旅倶楽部「こま通信」日記

これまで3500日以上世界を旅してきた小松が、より実り多い旅の実現と豊かな日常の為に主催する旅行クラブです。

堺~堺駅から旧港から大浜エリア

2022-06-12 21:41:41 | 国内
明治十年に建設された↑移築されていない日本最古の木造灯台↑

堺の観光パンフレット表紙にもなっているので、宿泊した堺駅前のホテルから歩いた。

幕末に港だった場所はホテルからすぐ。※冒頭の灯台とは1キロ近く離れている
↑建てられた碑は江戸最後の年:慶応四年(=明治元年)に起きた「堺事件」を記している。
※この悲劇については別に書きます

再開発でかけられた橋の上には南蛮人が↑

この周辺はしかし↑古い魚市場も残りなんだか雑然とした雰囲気。



↑※翌朝、駅前のホテルからの見晴らした、明治から昭和にかけて広げられていった港「大浜地区」↑
↑「堺事件」の起きた江戸末期の港は写真左下に少し見える水門から百メートルほど上流になる

港に↑時代にそぐわない巨大な女神像が見える↑

↑この像は1903年の「勧業博覧会」会場のシンボル像だった「龍女神」像。
台座を合わせて28メートルある。
※こちらに詳しく書かれています
2000年に完成したこのエリアに歩いていくと…

港で手を振っているのは誰?

↑「ルソン助左衛門」は堺の商人↑当時の松本幸四郎が大河ドラマ「黄金の日々」で演じていた↑似てる?
※NHKアーカイブスにリンクします
さらにあるいていくと、

高速道路の下に冒頭の木像灯台が見えてきた↑こんな立地になっていたのか・・・

高速道路を走る車のヘッドライドで色が変わる

↑戦前の「大浜地区」の写真に写った灯台↑
今の港は埋め立てがすすみ、灯台としての役目は1968年に終えている。


「大浜地区」の再開発は今度どうすすむのだろう。
龍女神の像が建てられた「勧業博覧会」のような賑わいはもどってくるのだろうか。
遊歩道は整備されているのだが、快適なホテルやカフェができるとよよいのですが。
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《手造の旅》白山比咩神社から、「大野弁吉からくり館」、ヤマト醬油「糀パーク」

2022-06-04 12:40:50 | 国内
予定していなかった「からくり記念館」だったが、茶運び人形の実演を見ることができた。
**

お昼は白山比咩(しらやまひめ)神社の門前にある「おはぎ屋」というお店で↑

地元のTさんがずっと推薦してくれていたのだが、「蕎麦と柿の葉寿司」というメニューをきいてもありきたりな気がして決めかねていた。だが実際に食べてみると、ありきたりでない美味しさ! 特に厚揚げは「これ売ってませんか?」と言う方まででてきて、残り二枚をわけてもらっていたほど。 お店の名前になっている「おはぎ」ももちろん売っていて、近所の人気商品。ここにしてよかった(^^)

食事の後↑この鳥居をくぐって参道を登ってゆく↑
白山(はくさん)信仰の神社だが、なまえは白山比咩(しらやまひめ)神社と読む↑

↑ゆるやかな階段の横を心地よい音をたてて山からの水が流れる↑神社も寺も教会も神殿も本殿に至る道のりは大事。

何百年もの間、参拝する人々が感じてきただろう気持ちをなぞる。

社殿に到着。

禰宜さんが待っていてくださり、白山信仰の話をしてくださった。

白山は富士山、立山とならぶ日本三大霊山のひとつで、全国二千七百の「白山神社」がある。ここがその総社。伝説では崇神天皇七年(紀元前91年)の創建とされる。

祀られている白山比咩大神(しらやまひめのおおかみ)は=日本書紀の菊理姫(くくりひめ)とされ、イザナギがイザナミの死醜を嫌って逃げたのをとりなして仲なおりさせた神とされる。※こちらのサイトに詳しく書かれています

奈良時代の僧・行基が白山の山頂に至ると、白山比咩大神(しらやまひめのおおかみ)が白馬に乗って表れたとされる。

↑境内に奉納されていた高さ三メートルを超える木像の馬はそれだったのか↑

↑昭和三十三年に発願してつくりはじめられたものだが、途中で寄進者が亡くなったりして資金繰りに窮し一時制作が途絶えた。再開後、昭和四十四年に完成↑

今、本宮のあるこの場所は1488年に定まった。そのころには延暦寺の末寺となっていた。ゆえに加賀が浄土真宗・一向宗の国であった時代には破壊され「門徒もほとんど全滅(荘厳講中記録)」の惨状だった。※公式HPの「歴史」より
加賀に前田利家が入り1596年に白山神社を再興。
現在の本殿は1770年に前田家が寄進したもの。
明治の廃仏毀釈・神仏分離で完全に神社になったが、日本古来の山岳信仰は今も生きている。


境内にある↑禊場がそれ↑

祢宜さんだけでなく、禊体験をさせてもらえるのだそうだ。

「なんじゃもんじゃの木」はコレ↓

***
旅の最後に金沢をもう少し見ておこう。

金沢港の近くで「大野弁吉からくり記念館」という看板が見えた。
今日は少し時間に余裕があるから寄ることにした。
入るとちょうど定期観光バスが到着していて、「茶はこび人形」の実演がはじまったところだった※ブログ冒頭写真

お客の前まで行くとピタッと止まる。
茶碗をとって、飲んで、ふたたび乗せるとくるりと方向を変えてもどってゆく。
ゼンマイ仕掛けだが、そのゼンマイは鯨のヒゲを使っている。

お客までの距離を設定することができる。

弁吉は1801年京都五条の羽職人の家に生まれ。一介の職人だったが腕と好奇心が人脈を得て⇒長崎⇒対馬⇒朝鮮まで行ってしまった。最後は妻の故郷の加賀「大野」におちついたので、大野弁吉と通称されるようになった。
最先端の写真にも興味を持って、彼自身の写真も残されている※記念館のHPにリンクします

鎖国の封建時代にあっても、こういう人物が活躍できたのが江戸時代のおもしろいところ。

↑弁吉はもともと木彫の腕前もあったので、加賀の獅子頭も数多く残しているようだ↑
木彫好きとしてはいちど見てみたいけれど、いつでも公開されているわけではなさそう。

↑この円盤のような博物館の建物にも言及しておかねば↑
建築家・内井昭蔵氏の設計により1996年に完成。
敷地は金沢港の突端に位置し、
「海に向かって船出する銭谷五兵衛の北前船をメタファーして…」つくられたと
博物館に置かれた内井さん本人のコメントに書かれている。
豪商・銭屋五兵衛は大野弁吉を援助していた。

「博物館を木造で作ること自体、安全防災上の障害があり自信はなかったが、中西知事(故人)の励ましもあり、木の博物館をめざすことにした」

その試みは成功している(^^)
****

最後に訪れたヤマト醤油の「糀パーク」は同じく港に昔からあった。

明治44年創業。
初代・山本藤松(とうまつ)は船乗り↓↑
「ヤマト」は、初代の「山(本)・藤(松)」からきていたとわかった。
↓大野川の河口に船をつないでいたと伝わる↓

↑今は「創業の小道」と呼ばれている↓

観光客向けのお土産屋や軽食堂もあるが↑工場設備は今も稼働し続けている。

↑金沢駅まで車なら十五分ほど↑
金沢港エリアはコロナ禍に大型客船が停泊できる桟橋が完成して、これからもっとクルーズ船の寄港地として脚光をあびていきそうだ。
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《手造の旅》獅子頭作り体験、獅子吼高原からパラセーリングを見る

2022-06-03 07:29:17 | 国内
2019年2月に訪問した「知田工房」さんへ

三年前の下見をやっと《手造の旅》に生かすことができた。
※2019年のブログにリンクします

相変わらず全国から新規・修理のオーダーが入っている様子。

獅子頭は置いておくだけではなく↓持って舞うのにもつかわれる↓

↑こんな大きな頭はどんなに重たいのかと、持たせてもらうと…見た目より軽い。
「桐はバルサに次いでいちばん軽い木材なんです」と、知田さん。

↑今回ガイドをおねがいした地元生まれのTさんが↑「こんなふうに持って舞ったものです↑と実演してくれた(^^)

今日は実際に獅子頭の塗りを体験してもらう↓

いちばん小さいのでは塗りにくいから↑ひとつ大きい三センチぐらいのを塗る↑
最初に金地を塗って、口と鼻の孔を赤く塗る。

鼻の孔を大きくしすぎると、鼻血が出たみたいになってしまう。

黒目を大きく入れると可愛く見え、小さく入れると怖くなる↓

↑たてがみの上に角をつけて金色に塗る。
↑小松の鼻の孔がちょっと大きすぎたので↓

知田さんが「鼻血」を削ってくださった(^^)
↑右耳を付ける面を間違えてピンっと立ってしまったけど、
まぁ、これは個性ということで(笑)

午後に訪れた「獅子ワールド館」で、知田さんとお父様(共に知田清雲)が制作された日本一巨大な獅子頭を見ていただいた。

「獅子ワールド館」2019年2月に訪れた時の別ブログにリンクします
ここはすぐ後ろに山頂へのゴンドラがある。
2019年の時は曇っていて、とても山頂に登る気がしなかったが、
今日は素晴らしい青空。

よし!登ろう(^^)眺望が楽しめると良いなぁ。

ほんの五分ほどで絶景の獅子吼高原=標高660メートルに到着。

白山から流れ出す手取川が日本海に向かって扇状地をつくっているのがよくわかる。

ここはパラセーリングに最適の場所。
目の前で体験のタンデムフライトが二機とびたった↓

※動画をこちらに載せました


ここはスキー場で↑シーズンオフの今はここをカートを借りて散策もできるのだそうだ。
今はコロナ禍で中止されていた、残念。

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