踊る小児科医のblog

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喫煙で自殺の危険性増大/タバコ病第二次訴訟

2005年01月19日 | 禁煙・防煙
タバコ関連のニュースが多すぎるので、まとめて2つ掲載しておきます。前者は12/25の「酒とタバコは最高のパートナー/受動喫煙で乳がん2.6倍に」で紹介したJPHC Studyの最新報告で、下記ページに既に掲載されています。
喫煙と自殺の関係
たばこと自殺について?―概要―

後者は、歴史に残る「世界の恥」判決(一審)で知られる「たばこ病訴訟」の第二次訴訟となります。

たばこ多いほど自殺の危険 中年男性で、厚労省研究班

 日本人の中年男性では、1日に吸うたばこの本数が多いほど自殺する危険性が高まるとする大規模疫学調査の結果を、厚生労働省研究班(主任研究者・津金昌一郎(つがね・しょういちろう)国立がんセンター予防研究部長)がまとめた。21日から大津市で開かれる日本疫学会で発表する。
 日本は年間3万人を超える自殺者が出ており、自殺による死亡率が世界でも非常に高い。研究班は「たばこと自殺の関係は未解明の点が多い。禁煙で自殺が減るかどうかも研究課題だが、喫煙本数の多い人の心の健康に注意することは、自殺予防対策に有効だろう」としている。
 研究班は40-60代の男性約4万5000人を約10年間追跡。この間に自殺した173人の喫煙状況を調べた。
 その結果、1日の喫煙本数が20本未満の人と比べて、自殺の危険性は30本以上40本未満の人で1.4倍、40本以上の人で1.7倍に、それぞれ高まった。
 本数に関係なく、吸う人と吸わない人を全体で比較しても、吸う人の方が危険性が高まる傾向があったが、統計学的に有意な違いではなかったという。
 吸い始めてからの年数は、がんの危険性とは関係があるが、自殺との関連はみられなかった。

元喫煙者が健康被害提訴へ JTなどに3000万円請求

 長年の喫煙で肺がんなどになったとする横浜市金沢区の自営業高橋是良(たかはし・これよし)さん(62)ら3人の元喫煙者が17日、日本たばこ産業(JT)や国に計3000万円の損害賠償を求める訴訟を19日にも横浜地裁に起こすと明らかにした。
 訴えによると、3人は20-37年間喫煙し肺がんや肺気腫にかかった。JTは欧米や自社の研究で有害性や依存性を認識できたのに、あいまいな表示で販売、国は国民の健康を守る観点から規制を怠ったと主張している。
 JTは「今の段階ではコメントは差し控えたい」としている。
 同様のたばこ訴訟では、東京地裁が2003年10月に元喫煙者の請求を棄却、元喫煙者側が控訴している。