だって見たいんだもん!

映画と共に生きてきた私。大好きな映画と芝居と絵画をメモします。

春草の『黒き猫』

2010-03-16 21:12:53 | 展覧会
絵画好きの私の必見番組に、NHK教育テレビの“日曜美術館”と、テレビ東京の“美の巨人たち”があります。きっとみなさんもご覧になっているかも。現在公開中の美術展や展覧会を紹介しています。

“美の巨人たち”は、美術展に関連した作品や画家たちをドラマ的に紹介したりして、番組としても大いに楽しめます。昨年2009年11月14日放送された“菱田春草作『落葉』”を覚えていますか?果たして、菱田春草とは?

1874年(明治7年)9月21日、長野県生まれ。1890年(明治23年)東京美術学校(現・東京藝術大学)に入学し、校長の岡倉天心が設立した日本美術院に参画。29歳の時インド、アメリカ、ヨーロッパを旅します。

帰国後、貧しい暮らしの中、日本画を描き続けますがやがて目を患い、1911年(明治44年)9月16日肝臓疾患のため亡くなります。36歳でした。『落葉』は1909年作。重要文化財に指定されています。

その春草の作品に、同じく重要文化財の『黒き猫』(1910)があります。猫好きの私はこの作品が大好き。東京国立博物館 平成館で開催の「特別展 細川家の至宝 珠玉の永青文庫コレクション」で見ることができます。

細川家とは、鎌倉時代から江戸時代にかけて栄えた武家とのこと。細川家16代当主・細川護立(もりたつ 1883~1970)は、細川家伝来の美術品や歴史資料を守り、後世に伝えるため、昭和25年(1950)財団法人永青文庫を設立。

大名家の歴史や暮らしぶりを紹介するとともに、刀剣や鐔(つば)といった武器・武具、禅僧の書画などの収集、同時代の横山大観や菱田春草、小林古径といった日本画家の活動を支えてきたのです。

なお現在の永青文庫の理事長は、近世細川家の18代にあたる現当主の細川護熙(もりひろ)氏。そう、第79代内閣総理大臣だった方ですね。それはともかく、知らないことばかりの細川家。

なにより、『黒き猫』を見に行きましょ。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ダ・ポンテをご存知?

2010-03-14 21:26:35 | 映画
1940年6月24日ローマ生まれのヴィットリオ・ストラーロは、多くの映画を撮り続ける名カメラマン。ベルナルド・ベルトルッチ監督とのコラボが多く、デビュー作「暗殺のオペラ」(69)、ジャン=ルイ・トランティニャン主演「暗殺の森」(70)

マーロン・ブランド主演「ラストタンゴ・イン・パリ」(72)、ロバート・デ・ニーロ主演「1900年」(76)、ジル・クレイバーグ主演「ルナ」(79)、ジョン・マルコヴィッチ主演「シェルタリング・スカイ」(90)、キアヌ・リーヴス主演「リトル・ブッダ」(93)

他にもアカデミー賞撮影賞を受賞した「地獄の黙示録」(79)「レッズ」(81)「ラストエンペラー」(87)の3作、マシュー・ブロデリック主演「レディホーク」(85)、ウォーレン・ベイティ監督・主演「ディック・トレイシー」(90)←撮影賞ノミネート。

こうして見ると、作品たちの美しさが目に浮かびます。スペインの画家を描いたカルロス・サウラ監督の「ゴヤ」(99未)や、イタリアの画家「カラヴァッジョ 天才画家の光と影」(07)では、本当に絵画のような映像を撮っています。

そのヴィットリオ・ストラーロの最新作は、カルロス・サウラ監督の「ドン・ジョヴァンニ 天才劇作家とモーツァルトの出会い」(09)。“ドン・ジョヴァンニ”は、ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトが1781年に作曲したオペラですね。

「アマデウス」(84)にも出てきたので、覚えているかも。モーツァルトのオペラ3作品『フィガロの結婚』(1786)『ドン・ジョヴァンニ』(1787)『コジ・ファン・トゥッテ』(1790)の台本を書いたのが、ロレンツォ・ダ・ポンテ。

ダ・ポンテ(ロレンツォ・バルドゥッチ)は聖職者でありながら、自身の背徳行為でヴェネチアから15年の追放を宣告されてしまいます。1781年、ウィーンにやって来た彼は、友人のカサノヴァの紹介でサリエリと出会います。

そしてモーツァルト(リノ・グアンチャーレ)と出会い、新しいオペラの台本を頼まれます。スペインの伝説の放蕩者“ドン・ファン”の物語に自分の体験を加えた“ドン・ジョヴァンニ”。いかにしてこの作品が誕生したのか…、ぜひ見ましょう!
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

エイリアンとは、住めません。

2010-03-13 21:57:01 | 映画
地球にやって来る異星人、つまりエイリアン。ロバート・ワイズ監督、マイケル・レニー主演「地球の静止する日」(51)では、核兵器放棄の警告にやって来ます。リメイクは、スコット・デリクソン監督、キアヌ・リーヴス主演「地球が静止する日」(08)。

バイロン・ハスキン監督、ジーン・バリー主演「宇宙戦争」(53)では、侵略が目的。リメイクは、スピルバーグ監督、トム・クルーズ主演「宇宙戦争」(05)。人間が宇宙生命体に侵略されるのは、ジャック・フィニイ原作『盗まれた街』。

映画化は、フィリップ・カウフマン監督、ドナルド・サザーランド主演「SF/ボディ・スナッチャー」(78)ですね。リメイクは、オリヴァー・ヒルシュビーゲル監督、ニコール・キッドマン、ダニエル・クレイグ主演の「インベージョン」(07)。

他にも「未知との遭遇」(77)「エイリアン」(79)「プレデター」(87)「インデペンデンス・デイ」(96)…と枚挙に暇がない!しかし、こんな映画は見たことないぞ。「第9地区」(09)の監督は、南アフリカ出身ニール・ブロンカンプ。脚本も。

しかも製作には、ピーター・ジャクソン!強力なバックアップを受け、全米で大ヒット!南アフリカのヨハネスブルグ上空に現れた巨大な宇宙船。彼らの目的は襲撃ではなく、宇宙船の故障で漂着しただけだったのです。

やむなく難民として受け入れ、28年。共同居住区“第9地区”はスラムと化し、地域住民の不満は爆発寸前に…。超国家機関“MNU”は、エイリアンたちを新たな難民キャンプへ強制移住させることを決定します。

プロジェクトの担当、エイリアン対策課のヴィカス(シャールト・コプリー)は、立ち退き通達のために彼らの住居を戸別訪問。その時、ある事件が起きてしまいます。人間とエイリアンの歴史を変える大事件とは?なに?なんなのぉ~?

そもそもエイリアンを難民として受け入れ?28年も?第9地区って?超国家機関“MNU”ってなに?もう知りたくてたまりません!監督もキャストも、まったく知らない!アメリカ、ニュージーランド合作とはいえ、舞台は南ア。

3000万ドルで製作された本作の興行収入は、公開週末までで3700万ドル(約35億円)。あっという間に回収したんですね。初登場1位に輝いた後、興収1億ドル超え。アカデミー賞の作品賞、脚色賞、編集賞、視覚効果賞にノミネート。絶対見ます。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

僕らは、ボリショイ交響楽団

2010-03-12 22:19:12 | 映画
ごく普通の一般の人が努力して、または偶然をきっかけにして何かを成し遂げる。いわゆる“サクセスストーリー”ですね。スポーツだったり、音楽だったり、絵画だったり、仕事だったり。脱獄っていうのもあり。

映画にはそんな“ワクワクドキドキハラハラ”がいっぱい。マーク・ハーマン監督、ユアン・マクレガー主演「ブラス!」(96)では、炭鉱夫たちのバンドがロイヤル・アルバートホールでの決勝大会を目指します。

ジョエル・ハーシュマン監督、クライヴ・オーウェン主演「グリーンフィンガーズ」(00)では、天才庭師の囚人が女王陛下も観賞するフラワーショウに出場。スティーヴン・ダルドリー監督、ジェイミー・ベル主演「リトル・ダンサー」(00)では、炭鉱夫の息子がバレエダンサーを目指します。

エミール・アルドリーノ監督、ウーピー・ゴールドバーグ主演「天使にラブ・ソングを…」(92)では、売れないクラブ歌手が殺人現場を目撃し教会に隠れます。そこで超~ヘタな聖歌隊を法王様も聞きに来るほどに立て直し。

オーケストラ!」(09)の監督・脚本は、ラデュ・ミヘイレアニュ(ルーマニア出身)。かつてロシア・ボリショイ交響楽団で、天才指揮者と呼ばれたアンドレイ(アレクセイ・グシュコフ)。絶頂期にある事件をきっかけに、指揮者の座を追われてしまいます。

今では劇場の清掃員。そんなある日、彼は1枚のFAXを目にします。パリのシャトレ劇場から『出演できなくなったサンフランシスコ交響楽団の代わりのオーケストラを探している』というもの。しかも2週間以内に。

彼はとんでもないことを思いつきます。昔の仲間を集め、ボリショイ交響楽団になりすまそうというのです。かつての名演奏家たちも、今では救急車やタクシーの運転手、ノミの市の業者、ポルノ映画の効果音担当…

彼らもまた落ちぶれて、でも必死に生きていました。こうしてどうにか楽団は出来上がり、アンドレイの生涯の夢、パリでの公演成功へ向け旅立つのでした!果たして、アンドレイの思惑通りになるのでしょうか?

演奏曲・チャイコフスキーの“ヴァイオリン協奏曲”のソリスト、アンヌ=マリー・ジャケを演じるのは、「イングロリアス・バスターズ」(08)のメラニー・ロラン。他に「コーラス」(04)で校長を演じたフランソワ・ベルレアン、そしてミュウ=ミュウ。楽しみ!
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

黒澤明の30作品

2010-03-10 20:57:09 | 映画
マイブログは洋画中心で邦画が登場することはほぼないのですが、尊敬を込めて…日本映画を代表する映画監督の1人、黒澤明。1910年3月23日~1998年9月6日。そうなんです、生誕100周年なんですね。

それを記念して、上映会やDVD、ブルーレイなどの発売が続きます。監督作品は全30作。デビュー作は「姿三四郎」(43)。以下“世界のクロサワ”と呼ばれる巨匠となり、数々の作品がのちの映画や映画人に影響を与えました。

東宝は、全30作品を一挙公開。「黒澤明 生誕100周年記念」です。作品リストはサイトを見ていただくとして、ここでは洋画に影響を与えた作品を見て行きます。「羅生門」(50)は、マーティン・リット監督、ポール・ニューマン主演「暴行」(63)に。

「七人の侍」(54)は、 ジョン・スタージェス監督、ユル・ブリンナー主演「「荒野の七人」(60)に。「隠し砦の三悪人」(58)は、ジョージ・ルーカス監督の「スター・ウォーズ」シリーズの登場人物に。ストーリーは「スター・ウォーズ」(77)に。

「用心棒」(61)は、セルジオ・レオーネ監督、クリント・イーストウッド主演「荒野の用心棒」(64)、それとウォルター・ヒル監督、ブルース・ウィリス主演「ラストマン・スタンディング」(96)に。細かい部分でこの他にも影響された作品は、もっとあるはず。

ルーカスやスピルバーグ、コッポラとの交流は有名ですね。監督を尊敬する俳優には、クリント・イーストウッド、リチャード・ギア(ギアさまは「八月の狂詩曲」(91)に出演)、マーティン・スコセッシ(「夢」(90)に出演)他多数。

異色なのは、当時ソ連で撮影した「デルス・ウザーラ」(75)で、アカデミー賞外国語映画賞を受賞。ロシア人探検家ウラディミール・アルセーニエフによる探検記録(23年出版)に基づき映画化された、日ソ合作映画。

1902年、シベリアのウズリ地方に地質調査のために入った探検隊の隊長ウラジミール(ユーリー・サローミン)と、案内人となった猟師デルス・ウザーラ(マクシム・ムンズク)との友情を描きます。公開当時を知っていますが、未見。

これを機に見ようかと思っています。みなさんはどれを見ます?
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

クレアリース・プレシャス・ジョーンズの人生

2010-03-09 20:53:41 | 映画
第82回アカデミー賞も決まり、これから春にかけてにぎやかになりますね。今年は「ハート・ロッカー」(08)に決まるだろうなぁ~という、希望通りになってうれしい。ジェレミー・レナーは、取れなかったけどまだまだこれからだし。

作品賞「ハート・ロッカー」/主演男優賞:ジェフ・ブリッジス「クレイジー・ハート」/主演女優賞:サンドラ・ブロック「しあわせの隠れ場所」/助演男優賞:クリストフ・ヴァルツ「イングロリアス・バスターズ」/助演女優賞:モニーク「プレシャス」

監督賞:キャスリン・ビグロー「ハート・ロッカー」/長編アニメ賞「カールじいさんの空飛ぶ家」…「ハート・ロッカー」は他に、脚本賞、編集賞、音響編集賞、録音賞の6部門受賞。話題の「アバター」は3部門(美術賞、撮影賞、視覚効果賞)のみ。

ビグローは女性初の監督賞、お見事。そして助演女優賞と脚色賞を受賞したのが、「プレシャス」(09)。予告編を見た時、大昔アメリカでおっきな人を見た驚きを思い出しました。映画でしか知らない外国を自分の目で見た喜びと衝撃。

原作はハーレムで読み書きを教えた経験から書いた、女性詩人サフィアのデビュー作『プッシュ』。脚本はオスカー受賞のジェフリー・フレッチャー。監督は「チョコレート」(01)の製作で、ハル・ベリーに主演女優賞をもたらしたリー・ダニエルズ。

1987年ハーレム。16歳のプレシャス(ガボレイ・シディベ)は、読み書きがほとんどできない肥満少女。しかも父親の子を妊娠中、母メアリー(モニーク)からは日常的に虐待を受けています。両親からの虐待、過酷な毎日…。

そんなある日、プレシャスはフリースクールに行くことになります。そこで女性教師のミズ・レイン(ポーラ・パットン)と出会い、彼女の人生に変化が訪れるのでした…。ガボレイ・シディベは、演技経験のまったくない新人。

共演のミセス・ワイス役のマライア・キャリーとナース・ジョン役のレニー・クラヴィッツは、企画に賛同して参加。製作総指揮の1人には、TV番組の司会やプロデューサーとして有名なオプラ・ウィンフリーも。

タイトルの“プレシャス”は、貴重な、大切なという意味。どんな人も価値があるのです。見ます。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

サースガードにご用心!

2010-03-06 20:49:26 | 映画
ピーター・サースガードのデビュー作は、「ウェルカム・バクスター」(98未)。未見。「仮面の男」(98)は見たけど、記憶が…。「ボーイズ・ドント・クライ」(99)のジョン役で注目。でもこの作品は、あまり好きではなくて…。

「K-19」(02)の原子炉担当士官ヴァディム役が印象的。ロシア人役で、きれいな顔立ちにすっかり魅了。1971年3月7日イリノイ州出身。続く「ニュースの天才」(03)でも、主役のヘイデン・クリステンセンに負けず熱演。

「愛についてのキンゼイ・レポート」(04)「ジャーヘッド」「フライトプラン」(05)「エレジー」(08)に出演後、「エスター」(09)で養子を取るジョン・コールマン役。やさしくステキな夫役で、ホラー好きだししっかり見ました。

最新作は、本年度アカデミー賞作品賞、主演女優賞、脚色賞にノミネートの「17歳の肖像」(09)。監督は、デンマーク・コペンハーゲン出身のロネ・シェルフィグ。リン・バーバーの原作を脚色したのは、ニック・ホーンビィ。

1961年の英国。16歳のジェニー(キャリー・マリガン)は、厳格な父ジャック(アルフレッド・モリーナ)と母マージョリー(カーラ・セイモア)の元、オックスフォード大学を目指す優等生。苦手なラテン語もチェロも進学のため。

退屈な毎日を過ごすある日、倍も年の離れた30代の男性デイヴィッド(サースガード)と出会います。見るからにステキなデイヴィッドに、ひと目で恋に落ちるジェニー。初めてのナイトクラブや音楽会でのデート。

それは未知の世界に憧れる少女の教育“エデュケーション”。刺激的な大人の世界を知ったジェニーを待ち受けうるものは?17歳の誕生日を前にジェニーは、憧れと現実の違いを自ら経験することになるのです。

ハンサムで誠実な感じのサースガードは、実は…って役を「フライトプラン」で演じています。ファンの私は、う~む…と思ったものの、今回のプレイボーイ役は納得。16歳のジェニーがマイってしまうのもわかるというもの。

キャリー・マリガンは、1985年5月28日ロンドン出身。「プライドと偏見」(05)キティ・ベネット役を覚えてます?本作でアカデミー賞の主演女優賞にノミネート。他にエマ・トンプソン、ドミニク・クーパー、ロザムンド・パイクが共演。

キャリーにも注目だけど、やっぱりサースガード。ちなみに奥さんは、マギー・ギレンホール。ステキ。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ゴシック・ホラー、大好き!

2010-03-05 21:49:48 | 映画
特殊メイクの第1人者、リック・ベイカー。代表作には「巨大生物の島」(76)「スター・ウォーズ」(77)「ヴィデオドローム」(82)「グレムリン2/新・種・誕・生」(90)「メン・イン・ブラック」(97)「グリンチ」(00)など多数。

中でも得意なのが猿のメイク。「キングコング」(76)「グレイストーク」(83)「ハリーとヘンダスン一家」(87)「愛は霧のかなたに」(88)「マイティ・ジョー」(98)「PLANET OF THE APES 猿の惑星」(01)が代表作。

それと狼。「狼男アメリカン」(81)では、アカデミー賞メイクアップ賞受賞。ジャック・ニコルソン主演「ウルフ」(94)もあり。ドラキュラ、フランケンシュタインなどと並んでゴシック・ホラーのキャラクターですね。

ジョージ・ワグナー監督、ロン・チェイニー・Jr主演「狼男」(41)が有名。ジョー・ジョンストン監督の「ウルフマン」(10)はリメイク。彼は、ILM社で「スター・ウォーズ」の特殊効果デザイナー&イラストレーターでした。

2作目「帝国の逆襲」3作目「ジェダイの復讐」でも視覚効果美術監督を担当。監督作は、「ミクロキッズ」(89)「ロケッティア」(91)「ジュマンジ」(95)「遠い空の向こうに」(99)「ジュラシック・パーク III」(01)など。

1891年、英国ブラックムーア。有名な舞台俳優のローレンス・タルボット(ベニチオ・デル・トロ)は、25年ぶりに生家のタルボット城に帰って来ます。兄ベンの婚約者グエン(エミリー・ブラント)から、兄が行方不明だと知らされたのです。

ローレンスを待っていたのは、疎遠になっていた父ジョン(アンソニー・ホプキンス)でした。そして無残に引き裂かれた兄の遺体。村には、満月の夜に謎の殺人鬼が出現するという伝説があり、その晩、それは起こります。

瀕死の重傷を負ったローレンスを助けたのは、流浪民のマレーバ(ジェラルディン・チャップリン)。殺人鬼はウルフマンで、どうにか一命を取り留めた彼もウルフマンとなってしまったのです。果たして、ウルフマンとは誰なのか?

ベニチオもホプキンスもオスカー俳優。他に「マトリックス」(99)のエージェント・スミスや「ロード・オブ・ザ・リング」(01)のエルロンドで有名なヒューゴ・ウィーヴィングが、ロンドンからやって来るアバライン警部で出演。

ゴシック・ホラー大好きの私。とっても楽しみ!
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

大人になったアリス

2010-03-04 11:38:31 | 映画
英国の作家ルイス・キャロルの代表作『不思議の国のアリス』(1865)は、何度も映画になっています。33年版はシャーロット・ヘンリー、ゲイリー・クーパー、ケイリー・グラント主演。脚本ジョセフ・L・マンキウィッツ、音楽ディミトリ・ティオムキン。

どんな作品だったの?73年版は未公開ながら、ピーター・セラーズ、マイケル・クロフォード、ハイウェル・ベネットが出演。85年のTVMは超豪華!レッド・バトンズ、スコット・バイオ、アーネスト・ボーグナイン、ロイド・ブリッジス

サミー・デイヴィス・Jr、ロディ・マクドウォール、ロバート・モーレイ、アンソニー・ニューリー、ドナルド・オコナー他。99年のTVMも負けていません。ティナ・マジョリーノ、ウーピー・ゴールドバーグ、ピート・ポスルスウェイト

マーティン・ショート、クリストファー・ロイド、ベン・キングズレー、ピーター・ユスティノフ、ミランダ・リチャードソン。DVD探してぜひ見ましょ!最新作はもちろん、「アリス・イン・ワンダーランド」(10)です。監督はティム・バートン。

主演のジョニー・デップとは、7作目のコラボ。ちなみに「シザーハンズ」(90)「エド・ウッド」(94)「スリーピー・ホロウ」(99)「ティム・バートンのコープスブライド」(05)「チャーリーとチョコレート工場」(05)「スウィーニートッド」(07)で組んでます。

ディズニーアニメの名作「ふしぎの国のアリス」(51)とは、まったく違うアプローチの本作。ティム・バートンは、アリスを19歳に成長させました。1855年のロンドン、6歳のアリスの冒険から13年が過ぎていました。

最愛の父を亡くしたアリス(ミア・ワシコウスカ)は、母と姉が仕組んだパーティで青年紳士からプロポーズ。驚いたアリスはその場から逃げだし、チョッキを着て懐中時計を持つ白ウサギを追って、再び深い穴の中へ。

白の女王(アン・ハサウェイ)からアンダーランドを奪い、独裁者となった赤の女王(ヘレナ・ボナム=カーター)。そこにはアリスの帰還を喜ぶ奇妙な生き物たち。そして帽子屋マッドハッター(デップ)も。

救世主とされるアリスの冒険は、今はじまります。他に芋虫:アラン・リックマン、白ウサギ:マイケル・シーン、チェシャ猫:スティーヴン・フライ、ジャバウォック:クリストファー・リー、ハートのジャック:クリスピン・グローヴァー。楽しみ!
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ヒッチコックがミュージカルに…

2010-03-02 21:13:37 | 演劇
アルフレッド・ヒッチコックの作品は、本当に面白い。1899年8月13日ロンドン郊外レイトンストーンで生まれたヒッチコックは、「快楽の園」(25未)で監督デビュー。「下宿人」(26未)以降、スリラー映画の巨匠となっていくのでした。

「三十九夜」(35)「間諜最後の日」(36)「第3逃亡者」(37)「バルカン超特急」(38)と順調に作品を発表し、「レベッカ」(40)では「鳥」(63)「赤い影」(73)のダフネ・デュ・モーリアの原作を美しい白黒作品に仕上げています。

デヴィッド・O・セルズニック製作の本作は、ヒッチコックの渡米第1作になります。そして見事アカデミー賞作品賞及び撮影賞(白黒部門)を受賞。主演男優賞、主演女優賞、助演女優賞、監督賞他9部門ノミネート。素晴らしい!

叔母ホッパー夫人(フローレンス・ベイツ)の付き人として、モンテカルロにやって来たわたし(ジョーン・フォンテイン)。そこで大金持ちのマキシム・ド・ウィンター(ローレンス・オリヴィエ)という英国紳士に出会います。

彼は“マンダレイ”という広大な土地と邸宅を持っていました。住む世界が違うわたしを見染め後妻として迎えられ、共に帰国します。マキシムの前妻の名は、レベッカ。1年前にヨット事故で亡くなっていたのです。

邸宅ではレベッカ付きの使用人だったダンヴァース夫人(ジュディス・アンダーソン)が、すべてを取り仕切っていました。みんながレベッカと比較している…わたしは、精神的にレベッカの見えない影に追い詰められ…

映画を未見の方にはぜひ見ていただくとして、この作品がなんと!ミュージカルに。「ミュージカル レベッカ」は、脚本・歌詞をミヒャエル・クンツェ、音楽をシルヴェスター・リーヴァイが担当。日本の演出は山田和也。

2008年4月~6月公園としてシアタークリエで上演された本作が、帝国劇場にやって来ます。約600席の劇場から、帝劇は1800席と3倍。2006年のウィーン・ライムント劇場(2100席)でのオリジナル版に近づくわけです。

マキシム役は山口祐一郎、わたし役は大塚ちひろ、ダンヴァース夫人役はシルビア・グラブと涼風真世(ダブルキャスト)。他に石川禅、吉野圭吾、寿ひづる、伊藤弘美。私のダンヴァース夫人はシルビア・グラブ。楽しみ!
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする