レシピは茄子とニシンの煮物です。食材的には野菜と魚で似て非なるものですが、濃い味に煮て
盛り合せる=炊き合せにすると美味しい一品になり、相性の良い食材です。レシピの調味料で
判るように、二品とも甘辛く濃厚な味です。今回は茄子をテーマに絞ります。
ナス・・幼少のころ、夏になるとよく食べさせられました。あの頃の茄子は熟成した茄子で二つに
切ると黒いタネが横に並んでいて、見ただけで不気味でした。茄子がキライ!という人は、この
切り口を見てからだ・・と思います。でも、茄子作りの農家の方は、ある程度熟した方がおいしいと
言います。畑で採れたてを頒けて貰った茄子は、かなりな大きさで、横二つに切るとタネが黄色に
並んでいましたが、その昔のように黒くはなっていないので、皮も軟らかく食べられました。
茄子と言えば、水分ばかり多く栄養的には見るべきものはない・・若い頃からの私の茄子の評価
です。水分は確かに多い・・93%が水分ですが、トマト・ゴーヤは94%、胡瓜・ズッキーニは95%
と総じて夏野菜は水分が多いです。カラダに良い・・と人気のゴーヤも同程度の水分です。
確かに茄子は、他の野菜と比べると低カロリーながら、ビタミンCやカリウム、カルシウムなどの
ミネラル類は少量ながら、万遍なく含まれていると言う。また、コリンというアルカリ性物質を含み
血圧やコレステロールを下げる、動脈硬化を防ぐ、胃液の分泌を促す、肝臓の働きをよくする、
気分改善効果などの作用がある。茄子の皮の紫色の成分は、ポリフェノールの一種で「ナスニン」
という物質・ナスニンには抗酸化作用があり、動脈硬化予防や老化予防に効果があると言います。
(以上wikipedia「なす」より抜粋)。
茄子が栄養的に見るべきものがない・・と言うのは、私の偏見でした。栄養成分を見る時の表示は
100gあたりの成分なので、その数値に惑わされます。例えば「ごま」のカルシウムは1200㎎で
スゴイ!と思いますが、胡麻和えを作っても使うのは小さじ1杯=5g程度・・なので、栄養成分だけ
みると、数字に幻惑されることがあります。
なすの成分は100gあたりでは少ないものの食べる量はけっこう多いし、食べる頻度も多い。栄養
成分を見るときは、その食材をどれだけ食べるか・・がポイントになります。茄子の成分は水分が
多く、栄養的に見るものなし・・などとバカにしてはいけないのであります。
茄子をゴマ油で炒め、甘辛く濃厚な味付けした煮物です。炒めるのは普通のサラダオイルでも
OKですが、ゴマ油だとさらに濃い味になるような気がします。茄子は油を良く吸うのでできるだけ
油の量を抑えます。油煮とはいうものの茄子が油でべとかないように煮るのがポイントです。
材 料
茄子 3本 200g
調味料
ゴマ油 大さじ 2 20cc
日本酒 大さじ 3 30cc
みりん 大さじ 3 30cc
創味つゆ 大さじ 3 30cc
作り方
茄子の下こしらえ
1.ヘタを落とし、縦二つ割りにする。
2.皮に6~7ミリ巾の浅い切れ目を入れる。
3.塩水を用意し、切った茄子を浸す。
・・茄子は切ったまま放置すると切り口が変色するので、
水か塩水に浸しておく・・
・・塩水に浸すと茄子が油を吸う量が少なくなる・・
4.茄子を煮る前に、真水で洗って塩を落とし、布巾か
ペーパーで水気を拭き取る。
作り方
1.底が平らな鍋にごま油を入れ中火にかける。
2.茄子の切り口を下にして鍋に入れて油焼きする。
・・この時、切り口が鍋にくっついて焦げ付かないように
鍋をゆすりながら炒める・・
3.途中で裏返して、皮目も油焼きする。
4.油がまわったら、日本酒・みりん・創味つゆを加える。
5.落しぶたをして6~7分煮てできあがり。
・・煮汁は鍋底に少し残る程度に仕上げる・・