だって見たいんだもん!

映画と共に生きてきた私。大好きな映画と芝居と絵画をメモします。

コーエン兄弟とチャン・イーモウ

2011-08-19 13:26:29 | 映画
オリジナル作品を全く別の監督がリメイクする…そんな作品は結構ありますよね。古くは、「キング・コング」(33)をジョン・ギラーミン監督がリメイクした76年版や、ピーター・ジャクソン監督版の05年版。

ハワード・ホークス監督「暗黒街の顔役」(32)をブライアン・デ・パルマが「スカーフェイス」(83)に。カート・ニューマン監督「蝿男の恐怖」(58未)をデヴィッド・クローネンバーグが「ザ・フライ」(86)に。

最近なら、デルマー・デイヴィス監督「決断の3時10分」(57)をジェームズ・マンゴールドが「3時10分、決断のとき」(07)に。ジョン・G・アヴィルドセン監督「ベスト・キッド」(84)をハラルド・ズワルトが10年に。

マイケル・ウィナー監督の「メカニック」(72)をサイモン・ウェスト監督がジェイソン・ステイサムとベン・フォスターで「メカニック」(10)に。ブロンソンのイメージを全く感じさせない、ステイサム。カッコ良すぎ!

しかし同じリメイクでも、これは興味津々。ジョエル&イーサン・コーエン監督の「ブラッド・シンプル」(84)を、なんと「サンザシの樹の下で」(10)のチャン・イーモウ監督がリメイクしてしまいました。

女と銃と荒野の麺屋」(09)です。「ブラッド・シンプル」は、インディペンデント・スピリット賞の監督賞(ジョエル)と主演男優賞(M・エメット・ウォルシュ)受賞。夫が探偵に、浮気中の妻とその相手の殺害を依頼。

そこから起こる勘違いによるサスペンスドラマ。テキサスの田舎町にある酒屋が舞台でした。それが“荒野の麺屋”になるんですね~。ストーリーは、「ブラッドシンプル」とほぼ同じ。当然。

中国の嘉峪関(かよくかん)の荒野に立つ中華麺屋。店主ワン(ニー・ダーホン)、妻(ヤン・ニー)、従業員のリー(シャオ・シェンヤン)とジャオ(チェン・イェ)、女性のチェン(マオ・マオ)がいました。

ワンは卑劣で凶暴な上に強欲で、従業員の給料を何ヶ月も滞納し私腹を肥やしていました。10年前、ワンに買われ虐げられている妻は、リーと密かに不倫中。ある日、妻はペルシャの行商人から銃を購入します。

やがて妻とリーの不倫を知ったワンは、安月給の警官チャンに2人の殺害を依頼。かくして準備は整いました。果たして?赤土の荒野に色鮮やかな衣装の美しさ。監督は京劇の様式美をも採り入れようとしたとか。なるほど。
コメント
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