速い雲が北西から南東に動いていた。
朝からみぞれが降って、一日、寒かった。
凍える。
オジが泣いた。
僕ももらい泣きした。
オジはどこかへ泣きに行った。
僕はこぼれない程度の涙目を、気にした。
「花粉症で」と言えば良いと思った。
寒くて寒くて、
僕らは。
僕らは、寒さの中で、泣いたあと、
静かにしていた。
僕の大切な友達のため、
オジは泣いてくれた。
誰も泣かなかったのに、
オジは泣いてくれた。
それが何よりもうれしくて、
いとうたかおさんの「天国の扉」という歌を、
胸で歌った。一番だけしか歌えず、
空を見た。
速い雲が北西から南東に動いていた。
朝からみぞれが降って、一日、寒かった。
凍える。
オジが泣いた。
僕ももらい泣きした。
オジはどこかへ泣きに行った。
僕はこぼれない程度の涙目を、気にした。
「花粉症で」と言えば良いと思った。
寒くて寒くて、
僕らは。
僕らは、寒さの中で、泣いたあと、
静かにしていた。
僕の大切な友達のため、
オジは泣いてくれた。
誰も泣かなかったのに、
オジは泣いてくれた。
それが何よりもうれしくて、
いとうたかおさんの「天国の扉」という歌を、
胸で歌った。一番だけしか歌えず、
空を見た。
速い雲が北西から南東に動いていた。