僕の前世はたぶんオランダ人。

おもしろきこともなき世をおもしろく

十角館の殺人(綾辻行人)

2025年01月11日 | よむ

図書館で夏に予約した推理小説が
半年経ってようやく届いた。
30人近い待ち人数だった気がする。
ミステリーファンでもなくても
読書家であればなんとなく耳にはしたことあるはず。
『十角館』。
1987年のデビュー作で
この作品は当時の文壇を
ガラリと変えるほどの
エポックメイキングの作品で
新本格ミステリーなる言葉まで生まれて
横溝正史や江戸川乱歩のような
重厚な積年の恨みや祟りといった呪縛から解放され
かるーい本格派?
みたいなカテゴリーの草分けとなったのだとか。
なるほどねー。
土着の文化や土地の背景まで楽しみたい派なので
K大学やO市といった表現は好きじゃないけど
なるほどねー。
宮部みゆきの『火車』や
東野圭吾の『白夜行』のように
犯人の自白のないものは好きだが
犯人が警察に追われて
崖の上でペラペラと自分語りをするような
ミステリーは現実味に欠けるため嫌い。
そういう意味では悪くない構成だが
「映像化不可能」と言われた十角館を年末に三夜連続でやるんだって!
というネタバレに等しい一言を小耳にはさんでしまい
随分と興をそがれてしまったのは
いうまでもありません。
この一言さえなく予備知識ゼロで本に向き合えたら
印象が全然変わっただろうなぁ!
実に惜しい!

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