風の遊子(ゆうし)の楽がきノート

旅人を意味する遊子(ゆうし)のように、気ままに歩き、自己満足の域を出ない水彩画を描いたり、ちょっといい話を綴れたら・・・

楽書き雑記「目を見張る復元模写技術と現代の匠たちの技=名古屋城の本丸御殿へ

2016-07-01 20:59:09 | 日記・エッセイ・コラム











名古屋城で復元工事が進む本丸御殿を見てきました。

本丸御殿には何度か出かけていますが、公開部分が新たに加わったのと、部屋の一部が中に入って見ることができる特別観覧中(8月4日まで)だからで、見事な障壁画の数々をカメラ(フラッシュを使わなければ可能)に収めてきました。

本丸御殿の復元は、2018年の全体公開を目指して工事が進行中です。
これまでに正規の接見の場であった表書院が完成・公開されており、新たに藩主と親族・家臣らの対面や宴席として使われた対面所が加わりました。

どの部屋でも目を引き付けられるのは、四季の移ろいや人々の暮らし、虎や雉などを鮮やかな色彩で描いた襖絵など障壁画の数々。

名古屋城が大戦末期の大空襲で金鯱を含めて焼失したものの、狩野派の絵師らによる障壁画だけは数多く残り、それを元に古典復元模写の第一人者である日本画家・加藤純子さんや愛知県立芸術大学日本画保存研究会が復元模写に取り組んでいます。

御殿の造りの高度な技法と豪華さは言うまでもありません。
木曽ヒノキをふんだんに使い、天井や屋根、金箔、黒漆塗り、飾り金具など、江戸時代の職人らの技を継承した現代の匠たちの仕事には、何度見ても目を見張ります。