります⇒
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モニュメント・ヴァレーへの道 アリゾナ州の北辺を走る。やがて、想像を超えた迫力で迫ってくる奇岩ユタ州に入る 写真では見知っている岩も見えてきた↓
THE VIEWホテルに入る前に、今日は少し先の「フォレストガンプ・ポイント」へ行ってみようここは同名の映画の中で、主人公が突然走るのを止めるシーンになっている。
****そして、THE VIEWにチェックイン!
すべての部屋からモニュメント・ヴァレーの絶景が楽しめる。唯一無二のホテル。部屋に入って三十分後、雨のカーテンが襲ってきた。
ヴァレーの舗装されていない道が、赤い川によって分断されて、一般車両は立ち往生しているのが遠くからでも見える。ほんとに「高みの見物」ってやつですね。
バスでやってきて写真を撮るだけでは見えてこない。時間の流れを楽しむ滞在。
今日の日暮はユタ州時間20時半・・・ああ、そこまで起きていられない(笑) 雨はしばらくすると止み、不思議な色の空にかわっていった。