リタイア暮らしは風の吹くまま

古希を迎えて働く奥さんからリタイア。人生の新ステージで
目指すは悠々自適で遊びたくさんの極楽とんぼ的シニア暮らし

笑い事じゃない男の更年期

2017年11月24日 | 日々の風の吹くまま
11月23日(木曜日)。雨のち曇りのち晴れ間。9時を過ぎて、カレシはラップトップやら何や
らを載せたカートを押して1階の教室へ。ワタシは立て続けに飛び込んで来た。小さい方を
やっつけていたら、カレシから「シェリーが外に出るドアに断熱材を付けたいと言うんだけど、
手伝える?」と電話。会議室から外の庭に出られるドアはすきま風が半端じゃなくて、サー
モスタットの温度設定を上げても授業の間中寒いまま。ウレタンなどの断熱テープが手っ取
り早い対策なので、明日あたりにでも手持ちのテープを持って行ってシェリーと相談しよう。

小さい方が終わったら、はい、次。同じ発注元だけど、今度はちょっと深刻な内容。まあ、人
事関係の問題はいつも深刻なんだけど、これはいい年こいてアホかぁと言っちゃう問題。い
やはや、男の更年期、つまり「中年の危機」ってやつは世界共通で怖い。ひと昔かふた昔前
には40代に入ったあたりが危ない年齢だったのが、最近はどうも50歳あたりが危機ライン
らしいのは、人間の精神的な成長のペースが鈍っているということかな。危なっかしい時期
に入った男がにわか「趣味」にのめり込むのはどっちかと言うと昔ながらの対処法で、デジ
タル時代の今は営々と築いて来た人生が一瞬にして瓦解するようなことをやらかすから厄
介。

サラリーマンは特に危なそう。スカートの中を盗撮して逮捕されたとか、女子高生と援助交
際して逮捕されたとか、児童ポルノを集めて逮捕されたとかになると、長年勤め上げた会社
から懲戒処分を食らって、名前がメディアに出たら最悪クビだろうし、会社の名前が出たりし
たら確実に解雇。へたをすると奥さんに離婚されて、家族からも見放されて、再就職も再婚
もままならず孤老への道をまっしぐら。冗談のネタにされる「中年の危機」だけど、世間に流
通する「男」の規範に従順であろうとがんばって来た男性ほど一瞬にして自分の居場所を
無くすようなことをやらかしかねないから、努々バカにして笑うなかれ、だね。

最近は医学や心理学の角度からの研究が進んでいるけど、男の中年の危機の深刻さには
社会文化的な要素の影響も大きいと思う。その点では、同性愛の容認によって、ストレート
の男同士でも大っぴらに喜怒哀楽を分かち合える「プロマンス」と呼ばれる交友関係が新し
い男の友情の形として広まって来ているから、男たちも窮屈な規範からやっと解放されつつ
あると言えるのかな。