だって見たいんだもん!

映画と共に生きてきた私。大好きな映画と芝居と絵画をメモします。

国外追放になった名もなき英雄物語

2014-11-23 14:20:41 | 映画
イギリスのケン・ローチ監督は、大好きな監督の1人。どちらかというと一般庶民の姿を描いた作品が多く、社会派のイメージ。スペイン内戦を描いた「大地と自由」(95)や…

アルコール依存症で失業中の中年男性を描いた「マイ・ネーム・イズ・ジョー」(98)、1920年代アイルランドの独立戦争と内戦を背景に2人の兄弟を描いた「麦の穂をゆらす風」(06)

ローチ監督の最新作は、「天使の分け前」(12)以来2年ぶりの「ジミー、野を駆ける伝説」(14)です。今年78歳(1936年6月17日生まれ)の監督、引退作と噂が流れたそうな。まさか。

内戦終結から10年が経過した、1932年のアイルランド。アメリカで暮らしていた元活動家のジミー・グラルトン(バリー・ウォード)は、10年ぶりに祖国へ帰って来ました。

かつて、リートリム州の故郷で地域のリーダーとして活躍していたジミーは、絶大な信頼を集めていました。仲間たちや昔の恋人ウーナ(シモーヌ・カービー)とも再会。

しかしジミーの1番の望みは、年老いた母親アリス(アイリーン・ヘンリー)の面倒を見ながら、穏やかに暮らすこと。やがて若者たちの願いで、廃墟のホールを再建する決意をします。

ホールは復活し、住民たちの間には活気が戻ってきます。ところが神父のシェリダン(ジム・ノートン)は、住民を戸別訪問してまで、ホールに行かないよう警告するのでした。

庶民の自由のために戦った無名の活動家ジミー・グラルトンは、実在の人物。しかしジミーは誰もが知っている歴史上の偉人ではなく、プロフィールはほとんど知られていないそうです。

そして“ジミーのホール”とは人々が集い、学び、踊る場所。本作でローチ監督は、野を駆け、野に生きた労働者で、抜群のリーダーシップを持って民衆に支持された“名もなき英雄”を…

描きたかったそうです。ところで若いシーマス神父を演じているアンドリュー・スコットに、注目!TV「SHERLOCK」のジェームズ・モリアーティ役。出ました!とうとう。ぜひ見ましょ。
コメント (1)
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