熊本熊的日常

日常生活についての雑記

時蕎麦

2008年10月29日 | Weblog
今週に入って急に寒くなった。仕事からの帰り路、寒い中を歩いていたら、「時そば」を思い出し、急に蕎麦が食べたくなった。そんなわけで今夜の食事は蕎麦である。

家路の途中でSainsbury’sに寄り、買い物をする。ミルク、ベーグル、りんご、鶏のモモ肉、トマト、アボカド、マッシュルーム、蕎麦、マフィン。このところ菓子類を口にしていなかったのだが、少し甘いものが食べたくて店内のベーカリーで焼いているブルーベリーマフィンを買った。

そばつゆは自分で作る。出汁は鰹節、昆布、玉葱、マッシュルームで取る。マッシュルームより椎茸のほうがよいのだが、今日は椎茸が無かったので仕方が無い。出汁が沸騰したところで鶏肉を入れる。肉に火が通るか通らないかくらいのところで醤油とみりんを加える。あとは味を調節してできあがり。つゆを作っている間に蕎麦を茹でる。つゆそばにするので、少し固さが残るうちに湯からあげ、冷水で洗って水を切ってつゆに入れる。つゆはまだ熱いので、水に晒した蕎麦を入れるとちょうどよい具合になる。

それでもかなり熱い。それをふーふーしながらずるずる啜る。寒いときはこういう食べ物がよい。自然と顔がほころんでしまう。

先日、You Tubeで枝雀の「時うどん」を聴いていたら、うどんの値段を16文としていた。上方のうどんも16文だったのだろうか? 江戸の蕎麦は16文ということになっている。浮世絵などで蕎麦屋の屋台を見ると、「二八そば」と書いてあったりする。これはそば粉とつなぎとの割合と、16文(=2x8)という値段をかけたものだという話を聞いたことがある。とすると、うどんは16文でなくてもよいことになる。しかし、この噺は16文のそば(うどん)を1文ごまかして15文で食べるということと当時の時の刻みが鍵なので、そばに合わせて16文ということにしたのだろう。