日本が世界自然遺産として2018年に「奄美・琉球」(鹿児島、沖縄)の登録を目指していることに対し、中国が外交ルートで懸念を伝えてきていることが11月14日、分かった。
中国は、自国領だと主張する沖縄県・尖閣諸島が対象に含まれる可能性があると指摘している。
複数の日中関係筋が明らかにした。
日本は鹿児島県の奄美大島と徳之島、沖縄県の沖縄本島北部と西表島の4ヵ所
に候補地を絞り込んでおり、尖閣は対象外。
予定通り来年2月1日までに国連教育科学文化機関(ユネスコ)に登録のための推薦書を提出する方針だ。
関係筋によると、尖閣が属する石垣市で2013年に尖閣の世界遺産入りを目指す動きが出た後、中国からの申し入れが活発化。
ユネスコ政府代表部などを通じ「釣魚島(尖閣の中国名)は中国固有の領土。日本が世界遺産に申請する権利はない」などと主張している。
日本側は、今回の登録について、固有種の数や森林面積などのデータに基づき2013年12月に4ヵ所を選んだ経緯を説明。
中国側の誤解を正して「日本の世界遺産登録を邪魔しないでほしい」と求めているが、中国側は自説に固執しているという。
日本は2013年1月に「奄美・琉球」の世界遺産登録に向けた作業を本格化。
年明けの推薦書提出を控え、候補地を国立公園に指定する手続きなどの準備を加速させている。
沖縄を領土にしたい中国は激しく反対するだろう。