Studio_Rosso 1/43 自動車模型制作日記1

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昨日は定休日でしたが・・・

2013-03-14 21:37:24 | Mercedes Benz E350
昨日は定休日でしたが午前中は雨も降らなかったので畑仕事をしていました。
これはキャンディーさんの誘惑に乗ったものじゃないですよ(笑)
春は畑が忙しいのです、まあこの作業が今年一年の畑の収穫を左右すると言っても過言では有りません。
詳しい作業はこちらにアップしております、暇な方はどうぞご覧になって下さい。

お昼頃からはポツポツと雨が降り始めましたのでアトリエでの仕事に戻りました。
今日は定休日なので普段は出来ない事をしようと言う事で前日入荷したメイクアップアイドロンの展示ベースを仕上げる事に致しました。
これはご予約を頂いていたものなのですが最近のアクリル製のケースの下側(つまり展示ベースの部分)を木製に替えて納品して欲しいとご依頼がありましたので事前にいつものNさんにお願いしてアクリルと同じ形状で作り直して準備していたものなのです。
しかし、肝心の商品が来ないと展示ベースとボディカラーのマッチング決められない。
と言うのも木製の台は素材の違いや木目の違いで色が微妙に変化します、つまり同じ物は2つと無い訳でしてボディカラーと展示ベースの色味のバランスが余りにもコントラストが強いと良く無い訳でして・・・。
やっと商品が入荷して来ましたのでどの台が良いのか、またオイルステンによる色実の調整はこれで良いのか確認をいたしました。
これでやっとクリアー塗装に入る事が出来ます。

まずは裏面を塗ります。
なぜ裏面を塗るのかわかりますよね!?
木製品はいくらかの水分を持っています裏を塗らずに表面だけを塗ると時間の経過と共に必ず反り返って来るのです。
この展示ベースが反ってしまうとクリアーのカバーの一部を押し上げてカタカタと不安定な事になってしまうのです。
先に裏を塗って最終的に表を仕上げる訳です。
乾燥は熱をかけずゆっくりと行ないます、熱をかけると木の繊維に含まれている空気が膨張して表面に泡が出ます。

表を塗って中研ぎを入れています。
表面を1度塗ると必ず中研ぎを入れてから次を塗る事になります。

最後のクリアーは艶消しにして仕上げます。

使った塗料はいつも使っているウレタン系の物で艶消しはユニバーサルフラットで艶消し仕上げにしています。
最後に半艶消しよりも艶消しが強い状態にするのは私の好みです。
現在お客様に位置に付いて確認中です、このままの状態が良いのか真っすぐに向けるのが良いのか・・・まあこの辺りも好みなんで私が出来る事はお客様のご希望に合わせて配置をしようかと・・・・


休日でないと出来ない事って色々有ります。
一日も早くブルーバードをお届けしたいので普段の日はなかなか他の作品を制作する訳にもいきません。
こんな休みならメルセデスベンツを進めても良いかな!?
先日エッチング製のウインドデータが来ていましたので形状を確認して微調整の資料と共に送りましたが、大きさが修正されて戻って来ましたのでまた確認をしなければなりません。
エッチングは便利なんですが、精密な部品であるがために確認作業もなかなか厳密に行わないといけませんね。
今回の修正はウインドまわりの再確認になりますのでボディ原型のウインドの高さも直しておいてから大きさを合わせます。
高さを調整する為にプラ板を貼付けておりますがこの後パテで修正をしなければなりません、プラ板がガイドになってくれるので大切な作業なのです。


リアウインドウはそう段差がないので角になった部分を少し削っています、ン~なかなか難しいですね。



ウインドフレームの制作です

2013-03-12 21:34:34 | Bluebird 1933
本日、西日本は晴天らしいですね。
山陰も当然ながら朝から雲一つ無い良い天気でした、風は少し寒かったですが午後からは暖かくなりました。
キャンディーさんじゃないけど庭仕事がしたくなりました(笑)

昨日夕方メイクアップアイドロンの新製品でアストンマーチンDB4ザガートルマンボディが入荷致しました。
関東方面のO様のご予約分は上のアクリルカバーはそのままに木製の展示ベースに交換してからの納品になりますので今しばらくお待ちを頂きたいと思います。
この木製ベースはチーク材を使ったベ特性展示ベースになります、事前に知人の木工所で制作して頂いて下塗りまでは行なっていましたが現物が来ないと展示ベースの色が決められないので途中で止めてありました。
今日から展示ベースの色を決めてニス仕上げをしてアクリル製の展示ベースと差し替えてから納品になります。
私の個人的な感想は後ほど新入荷商品のお知らせでご確認ください。

また本日フィーリング43のフェラーリ250GTドロゴの予約分が入荷致しましたが、ご予約分で在庫切れになってしまいました。
2週間後に再度入荷する予定ですのでもう少しだけご予約をお受け致します、こちらの方もよろしくお願い致します。

さてブルーバードのフロントスクリーンはメタル製の物が付いております、これが結構繊細なキャストで唸らせられる物なのですが年式が違うとスクリーンも少し形状が違って来る様ですのでそのまま使う訳にはいきません。
昨日は厚紙でスクリーンの型紙などを作ってみました。
本日はいよいよ真鍮板で作る事になります。
スクリーンと入ってもそう難しい物では有りません、まずは素材から検討を致します。
私の持っている真鍮板は0.2mmと0.5mmですが0.2mmではちょっと薄過ぎて強度が無いですね、0.5mmは強度は十分ですが厚さが有り過ぎてちょっと問題が出て来そうです。
そこで0.5mmの真鍮板をロールにかけて0.35mmまで厚みを圧縮してみました。
こんな場合にもロールは便利が良いですね~!

厚さを調整した真鍮板にケガキをしてみました基本的な大きさはキットの付属していた物にしています。

四隅に0.8mm程の穴を開けてその穴に糸鋸の刃を入れて切り抜きました。
いくつも穴を開けて切り取る方法も有りますが手間もかかりますしその後の修正も時間がかかりますので私は糸鋸派かな・・・(笑)

その後横の部分も2枚重ねした真鍮板に同様に穴を開けて糸鋸で切り抜いてヤスリで整形しました、組み立てるとこんな感じですね。

画像は有りませんがウインドフレームの前側に0.5mmの穴を2ヶ所開けて差し込みピンを作りました。
取り付け強度や位置がずれない様にと言う配慮ですね。

ウインドフレームを取り付けてから何気なくボディカバーの部分を触ると何か頼りない感覚が・・・
どうやらメタルのボディの薄い部分が有って歪んでしまった様ですね。
ここはインナーのフレームを再現した部分ですのでこのフレームが干渉するからボディ側をギリギリまで削っているのです。
1/43で中身の有る物はフレームなどもギリギリに納めないとスカスカのモデルになってしまいます。
なのでギリギリまで頑張るのですがボディはメタルだからある程度の厚みが出てしまいますので当たってしまうんですよね~。
そこで仕方なくこの薄くて強度の無い部分を切って取りました、勿論型紙はマスキングテープで取っていますので真鍮板で置き換えるのはそう難しい事じゃないですね。

どうやら先ほどの画像の左側の三角な部分もメタルが薄くなっている様なのでここもカットしました・・・当然型紙は取っています。
ここまで来るともとに戻るのか心配になって来ますね。

まずは最後に切り取った三角な部分を真鍮に置き換えてみました・・・。
インナーのフレームがギリギリの部分に収まっているのがご理解頂けるでしょう。

次はその下側の真鍮板です・・・。

削って仕上げると・・・なかなか良い感じですが、また真鍮の部分が多くなってしまいました。
軽くなってしまいますね~。

修正したボディはこんな感じです

2013-03-11 21:45:31 | Bluebird 1933
本日の山陰は黄砂も通り過ぎたのかスッキリと晴れ渡って良い天気の一日でした。
気温は少し低く風は少々冷たかったですね。

昨日新造したエキゾーストを付けたエンジンをボディに納める為にボディパネルの修正をしていましたが、今日はそのボディパネルを取付けてみました。

何とも格好良いですね・・・。
もう一丁!


そうそうこうなったらご依頼者の方にお預かりしている1932年のブルバードの完成品も出して並べてみるとその違いが良くわかって頂けるかと思い・・・



並べてみると搭載するエンジンでボディ形状がかなり変わっている事が分りますね、今回製作のベースになったのはこの完成品と同じ物のキットの方でした。
後部以外は全く違っている事が分りますね・・・しかも中身まで入っています。

お預かりしていた完成品を箱から取り出しましたがボンネットの脱落を防ぐ為にマスキングテープを貼ってあったのですがその部分にマスキングテープの糊がこびりついておりました。
せっかく取り出しましたからメンテナンスを行っておきます、お預かりしている間は私がメンテナンスをするのは当然の事です。
糊は極細のコンパウンドで落とします。

白い綿棒に青い塗料が付きますのでこのメーカー完成品にはクリアコートがしてないのがわかりますね。
ボディ側にも糊がついています・・・。

今回メンテナンスに使ったのはこの艶出し入りのコンパウンドです。

磨いたのは良いですがマスキングテープを貼りっぱなしにするのは塗膜に対する影響が出るかもしれません、と言って貼っておかないとボンネットが脱落して塗料がチップするとも限りません・・・。
なのでビニールを使ってボンネットを固定しておいてビニールにマスキングテープを貼って固定しておきました。
このビニールは粘着は付いていませんので塗膜に影響は出ないのではないかと思います。

ボディを合わせたのでは有りますが、まだ気に成る部分が有るのも事実です。
またメタルを盛って削ります・・・

心ゆくまで修正をします

このボンネットが当たる部分は真鍮板で作り直しましたが当たり面が余りにも少ないので変形がちょっと心配ですね、そこで辺り面に真鍮0.5mmの角材をハンダ付けして補強しておきます。
さすがにこの作業はエンジンを降ろして行っております。

エキゾーストの上側にはエンジンフードの部分だけを開閉する為のヒンジが付いております、恐らく1932年まではこの部分の構造が違っているのでこの年に変更されたのではないかと思われます。
ヒンジを作っておきましょう。
カッターの替刃の穴の部分でスペーサーを入れてボルトで連結した物を使って真鍮パイプをコロコロ転がして跡を付けますと等間隔に切れ目が入ります。

ボンネットフードに取付けるとこんな感じです。
実際にはコレで開閉する訳では無いですがまあ雰囲気という事ですね。

次は少し難易度の高いフロントスクリーンですね・・・
まずは厚紙でスクリーンの型紙を作ってみましょう・・・この年式の物はこのスクリーンの下のフレームが円弧を描いているのが特徴のようですね・・・
その上その下側のフレームには幅広な補強がしてあるようです・・・補強はした方が良いのか少し迷いますが・・・まずはスクリーンのフレームを作ってみて様子を見て検討する事にいたします・・・。

一難去ってまた一難??

2013-03-10 20:31:08 | Bluebird 1933
昨日は初夏の様な気温でアトリエの中は25度を超える様な温度になりましてエアコンを入れると自動モードで冷房がは入る位温度が高かったですね。3月としては異常な気温ですね~
朝方から風が強く風の音で目が覚める程でした・・・今は雨。
この雨は空中の黄砂を含んでいますので余り奇麗では無さそうです・・・雨が上がったら空が奇麗になると良いですね。

午前中はCafeのショップカードを新しい物に更新していました。
Cafeのまわりの景色を四季に応じて写真に撮りショップカードにしています、前回まで冬バージョンでしたが今回から春バージョンに変更です。

写真は中庭に咲いている梅の花ですね・・・。
そうそうこの所の暖かさでガレージ前のサクランボの花も満開になりました。

そんな中ちょっと事件が・・・
アトリエの建っている谷に消防車が入って来て気が付いたのですがアトリエの窓から見えているお宅が火事になりました。
写真はもう鎮火した所ですが、直前まで窓から炎が出て凄い事になっていました。
最初は軒の部分から煙が出ていたくらいでしたが5分程でこんなになってしまいました・・・。
新聞によると芝をバーナーで焼いておられたとの事、空気が乾燥していますから気を付けないといけませんね、当店では芝生は焼きませんが・・・。


前振りが長くなってしまいましたね。
では早速制作のご紹介です。
昨日とは反対側のエキゾーストを本日最初の仕事として作っています、手が忘れないうちに反対側を作っておかなければいけませんからね~。
こちら側のフランジは上側になる部分にも糸鋸で切れ込みを入れておきました、理由はやはりここは分割している構成に見せたいからですね。
構造的にパイプが付いている面よりもこの上面の方が良く見えますのでその効果は大きいでしょう。

エキゾーストに取り付けピンを植えております。
後で組み立てる事を考えればここを接着剤のみで仕上げる事は強度の点からも余り得策ではないと思います、お客様の指が当たって簡単に外れてしまっては申し訳ないのです。
ピンは0.5mmの真鍮線で差し込み代が少なめなので接着剤よりも強度のあるハンダ付けでエキゾーストに取り付けてあります。

エンジン本体に取り付けてみますとこんな感じ・・・かっこいいですね~

勢いで両側付けてみました・・・!!!
っん!良い感じです!!
作りたい物が有る(私の場合は仕事なので作らなければならない物が有ると言うのが正しい)場合どうやって作るのが一番良いのか、いくつかの障害を乗り越えてその通りに作れた場合の達成感は何とも言い難い物が有りますね。


しかし困った事も出て来ました。
エキゾーストをエンジンに取り付けて車体に乗せるとエキゾーストがかなり低い位置になりそうなのです。
V12エンジンは前から見た場合にシリンダーが斜めについていますよね、そこから出たエキゾーストは真っすぐ出てくれば当然斜め下に向かいます。
エンジンからボディまでの距離が離れていればボディ側の開口部は下に下がります・・・これは理屈です。
なので思った以上にボディの下側にエキゾーストが出て来そうです・・・下の画像はエキゾーすrとの穴の位置を下に下げようとボディを削っている所です。

穴を下側に移動すれば今までの穴を真鍮板で塞がなければなりませんので真鍮板でパネルを作っています。
上側のカバーの乗って来る部分は別としてエキゾーストの穴のまわりは板で薄く見せたいですからこの部分を真鍮板で作った訳です。

上側のカバーのエキゾーストの穴の部分も塞ぎます。
真鍮線を当ててガイドにします、メタルを盛る前にこれで下側との整合性があるのか確認をしておきます。

確認出来たらメタルを盛ります・・・。

このマシンはこのエンジンフードの部分が左右均等ではないので形状を合わせるのに若干苦労致します。
反対側は少しカバー部分が低いのでメタルを盛り直しました、これも厚みのガイドは真鍮線を仕込んでいますので盛る時と削る時はこれを目安に行ないます。


いよいよエキゾーストが完成で~す(笑)長いトンネルだった(爆笑)

2013-03-09 20:59:41 | Bluebird 1933
今日も空は晴れているのだけど遠くは霞んでいるので黄砂でしょうか?花粉でしょうか??
ネットのニュースでは黄砂に注意する様に出ているのでやはり黄砂も花粉も飛んでいるでしょうね~こんな日は外に出ない(笑)
農業をしたい気持ちはやまやまですが・・・種を蒔いて苗を作らないといけない時期では有りますが・・・。
この時期は大変忙しい時期なんですよ~。

昨日作ったエキゾーストパイプの部品を曲げやすい様に焼き鈍しします。

昨日セリカの男さんからのコメントで2種類の方法が有ると書かれていますが焼き鈍しは加工しやすい様に金属を柔らかくする方法の一つで一般的には金属を赤くなるまで熱して空気中でゆっくりと冷却する事になります、反対に焼いた物を急冷するのは焼き入れと言う物で焼き鈍しして加工をしてから焼き入れを行なうと金属が硬くなります。
焼き入れの急冷は水に付ける場合とオイルで急冷する場合と有りまして水ですと硬く脆くなります。
オイルの場合は水よりも急冷具合が弱いので水で行なうよりも柔らかくまた粘りが出ますので欠けたりする事は少なくなります。
使用目的に応じた焼き入れが必要になる場合も有りますね。
いずれにしても使う金属や目的によって色々と使い分けられていると言う事ですね。
画像は焼き鈍しをする時にラジオペンチで固定して行ないますが持っている部分は内側に穴が開いている部分になります。
この部分に熱をくわえると溶けて変形しやすくなりますので炎が直接当たらない様にと言う配慮です。

中にはこんな不良品も出て来ます・・・ですから少し多めに作っておかないといけませんね。
焼き鈍した物を曲げようと治具にさし込んで曲げたら折れてしまいました、よく見るとほんの僅かに穴が開いています。
内側に穴を開けた時にここの部分がかなり薄かったのでしょう・・・

他のをよく見ると・・・こんな物も有りました、こりゃ使えませんね。

次はエキゾーストのフランジの部分を作ります。
下の画像はテストショットですので穴が真鍮素材の中心に来ていませんがテストなんで余り突っ込まない様にお願いします(笑)
一応穴の間隔を3.5mmにしてエキゾーストを並べてみます、シリンダーヘッドのポートの間隔に巧く一致するのか不自然さは無いのか検討しないといけません。フライスで穴を開けますから寸法的な微調整が出来ない事は無いのですがこれも6本のエキゾーストを並べてみないとわかり難いので・・・数字と見た目が違ってくると言う見本の様な物ですね。

そしてこれが本チャン用のエキゾーストのフランジです。
資料画像では1本のエキゾーストに1枚のフランジが付いていてエキゾーストは全て独立している様ですが実際に並べて接着する場合にはズレて一直線にならないので6つのフランジを一体で作ります。
このフランジは片側で1.0mm有りますので0.5mm程度まで糸鋸で切り目を入れて独立した物であると言う事を表現する事にしました。

フランジが出来ましたのでエキゾーストパイプを取り付けてゆきましょう。
2本程取り付けてみましたが・・・
このフランジの上下の高さは1.5mmです、パイプは外径が1.8mmですからそのまま付けるとパイプの方がフランジよりも大きくなってしまいます。
実際には根元を1.0mm程まで斜めに潰していますので1.5mmの高さにフランジに奇麗に収まっているのです。
この潰すと言う作業をした場合としない場合ではかなり印象が違って来たのではないでしょうか??
たとえ難しい事でもするべき事をきちんとしておけば(それが仮にかなりの遠回りな道でも・・・)雰囲気は自然に近くなって来る様な気がします。


そしてついに片側のエキゾーストが完成致しました・・・。

ウ~ンまだ反対側が有るんですよね~(笑)