Studio_Rosso 1/43 自動車模型制作日記1

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ボディのキャスティング

2016-06-24 20:37:09 | Nissan Silvia S15
今日の山陰は朝から雨が降りました。
と言っても出勤時にはパラパラ程度だったのですが少しづつ大降りになりまして午後からは何度もどしゃ降りでしたよ(笑)
そしてCafeの前の道路は何度も潅水していました。
そのお陰か午後からはかなり涼しくなりまして過ごしやすかったですよ。
夕方からは南風が強く吹きまして、それと共に少し生暖かい風でしたね。
何だか今日も移り変わりの激しい天気でしたね・・・何だか末期の梅雨の様な気がしないでもないですが・・・まだ終わらないですよね梅雨。

さて製作を始めましょうかね〜今日は雨模様だからしっかりと仕事ができそうです。
昨日ボディの上側の型の為にシリコンを流しておきましたので今日は完全に固まっているはずですね。
と言う事で型を分解して裏返して裏から油粘土を取り除きます。

ヘラや爪楊枝などを総動員して油粘土を取り除きます
ほぼ取れましたね〜。
ここまででもけっこう時間がかかります。

でもまだ角の方には油粘土が付いています
ここで私はブレーキクリーナーと古歯ブラシを使って綺麗に取り除きます。
油粘土はブレーキクリーナーで溶かす事が出来ますので古歯ブラシで擦りながら落とします。
ただ余り長い時間ブレーキクリーナーにあてておきますとシリコンゴムが膨らみますので短時間で拭き取りまだ残っているようなら再びクリーナーをかけてブラシで擦ります・・・。
ここで注意をしてご覧頂きたいのは古歯ブラシです角度が悪いのでライターで炙って曲げております、そのままでは角度が悪くて使えないのです。
ライターで炙る場合はシンナーやアルコールなど燃えやすい物の近くでは行なわないで下さいね、火事のもとですから。

綺麗に粘土を取り除いた物がコチラです・・・
ステップの部分のラッカーサフが溶けてしまっていますがポリパテは表面に出ていませんから大丈夫です。

次は下側の型を作る為にこの中にシリコンを流しますがその前にシリコンゴムが一体化しない様に離型剤を塗っておきます。
私が使っているのはネオスという会社が出しているフリリース11と言う離型剤です。
スプレータイプになっていましてかなり乾燥が早いですね。

本当は四角に周りを囲ってから流しますが上の型を作った時にプラ板が曲がってしまいましてそのまま固まってしまいましたのでP.P.テープを使って枠を作ってからシリコンゴムを流しました。

流したのがコチラです・・・一応真空を掛けておきました。
気泡の抜けはバッチリだと思いますよ(笑)

内型を抜いてみましたが・・・ここでトラブルです。
上の型のステップ部分がちぎれてしまいました・・・幸いな事にボディの部分にはかかっていませんのでこれでも何とか使えそうです。
それにしてもボディのサイドにもこれだけのシリコンの厚みが取ってありますのにこれでも割れてしまいます・・・困った物ですね。

ちなみに上の型はこんな感じにちぎれています・・・
やはりウェーブのシリコンは柔軟性と強度に欠けているので直ぐに切れてしまいますね。
いつも使っている信越化学の物ならこんな事にはならないのですが・・・。

それでも一発目のレジンによるキャスティングをしてみました。
上側に残っている余分なレジンは硬化までにP.P.テープを切って下側の受けに流しています。
この方が脱型し易いのです。

上の型を外しました。
一見綺麗に抜けていますが良く見ますとサイドステップの部分とフロントのバンパーの部分にレジンが回っていません。
このボディは使えないですね〜。

次はレジンの流れる部分を見直しておいてから再びキャストしました。
上型を外しますとこんな感じです。
今度はフロントバンパーの部分もサイドステップの部分も綺麗に流れていますね。

型からボディを外してみました・・・
サイドステップの部分に一つだけ気泡が見えますがそれ以外は成功ですね。
まだまだバリが有りますが綺麗に取れば使えるボディになると思います。
実はここで型がちぎれてしまいました・・・つまりもうこの型は使えなくなったと言う事です。
しかしまともなボディを1個と綺麗に流れなかったボディが1個出来ただけでこのウェーブのシリコンを使った型は終わってしまったと言う事になります。
一つだけでも使えそうなボディが出来て良かったですね。

最初にキャストしたボディは型から取り外しの時に折れてしまいました(笑)
しかしこのボディもまだ使い道が有りまして前側はヘドランプの透明なカバーを作る為のバキューム型になりますし、リア部分はテールランプを作る時の型にしようかと思います。

良かったですね〜最低限の部品は作れたので・・・(汗)

Honda S600 1964

2016-06-24 17:36:14 | 只今制作の御相談中のキットたち
すこし前に長野県からお客様がお見えになった事はブログに書きましたね。
その方がご希望になられたのがホンダS600とダットサンフェアレディ1500の初期型だったのです。
どちらもフルディティールをご希望だったのですが、予算の関係もありますし・・・
お話をしながら「幸いな事にどちらもオープンカーですのでドアを開かなくても室内は丸見えな訳ですし、トランクの中もスペアタイヤとガソリンタンクしか無い訳でして・・・せいぜい作っても車載工具くらいでしょうか・・・エンジンを作ってボンネットだけを開閉すると言う事をご提案致しました。
それなら一応見積もりを・・・と言う事になりました。

そうなればベースになる物を探さなければなりません、どれが一番良いのかは迷うところでは有りますね。
キットで言えばホンダS600はボディの形状がほぼ同じS800がプロバンスで発売されていました。
余談ながら同社からS600として発売されていたのは極初期のS500のボディにS600のエンジンを載せて発売されていた物がキット化されています。
しかしフロント周りがS500なのでS800から修正した方が良いと思われます。
ただどちらのキットも形状の解釈が違っている部分が有りまして今ホンダのSシリーズを作るベースにはなりえません。
実車を良く知る者の一人としてちょっと許せない部分が有るのです。

ミニカーとしても各社から出ていまして
古くはビテスとかノレブそしてエブロでしょうか・・・!?
これらのメーカーの物は一長一短が有りましてなかなか選択が難しいのですが・・・
今回私が選んだのはMark43でした。
このメーカーはすこし前に作ったいすゞ117クーペを出していたメーカーと言う事で覚えていらっしゃるでしょう。
今のところこのミニカーの形状が一番実車に近いのではないかと思われます。
もちろんこれから先まだ良いミニカーやキットが出てくるかもしれませんが現状一番良いと思われるのはこれだと思います。
まあ実車を何台か隅々まで分解してレストアした私が細かな事を言えばキリが無いのですが・・・基本的な形状は十分合格点であると言えます。
それに海外のメーカーさんのミニカーはなにげにLHDだったりしますからそれを直すのも結構大変なんですよ(笑)
まあそれは輸出仕様を取材されて作ったでしょうからLHDになっても仕方が無いのですが・・・。
こちらがMark43のホンダS500です
佇まいはなかなか良いと思いませんか?少なくともプロバンスをどう丁寧に作ってもこんな感じにはなりません(笑)
キットは沢山持っていますが・・・(汗)

フロントのライトもきちんと初期型になっています・・・
後期型との違いがわからない方の為に説明をしておきましょう。
初期型ではライトとその下側のスモールランプを覆う様にガラスのカバーが付いています。
後期型ではS800と同じくカバーが無くなりメッキ製のリムに変わっています。

そしてS500の特徴である一直線になったバンパーですね・・・格好が良いと思うのは私だけでしょうか?
その昔この形のS600が欲しくて探したのですが私の捜査網には全く引っ掛からなかったですね。
恐らく全てレース用として売られたのではないかと思われます・・・だから残っていないのではないかと・・・。
唯一残っているのは比較的最近ドイツのミハエルオルトマン氏の所から里帰りした個体のみかもしれませんね〜。

後から、見た感じも他のミニカーと比べると実車の雰囲気に非常に近いですね。
重箱の隅を突く様に文句をつければテールランプのメッキのリングが少し厚みが有り過ぎるかな・・・
それとFウインドウの上側に付くサンバイザーは肌色ですね。

少しだけ悔やまれるのはこのサイドエンブレムの場所ですね。
少々前過ぎです・・・
残念な事にこのエンブレムはデカールの様な物でして外して付け直しが効かないのです・・・

反対側も左右対称にもなっていないし・・・場所も違います。

でも値段を考えれば十分納得のいく内容ですね。
ベースはこれにして見積もりを致しましょう・・・。


もう一台のフェアレディは次の機会にご紹介致しましょう。