世界最高(言い過ぎ?)抵抗Vishay VARを使い始めてから100時間が経過しましたので、経過時間毎の音の印象を書きます。あくまでも私感です。
その前にVARとは?
「Vishay Audio Resistor」の略だそうで、文字通りオーディオ用途の抵抗です。
そして、VARはZ201の「Naked Type」でモールドが無いものです。Z201はZ-foilと言う銅箔を抵抗体に使ったもので、VARはこれを裸(Naked)の状態で実装したものです。Z201よりも更に音質が良いらしいですが、取り扱いには注意が必要です。
オーディオ・マニアなら高級な抵抗として有名ですので、今更説明の必要もないでしょう。
さて、エージングが経過してからの音質ですが、20時間あたりから一皮剥けて本領を発揮し始めました。
まだまだ良くなって行きそうです。
エージングには、通常聴く様々なジャンルの音楽を連続的に流しました。また偶に録画したTV番組などの音声を流していました。10~15時間/1日くらいでしょうか。
ブルーレイプレイヤーUBP-X800をメディア(SSD)プレイヤーと使用し垂れ流し。聴かない時はアンプはオフしスピーカーからは音は出していません。プレイヤーとDACのみ稼働。
また、音楽を聴かない時には、偶に「ピンク・ノイズ」を30秒ノイズとインターバル5秒のリピート再生しました。特に根拠はありませんが、以前MJ誌の付録で付いていたオーディオテスト用信号です。(⇐これはあまり意味が無かった様に思う)
〇 30時間経過後
VSRの様にシャープでワイドレンジな感じではなく、優しく柔らかく聴き疲れない感じの音です。
これは歪や雑音が少ないからかも知れません。クラシックに向いている音。
ザラザラ、ギスギスした感じは無く、音ひとつひとつが艶やかでハリが有って光沢を持ってツルンとした感じです。これは今迄経験した欧州の音作りです。
しかし楽器が増えてくると音数が多くて整理が出来ていない感じです。まだエージングが足りないのかも知れません。
〇 50時間経過後
急に音が抜けて来た!更に一皮剥けた感じ! 良いゾ!その調子。
高域はツヤツヤのテカテカで輝きを放っています。水滴を弾く様にツルンとしています。
今の状態だと比較的音源を選ぶかも知れない。
J-POPはダメ。元々音源が良くないか。。。
言うほどでも無いかなと思う場面もあったが、この50時間過ぎた辺りから良くなって来た。
やはり抵抗は本領発揮まで時間が掛かる。
特に使った箇所は小信号が通る部分なので馴染むのに時間が掛かる。
〇 100時間経過
音楽の再現性が格段に良い。隠れていた音まで再現して目の前で自分の為に歌ったり演奏してくれている様です。作られた音では無く、リスナーに聴かせる音楽になっています。
楽器が多くても整理されてきました。ひとつひとつの楽器の音が幾分聴き分けられる様になりました。
ボーカルを聴くと、微妙なビブラートの使い方やその切れ際、声の表現力,、エコーの深さなどが手に取る様にわかります。因みにビブラートで音程がズレているのも判ります(笑)。
音の立ち上がり、キレも良いです。素晴らしい表現力です。響き広がりも良く音に包まれている感じです。
世の中で、この抵抗に優る抵抗は無いのではと思う。
投資しただけの価値は有ったと思います。
他の箇所にも使ってみたい気もしますが、如何せん抵抗にしては高価です。
そして教訓:抵抗が本領発揮するには時間が必要。まだまだ良くなるのだろうか。。。