男の料理指南

知人がくれたレシピを紹介します。
アレンジも含めた男の料理です。
じーじが娘と孫に残したいレシピ

珍味・塩鮭の粕漬け

2014年07月10日 | 魚介類

前回に続き粕漬けと西京漬けですが、今回は趣を変え「酒の肴」に喜ばれる珍味風にしました。
塩鮭の粕漬けは№675でお送りしました。今回の「珍味の粕漬け」との違いは漬け込む期間の
違いです。材料は、北海道産天然の紅鮭の甘塩を使いました。漬けこむときは「塩鮭の粕漬け」
を作るつもりが、とりだす時期を逸してしまい、漬けこんでから10日以上経っていました。

甘塩の紅鮭を薄切りしたのは「酒の肴」においしい・・中辛でもいける・・それを思い出し、試しに
「漬かり過ぎた塩鮭」を生のままで食べてみると、これが旨い味に漬けあがっていた・・という次第
です。料理作りをしていると、こういう失敗作が思いがけない発見につながることが間々あります。

塩鮭の切身はしっぽの方を使いました。この日見つけたのは見るからにおいしそうな、甘塩紅鮭
のしっぽ・・賞味期限間近なので30%引きでした。魚の切身の値付けは、胸びれから魚体の中程
までの部分が高く、しっぽの方は2割がた安いのが通常です。一般に魚の切身のしっぽの部分は
身が薄く不味いとされますが、例外もある・・鮭について次のような著述があります。

・・さけもますも皮を食べぬ人があるが、野暮な話と言わねばならぬ。だから、食通はさけの切身
なら、しっぽの方を選ぶ。これはしっぽのほうが美味しい皮がたくさん付いているだけでなく、肉の
繊維が強いからである。従って、歯ごたえが強く、中間の身に優るものがある・・北大路魯山人著
「魯山人味道」の一節・・「塩鮭・塩鱒の茶漬け」より・・原文のママです。

漬かり過ぎた塩鮭は、スティック状に切るか、2cm大の角切り・・ダイスカットにして食べます。味が
濃厚でねっとりした歯触りと、酒粕の発酵臭がお酒に合います。沖縄の名産珍味に、豆腐を紅麹
と泡盛で熟成した「豆腐よう」という珍味がありますが、その味に似ているように思いました。

もう一品の「筍の西京漬け」・・これもなかなかの味でした。作ったのは5月初旬で、今時分は茹でた
真空パックのものを使いますが、旬の筍に負けない珍味ができます。二品とも、お酒の肴に拘らず
ご飯のおかずにしてもおいしい珍味です。残りの粕床で塩サバなどを漬けて食べるのも楽しみです。
今の時節でも板粕なら店頭に置いてあります。板粕と白味噌を使いレシピ二品を、お試しください。

甘塩の紅鮭の切り身が2切れが498円・・値札に「レジで30%引き」とあるのをゲットしました。
粕漬けにしたらさぞ旨かろうと粕床に漬けますが、冷蔵庫に置き忘れ気付いた時は10日後で
焼くには不向きです。試しに薄切りして食べたらこれが実に旨かった・・今回のレシピであります。


材 料
甘塩の紅鮭 2切れ 240g

酒粕の漬け床 200g

作り方
甘塩か、中辛の紅鮭を、粕漬けの漬け床に漬けて
10日前後冷蔵庫に入れておく。
・・紅鮭はロシア産のものを使いましたが味はgood
でした・・


10日も置くと、塩鮭の身が固まってカチカチなります。
こうなると焼いても美味しくないと思い、試しに生のまま
を試食しました。
スティック状に切って口にすると、発酵した酒粕と
紅鮭の香りが良い、噛むとねっとりしたクリーミーな
食感でこれもgoodでした。
肝心の味は、漬け床のみりんの甘味と鮭の旨味が
一体になって一種の「珍味」でした。
レシピの名に「珍味」を入れた所以です。






コメント
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