踊る小児科医のblog

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「たまねぎたまちゃん」を知ってますか?

2005年01月16日 | こども・小児科
「たまねぎたまちゃん」を知ってますか? 「赤塚ワールドの「幻の名作」が帰ってきた! 1967年9月から69年3月号まで、小学館発行の『小学1年生』に連載されたものが、37年ぶりに初めて単行本化!」(下記HP内の書籍紹介より引用)とありますから、私はバッチリこの年代に当たっています。話の中身は全く憶えていないのですが、「たまねぎ涙が目にしみて」という歌のソノシートが付録に付いてきて、大人になってからもたまねぎを切ったり刻んだりする度に頭の中でこの歌が流れていました(今は料理を手伝うことは滅多に無いのですが-子どもたちが手伝ってくれるので)。残念ながらこのソノシートは付いてこないようですが、本は近いうちに是非入手したいと思います。若いお母さんお父さんや子どもたちにもお勧めできると思います。

愛蔵版たまねぎたまちゃん-特集ページ-

いやしかし、ソノシートも復刻しないかなぁ。。
探してみたら、こちらに掲載されていました。ちゃんと持っている方がいるんですね。題名が記憶とちょっと違ってました。
「たまちゃんなみだがめにしみて」

NHK番組への政治介入問題を読む

2005年01月15日 | NEWS / TOPICS
この問題について全国紙5紙と地方紙1紙の社説をざっと読み比べてみましたが、例によって読売と産経は“憲法改正”をがなり立てている割りに現憲法の意味を全く理解していないとしか思えません。というか、だからこそ憲法を変えようとしているのかもしれませんが。。しかしね。報道機関としての使命も危機感も全く持ち合わせていない、自殺行為としか思えません。

この場合、問題になるのは内容が「偏向しているかどうか」ではなく、「閣僚や与党有力政治家」(すなわち国家権力)が事実上の検閲行為を行った(かどうか)という問題であり、「何を報道しても良いのが報道の自由か」などという子どもじみた議論をしているのではありません。

もちろん、「報道の自由」とは、中身が何であれ、権力者が報道に介入することを禁じたものであり(憲法はすべて国家権力を縛って国民を守るためのもの)、中身の問題は全く別のレベルの話しです。昨年の春(だったか)に田中真紀子の娘が文春を相手取って差し止めを起こした一件では、報道界が「中身の真偽や重要性に関わらず」文春擁護の論陣を張りましたが、私はそれを批判して差し止めを支持しました。今回のケースとの最大の違いは、相手が権力者であるかそうでないか、という判断です。

ちなみに、この番組への介入問題は放送当時に既に問題になっていたもので、何で今頃出てきたのかと思ったら、神様である会長が辞職寸前の失墜状態にあるからなんでしょうね。

NHK――政治家への抵抗力を持て(朝日)
NHK特番問題 政治に弱い体質が問題だ(毎日)
公共放送の独立性を貫け(日経)
NHKの説明責任/政治家にでなく国民にこそ(河北)
[NHK番組問題]「不可解な『制作現場の自由』論」 (読売)
NHK慰安婦番組 内容自体も検証すべきだ(産経)

生活習慣病のソフト開発-茨城県

2005年01月14日 | 禁煙・防煙
こんな記事が目に着きました。下記のページからダウンロードできるようですから、是非使ってみたいですね。喫煙の影響がきちんと計算されてくるのか、興味深いところです。

生活習慣病のソフト開発 茨城県、数値入力で簡単に
 茨城県は12日、健康診断の数値を入力するだけで、5年以内にがんなどの生活習慣病で死亡する危険度を自動判定するソフトを独自に開発したと発表した。2月から県のホームページで誰でも利用できるようにする。
 県は「自治体などは現在、複数のシートの升目を手書きで埋めて判定しており、ソフト化は画期的」としている。
 開発したのは県保健予防課と健康科学センター。1993年に健康診断を受けた県内の40?79歳の男女約9万6000人が、10年間でいつ、どんな死因で死亡したかを追跡調査しデータベース化。これを基に、自動判定ソフトをつくった。
 入力する項目は年齢や身長、体重、血圧や血糖値、喫煙の有無など。県民の平均値や「望ましい値」と比較でき、どの項目をどれくらい改善すれば危険度が下がるかも分かるという。
 保健予防課は「健康診断の数値が将来の健康にどのように影響するかを見て、生活習慣の改善に役立ててほしい」としている。

茨城県健康科学センター

青森県南の公的病院産婦人科、再編へ

2005年01月13日 | こども・小児科
今朝のデーリーに掲載されていた「県南4病院の産婦人科を2病院に再編へ」という記事は、記事中で名前が伏せられていますが十和田から東北大の産婦人科医が引き揚げることになるのをきっかけに起きた問題のようです。十和田がなくなると困るが弘前大から産婦人科医を出す余裕がないので、4→2病院ではなく5→2病院というかなり大幅な再編に取り組むことになった。その中でむつは別格で絶対に必要だから、実質的には十和田・三沢・野辺地・青森労災(八戸)の4病院のうち1つしか残らない、という話のようです。記事で仮定になっているのは、十和田からの引き揚げが本決まりではないのかもしれません。いずれにせよ厳しい話ですが、現状でも三沢や野辺地など1人でやっているところは産婦人科医に「燃え尽きろ」と言っているようなものですから、医療資源の有効配分という観点からすると、産婦人科に限らず自治体病院の再編(合併論議の中で議論が進んでいない)は不可避と言わざるを得ません。しかし、県のコメントのように、地域医療を考えるとただ再編すればいいというものでもなく、難しい問題です。もちろん、小児医療とも関係してくる話です。

青森労災の産婦人科は思春期外来などに取り組んできてお世話になっているので残してほしいと思いますが、八戸市内には市民と日赤もあるのに対して、十和田・三沢・野辺地がなくなると上北地域がすっぽりと抜け落ちてしまうことになるので、どう決まるかまだわかりません。

弘大医学部、産科医の県南配置2病院に集約(2005/01/13)
 弘前大医学部の地域医療対策委員会(新川秀一委員長)は二○○五年度内に、青森県南地方の四病院に配置している産科医を二病院に集約する方針を固めたことが十二日、分かった。対象となる病院は、むつ総合病院(むつ市)と青森労災病院(八戸市)、三沢市立三沢病院(三沢市)、公立野辺地病院(野辺地町)。集約の行方によって産科医が不足する地域が出てくる可能性があるため、県は今後の対応に苦慮している。
 弘大によると、派遣している産科医数はむつ総合二人、青森労災二人、野辺地一人、三沢一人の計六人。これを二病院に三人ずつ配置する方針だ。
 このうち一カ所は臨床研修医指定病院で、県の「地域周産期母子医療センター」に指定されているむつ総合病院とすることを同委員会で合意しており、残る一カ所を現在検討している。
 弘大は県内唯一の医師養成機関だが、大学の独立行政法人化や卒後臨床研修医制度を背景に、深刻な医師不足に陥っている。新川委員長は医師不足の要因について、▽弘大の卒業生が県内に残らない▽県の自治体病院の機能再編が進まない―などを挙げている。
 全国的に医学生は、過酷な勤務状況や医療ミスによる訴訟が多いことなどを理由に産科医を敬遠しがち。新川委員長は、「少ない産科医に厳しい労働を強いることで辞められて、地域医療が停滞する恐れがある」とした上で、「集約によって地域住民に不便をかけるかもしれないが、将来的には良い方向に向かう」と説明する。
 また、県によると他大学の医師引き揚げにより、四月から産科医がいなくなる県南地方の自治体病院もあるという。新川委員長は「仮にその病院から医師がいなくなれば、残る一カ所の対象になる可能性もあり得る」としている。
 こうした事態に県健康福祉部の北窓隆子部長は「最終的には大学が判断すること。ある程度の集約は避けて通れない」と受け止めながらも、地域医療の停滞を憂慮する。
 県と弘大は来年度以降、同学部入学者への経済的優遇制度や推薦入学枠に「県内枠」を設けるなど、さまざまな対策を本格的に展開する。しかし、県内の医師確保は厳しいのが現状だ。
【写真説明】
弘前大による産科医の集約で、新年度も医師が継続して残るむつ市のむつ総合病院。ほか3病院の医師配置はまだ決まっていない

八甲田ウォーク~雪の回廊、募集開始

2005年01月12日 | SPORTS
毎年開催している「八甲田ウォーク」、一度参加してみたいと思いつつも、春先だし天候も不安だし(寒いのが苦手)、往復の運転も雪だと困るし、8.1km自体は問題ない距離なのですが、これまでいろいろと躊躇して参加したことがありませんでした。今年の募集が既に始まっていて、ネット上からも応募できるようです。タイムテーブルをみると、酸ヶ湯温泉での時間が「ゆったり」し過ぎているのが難点なのですが、さてどうするか。春から運動を再開して5月のうみねこマラソン、7月の十和田湖ウォークへと続くシーズンの幕開けとして一度体験してみたい気もします。

八甲田ウォーク、酸ヶ湯~谷地間8.1km雪の回廊

再度、ノロウイルスの集団感染について

2005年01月11日 | こども・小児科
1月6日に「いま流行しているウイルス性胃腸炎(嘔吐下痢症)について」と題して掲載したばかりですが、ノロウイルスによる老人施設での死亡例がここに来て問題になっているようです。前にも書いたように(あるいは下記の引用記事にもあるように)、このウイルス自体は珍しいものでも何でもなく、これから流行るロタウイルスに比べれば重症化しにくく自分で治っていってくれるものです。

ただし、通常の感染と食中毒と両方のパターンを起こしうるという点で若干の注意が必要です。通常の感染の中にはいわゆる「集団感染」も含まれますが、そんなことを言えば保育園で流行る風邪もインフルエンザも下痢も全て「集団感染」ですから、ノロウイルスだけ特別扱いする理由はみあたりません。

対策は、吐物や便・オムツの処理と手洗いなどを主とした通常の感染対策です。最近、吐物をふき取ったあとが乾燥してウイルスが浮遊することが重視されてきているようです。詳しくは、前回も引用した「ノロウイルス食中毒の予防に関するQ&A(厚労省)」を参考にしてください。

今回施設での死亡例が続いたことについては、高齢者で基礎疾患や免疫力の低下や栄養状態の不良などがベースになかったかどうか、あるいは、症状が出始めてからの対処や治療に問題がなかったかどうかなどが検証されるべきと思いますが、毎年普通に流行っているものですから、今年だけ騒ぎ立てるべきものではなく、毎年普通に注意していくという基本でよろしいかと思います。

集団感染、実態把握へ全国調査 小学校・病院も対象(asahi.com)
 全国の高齢者施設で感染性胃腸炎の集団発生が相次ぎ、一部でノロウイルスが検出されている問題で、厚生労働省は10日、同様の事例がどれくらい発生しているか全国調査を実施する方針を固めた。ノロウイルスは乳幼児の感染も多いことから、高齢者施設に限らず、医療機関や小学校、幼稚園、保育園なども対象に含め、都道府県を通じて集団発生の情報を集める。また、ウイルスと集団発生の因果関係解明に向け、7人が死亡した広島県福山市の特別養護老人ホームに国立感染症研究所の調査チームを派遣することも決めた。
 ノロウイルスは冬に流行する感染性胃腸炎の代表的な病原体。感染性胃腸炎は食中毒で広がるほか、感染者の吐いたものや便などから二次感染することもある。食中毒の場合は医師が保健所に届ける義務があり、ノロウイルスによるものは03年が278件、患者数は1万603人だった。しかし、食中毒以外の感染者数は把握されていない。厚労省が感染症法に基づき、全国約3000の小児科から報告を受けて増減傾向をつかんでいるだけだ。
 厚労省は「例年より感染性胃腸炎が流行しているようにはみえない」(結核感染症課)としているが、高齢者施設での発生が相次いだため、実態を把握して対策をとることが必要と判断した。
 また、厚労省は同日、高齢者施設で集団発生が疑われる場合は施設側が速やかに市町村に連絡することや、施設職員と入所者の衛生、健康管理を徹底するよう、都道府県などに通知した。

三鷹の森ジブリ美術館と浅草・上野を歩く

2005年01月10日 | ART / CULTURE
お正月は続けて休めなかったので、その代わりにこの連休を使って東京に「散歩」に行ってきました。詳しくは書きませんが、こんな感じです。六本木ヒルズとかそういった最新の繁華街や施設は、ウチの場合最初から候補に上りません。ディズニーランドは中学の修学旅行で行くようなので今回はパス(それに1日がかりだし)。今回の主な目的であるジブリ美術館は期待以上の空間と展示で、周囲の井の頭公園散策と共に、大いに頭と体を柔軟にすることができました。2日目はレトロなお上りさんコース。花やしきには初めて行きましたが、評判のジェットコースター、短くて落差もあまりないけど楽しめました(コワかった)。2日間とも東京は快晴で風もそれほどなく、歩き回るには絶好の日和でしたが、帰ってきたら野辺地・青森はドカ雪で東北本線のダイヤも乱れていたようです。八戸は2-3cm積もった程度で新幹線も少し遅れたけど無事到着して一安心。井の頭公園では紅葉も少し残っているところに梅の花もほころんでたりしてましたが、八戸の春はまだまだ先ですね。

● 初日(1/9)
三鷹の森ジブリ美術館
井の頭公園
● 2日目(1/10)
浅草(浅草い~とこ.com
 仲見世
 浅草寺
 花やしき
上野
 上野公園
 国立西洋美術館

(アン)ハッピー・マンデーを活用する

2005年01月09日 | NEWS / TOPICS
明日10日は成人の日ですが、八戸市では今日成人式が開かれたようです。成人式の問題がここ数年騒がれていてねぶたのカラス族(最近はカラスハネトとは呼ばないらしい)と共にウォッチングの対象としてきましたが、私は自分自身も成人式に出席していないし、何だって行政が主催する行事にわざわざ出席して騒いだりするのか全然理解できませんでした。ここではその点は置いておきます。

成人の日(Coming of Age Day) は「今日は何の日~毎日が記念日~」によると“おとなになったことを自覚し、みずから生き抜こうとする青年を祝いはげます”国民の祝日なのだそうです。ここ数年、祝日が移動してわけがわからなくなった方(←私のこと)もいらっしゃっるかと思うので復習してみると、

1995(平成7)年3月8日
 海の日(7月20日)を追加
1998(平成10)年10月21日(2000(平成12)年1月1日施行)
 成人の日(1月15日)を1月第2月曜日に
 体育の日(10月10日)を10月第2月曜日に変更 (ハッピーマンデー制度)
2001(平成13年6月22日(2003(平成15)年施行)
 海の日(7月20日)を7月第3月曜日に
 敬老の日(9月15日)を9月第3月曜日に変更(ハッピーマンデー制度)

このハッピーマンデー制度については1998年の制定前の議論の時(もう6年前だ)に「ハッピーマンデー?」というArticleをBBSに書きましたが、その時にBBSには残っていませんが「アンハッピー・マンデー」という表現も使いました。しかしまあ、決まってしまったものは仕方ないので、お正月にちゃんと休めない人のために替わりの連休として活用させていただくことにします。祝日の本来の目的とその日に定めた意義を切り離して連休にして楽しめばいいという刹那的な考えこそが問題なんですが、まあ、なんというか。。

八戸でまた虐待事件が

2005年01月08日 | こども・小児科
八戸市でまた虐待事件があり、死因との直接の因果関係は調査中のようですが、いずれにせよ幼い命が失われてしまいました。こういう事件があると、「もしかして私が診察したことがある子じゃないか」と心配になるのですが、そうじゃなかったからといって安心するわけにもいかず、この母親をいくら責めてもこの子の命を甦らせることはできません。まわりでもっと早くに気づいて助けることができた可能性はありますが、こういうケースは医療機関や健診などに顔を見せないことも多く、どの程度把握できていたのか現時点では何も言えません。もちろん、健診未受診者というのがハイリスクの一つであることは市当局などでも理解していますから、連絡や保健師による訪問などもあったかもしれませんが、どの程度介入できていたのか、きちんと検証する必要があります。これ以上犠牲者を出さないためにも、あるいは、虐待と結びついている虐待予備軍や育児不安の親たちへの支援を進めて虐待へ進展させないためにも。

1歳長女の腕折り母親逮捕/八戸署(2005年1月7日 東奥日報)
女児傷害の母親を本格取り調べ(2005年1月8日 東奥日報)

スマトラ沖地震で伝えられていないこと

2005年01月07日 | NEWS / TOPICS
26日の夜にスマトラ沖地震・津波で甚大な被害/救助隊派遣は要請を待つなというタイトルで日本の報道体制の初動の鈍さを批判した記事を書きましたが、スマトラ沖地震(→asahi.com特集記事)の人的被害の大きさには適切な表現が思いつきません。ワシントン・世界銀行の慶長さんが被害国であるスリランカの水道などのプロジェクトを以前から担当してることはブログを読んで知っていましたが、今回の津波で早速支援のために動き始めているようです。3日のデーリー東北にも「慶長さん(八戸出身)スリランカ支援担当」と掲載されていたのでお読みになった方も多いでしょう。
(と思っていたら、今回はモルディブ担当になったということを昨日のブログで知りました)
アジアの地震とTSUNAMI  ワシントン通信
インド洋へ緊急出動  モルディブ通信

問題は、当日の夜にも書きましたが、アメリカや日本は津波発生を予知できていたはずなのに、各国に知らせることを怠ったこと。それによって、助かったかもしれない数万人の命が失われたことを考えれば、これは人災と言って過言ではないでしょう。もちろん、インド洋での津波予知システムの設置を経済的理由から断った沿岸諸国政府も追及されるべきだし、観光産業への影響を考えて当日警報を出さなかったというタイ政府などの対応も問題なのですが、日米、特にアメリカでは米軍基地への情報は流していたようで、この点についてはTUP-Bulletin  TUP速報のメールで知ることができます。NHKなどの報道機関も「日本に津波が来る心配はない」だけで終わらせたことは、重大な犯罪的怠慢と言えます。今頃になって情報システムの共有をどうのこうのと提案しているようですが、ただ電話するだけでどれだけの命が救えたか。。。

そのことを、一般のマスコミは全然追及しようとしない。また、インドの核施設の被害も懸念されているようですが、これも一般紙には全然出てきません。軍事政権下のミャンマーの被害も全然伝えられてこない。日米はこの機会に地域への軍事プレゼンスを増大させることに熱中しているようだし、援助が常任理事国入り競争になっていたり。。

いま流行しているウイルス性胃腸炎(嘔吐下痢症)について

2005年01月06日 | こども・小児科
この時期には毎年ウイルス性胃腸炎による嘔吐・下痢が流行しますが、主なウイルスとしては初冬のノロウイルス(旧称・SRSV)と厳冬期のロタウイルス、その他にアデノウイルスや多くのウイルスがあります。家庭でのケアについてはこれも毎年繰り返していることですが、最初の半日の「吐いたら飲むな」が最も大切で、ここを乗り切ればほとんどの方は下痢しながらも治っていってくれます。詳しくは、院内報の、

吐いたらすぐ点滴? それとも痛くない治療で治しますか?(くば小児科クリニック院内報 2004年11月号)

や、病気とケアのページの、

ウイルス性胃腸炎(嘔吐下痢症)のケア
下痢と嘔吐

などをご覧下さい。ノロウイルスは通常の感染とは別に「食中毒」で発症することがあり注意が必要です。

ノロウイルス食中毒の予防に関するQ&A(厚労省)

男性医師の喫煙率21.5% 英米の3~5%に比べ依然高率

2005年01月05日 | 禁煙・防煙
日本医師会(日医)の会員喫煙率調査のデータ(一番下に全文を引用)が公表されていますが、低下しているとは言えいまだに男性医師の20%以上が喫煙しているとは、お恥ずかしい限りです。日医のサイトには下記の記事以上の詳しいデータがまだ掲載されていないのですが、朝日の記事によると、
>担当診療科別では、男性では呼吸器科と循環器科、小児科などで20%を割り込んだ。
>肺がんや虚血性心疾患など喫煙との関連が深いとされる疾患を担当する医師は喫煙率が低い。
>女性では小児科が1.7%で際立って低かった。
とのこと。小児科の女医さんで喫煙者1.7%もいるとは驚きですが、男性もまだそんなに高いのか。循環器学会に続いて小児科学会でも専門医の条件として非喫煙者であることを義務づけることを検討していますが、早く実現してほしいものです。

結論はただ一つ。医師は男性であろうが女性であろうが、何科であろうが、喫煙すべきでない。喫煙率ゼロ%でなくてはならない。麻薬と同じように医師免許の条件とすべき。

この調査に関して、朝日と共同通信の記事を引用しながら、
男性医師の喫煙率21% 英米の3~5%に比べ依然高率(朝日)
男性医師の喫煙率は22% 呼吸器、循環器科で低く(共同)

こんなことをホームページに書いて公表しているトホホな医師がいます。(↓)

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「煙草の煙よりうさん臭いね」
 えーお正月からトホホな記事の話など。某朝日新聞さんですけど。こんな感じ。
 見出しにあるように、日本の医師はなんて無自覚でケシカラン!、というニュアンスがプンプンする記事なんですが、データの扱いがあまりにずさんだなー。たとえばね、日本は4倍程度の高率とありますが、たとえば米国成人の喫煙率は22.5%と日本の半分以下。となると米国医師の喫煙率も低くて当然です。この場合は、国民の喫煙率を加味して2倍程度高い、とすべきです。むしろ国民男性の半分が喫煙者という方が衝撃だけどなー。
 また、日医は未回答の中に多くの喫煙者がいる可能性があり、「実際の喫煙率はもっと高い」と推測している、という文章はまったくナンセンス。すべてのアンケート調査が同じ可能性を秘めていますから、米国も英国も医師喫煙率はもっと高いかもしれず、日本国民だってもっと高いかもしれないと書かなくちゃ。日本の医者はケシカラン!、という先入観に流されて、そこだけ決めつけちゃった。警察の見込み捜査を批判できませんねーこれじゃ。
 ちなみに同じデータから共同通信が別の記事を出しています。そこでは、「医師の喫煙率は欧米に較べて高いが、呼吸器科や循環器科のDrは低い。専門科は煙草の害を実感し、すでに喫煙から手をひいている」、といった内容になっています。読者の健康意識を高める意図が感じられますね。
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ホームページのprofileに氏名を掲載することのできないレベルのページなわけですが、得意気に書いているコメントが支離滅裂で論理破綻しているし(ナンセンスと書いている文章がナンセンスなのですが気づいていないらしい)、何よりも日本の医師の喫煙率が未だにこんなに高いことについての問題意識が全く感じられません。これで循環器科医だというのだから。。。どこの病院か公表されていないので、もしかしたらこんな医者に知らずに受診してしまうかもしれません。患者さんが可哀想なので、広島市の石橋という医師だということをここで公表させていただきます。名前は医療系MLで分かっているのですが武士の情で書かないでおきます。病院名は私も知りません。

◎教訓 氏名や医療機関名、連絡先を公表していない“医療系サイト”は信用しないように。

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「2004年日本医師会員喫煙意識調査報告」男性医師の喫煙率が低下
日医ニュース第1040号(平成17年1月5日)
 土屋常任理事は,昨年十二月七日の記者会見で,日本医師会委託研究「二〇〇四年日本医師会員喫煙意識調査報告」(大井田隆日本大学医学部教授)がまとまったことを公表した.
 日医は,二〇〇〇年にも同様の調査を行っており,今回の調査(調査時期二〇〇四年二~七月)でも,日医会員四千五百名を無作為抽出し,三千六百三十三名の有効回答(反応率八五・九%)を得た.喫煙率は,男性医師二一・五%(二〇〇〇年調査では二七・一%),女性医師五・四%(同六・八%)であり,男性医師の喫煙率は二〇〇〇年の調査と比較して,有意に低い値を示した.一方,女性医師の喫煙率は,前回よりわずかに減ったものの,有意差はなかった.
 さらに,(1)「医師は立場上喫煙すべきでない」「患者は喫煙すべきでない」と考えている者が男女ともに増加(2)具体的内容を伴う禁煙指導が増加(3)特に禁煙補助剤の処方が増加(4)院内全面禁煙の医療施設が増加―等が調査結果から明らかになったとして,今後も禁煙推進活動をはじめとする喫煙防止対策に取り組んでいく姿勢を示した.
 土屋常任理事は,「看護師等の医療関係者の喫煙率をみると,まだまだ課題は残っている」として,医療現場全体で喫煙防止運動に取り組むことが大切であることを強調した.

受動喫煙で成績低下 読解や算数、米の研究

2005年01月04日 | 禁煙・防煙
標題のような研究結果が報道されていました。従来より、妊娠中の喫煙により子どもの知能(IQ)低下や身長が低くなることなどがわかっており、さらにADHDや暴力犯罪にも結びついていることがわかっていましたから、受動喫煙による今回のデータも決して驚くようなものではありませんが、ちゃんとしたデータが出てきて親や社会に対するインパクトが違ってくると思います。

受動喫煙で成績低下 読解や算数、米の研究
 【ワシントン4日共同】受動喫煙の機会が多いと、子供の読解や算数の成績が悪いとの研究を、米シンシナティ子供病院(オハイオ州)のチームがまとめ、4日、米公衆衛生専門誌に発表した。
 受動喫煙の子供の健康への害は知られているが、知的能力への影響ははっきりしていなかった。今回の研究で、子供がさらされるニコチンが低濃度でも危険なことも示され、たばこを吸う親に禁煙圧力が強まりそうだ。
 研究は、過去に米政府が全米で実施した健康調査の被験者になった6―16歳の子供で、たばこを吸わない約4400人が対象。
 ニコチンが分解されてできる「コチニン」という物質の血液中の量を測ったうえで読解、算数(数学)、論理的思考力、短期記憶力をテストした結果、人種や性差、経済状態などによる差を考慮しても、コチニン濃度が高いと読解、算数、論理的思考力の点数が低いことが判明。濃度が極めて低くても関連ははっきりしていた。
 チームは「個別の点数低下はわずかだが、米国全体で3300万人以上の子供が受動喫煙の害を受けているとみられ、公衆衛生上重大な問題だ」と指摘している。
【編注】専門誌は、エンバイロメンタル・ヘルス・パースペクティブス1月号
 受動喫煙 他人が吸ったたばこの煙を吸わされることで「間接喫煙」ともいう。喫煙者が吐き出す煙に加え、たばこの先端から立ち上る「副流煙」に強い害があるとされる。米シンシナティ子供病院によると、受動喫煙による子供の健康被害についてはこれまで、中耳炎や乳幼児突然死症候群(SIDS)の増加、ぜんそくの症状悪化など数多く報告されている。

『ハウルの動く城』をどう楽しむか

2005年01月03日 | ART / CULTURE
前日の雪かきと急病診療所当番も終わり、やっと休みらしくなった2日に、宮崎アニメの最新作『ハウルの動く城』をイオン下田で観てきました。既にご覧になった方も多いと思うし、例によって観て面白く、後で考えるとわからないという宮崎作品の特徴をそのまま受け継いでいるので、評論はしないでおきます。私以外の家族3人は原作を読んでいたので、原作と違う!というのが観た後の第一声でした。ハリポタのように原作に超忠実につくられているのとはまた別の、オリジナル作品としてとらえた方がいいのかもしれません。(読んでみないことには話にならないのですが、今月中は時間がとれそうにない)

できればもう一度観てみたいのですが、TV放映を待つことになるでしょうね。

気になったのは声優をどう評価するかで、こちらの“おーちゃんの毒舌映画評論”「ハウルの動く城」に書かれているご意見にほぼ賛同して、木村拓哉はマル、倍賞千恵子に疑問が残ります。荒れ地の魔女とサリマン(原作は男だとのこと)はそのまんまという感じだし、マルクルは義経の子ども時代を演じるようですね。

イオン下田にも2年ぶり(?)に行ったので、問題の喫煙室をチェックしておこうと思ったのですが、行きそびれました。しかし、入り口付近での喫煙者による受動喫煙は免れないので、また時間があったらメールで指摘したいと思います。

シルクロードから25年

2005年01月02日 | ART / CULTURE
NHKの「新シルクロード」と「シルクロード」の再放送をみました。あの印象的なイントロで始まる喜多郎のテーマ曲が流れてくると、一気に25年もの月日が甦ってくる不思議。そして懐かしさ。しかし、あれから25年、四半世紀も経ったのかという感慨にも似たものがこみ上げてきます。その間、自分は何をしてきたのか。世の中はどれほど変わったか。そこに何らかの形で関われたのか。

Chrono?80s1980年/昭和55年
P.マッカートニー逮捕ではじまった1980年は、松田聖子デビュー(ありゃりゃ)、山口百恵引退、YMO、シルクロード、大平首相急死、鈴木善幸内閣、モスクワ五輪ボイコット、イラン・イラク戦争、王貞治引退、そしてJ.レノン射殺で幕を閉じた。私自身にとっても、高校最後の年、そして年が明けて受験、大学へと歩み始める転機の年でした。