だって見たいんだもん!

映画と共に生きてきた私。大好きな映画と芝居と絵画をメモします。

母と娘の37年

2010-11-16 21:51:00 | 映画
映画人の中でもちょっと覚えにくい名前の監督たち。アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥやアルフォンソ・キュアロン、ギレルモ・デル・トロはメキシコ人。アレハンドロ・アメナーバルやペドロ・アルモドバルはスペイン人。

イニャリトゥ監督作品には「アモーレス・ペロス」(99)や「バベル」(06)があり、キュアロン監督作品には「天国の口、終りの楽園。」「ハリー・ポッターとアズカバンの囚人」(01)「トゥモロー・ワールド」(06)と多彩。

デル・トロ監督作品では、「ブレイド2」(02)「ヘルボーイ」(04)「パンズ・ラビリンス」(06)が有名。アメナーバル監督作品は、「オープン・ユア・アイズ」(97)「アザーズ」(01)「海を飛ぶ夢」(04)。

アルモドバル監督の近作は、「ボルベール <帰郷>」(06)「抱擁のかけら」(09)。どうです、見てますか?製作を担当する作品も多数あります。そしてコロンビア、ボコタ出身の監督ロドリゴ・ガルシア。

「予告された殺人の記録」(87)や「コレラの時代の愛」(07)の原作者ガブリエル・ガルシア=マルケスを父に持ち、撮影から監督となったガルシア。「彼女を見ればわかること」(99)「彼女の恋からわかること」(02)

「美しい人」(05)「パッセンジャーズ」(08)…と作品を生み出しています。最新作は、「愛する人」(09)。脚本も書いています。そして製作総指揮を、アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥが務めます。

年老いた母親を介護しながら働くカレン(アネット・ベニング)は、51歳。彼女には14歳の時、初恋相手との間に生まれた娘を、あまりにも幼すぎ、育てられないと母親に反対され、養子に出した過去があります。

一度も会ったことのない娘を想いながら、母親とは分かり合えずに暮らすカレン。エリザベス(ナオミ・ワッツ)は、母親を知らずに育った弁護士。37歳の今、養子という経験が家族や恋人とも深く関わることを避けて来ました。

そんなエリザベスでしたが、ボスのポール(サミュエル・L・ジャクソン)の子を妊娠してしまいます。悩んだ挙句、子供を産むことを決意。そのことで、自分の母親のことを考えはじめます。その頃、カレンの母親が亡くなります。

カレンもずっと後悔して来た、娘探しを決意します。果たして?共演は、ケリー・ワシントン、ジミー・スミッツ、デヴィッド・モース。もちろん、見ますとも。
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天使の赤ちゃん?

2010-11-15 21:35:05 | 映画
現在43歳(奇しくも今日、11月15日が誕生日)のフランスの映画監督、フランソワ・オゾン。1967年パリ生まれ。上映時間4分の「アクション、ヴェリテ」(94)で監督デビューし、その後90年代は短編を次々と発表。

ジャン・ジュネ原作、ブラッド・デイヴィス主演「ファスビンダーのケレル」(82)の脚本、監督を務めたライナー・ヴェルナー・ファスビンダー。この映画、リアルタイムで見てます。彼を敬愛し、彼の原作を映画化したのが「焼け石に水」(00)。

オソン監督と言えばこの作品。そしてシャーロット・ランプリング主演「まぼろし」(01)。ダニエル・ダリュー、カトリーヌ・ドヌーヴ、イザベル・ユペール、エマニュエル・ベアール、ファニー・アルダン主演「8人の女たち」(02)。

再びシャーロット・ランプリングと組んだ「スイミング・プール」(03)。「ふたりの5つの分かれ路」(04)、「ぼくを葬る」(05)、「エンジェル」(07)では三度シャーロット・ランプリングが出演。いずれの作品もオゾンが脚本を書いてます。

久しぶりの最新作は、「Ricky リッキー」(09)。今までの作品では、シャーロット・ランプリングやカトリーヌ・ドヌーヴ、リュディヴィーヌ・サニエ、ジャンヌ・モロー、ヴァレリア・ブルーニ・テデスキ、ロモーラ・ガライなどの女優が輝いていました。

最新作のポスターを見ると、おやおやなんて可愛い赤ちゃん!果たして、そのストーリーは?7歳の娘リザ(メリュジーヌ・マヤンス)と2人暮しのカティ(アレクサンドラ・ラミー)。彼女は郊外の団地に住むシングルマザー。

毎朝バイクに乗り娘を学校に送り、勤め先の工事へ向かう平凡な毎日。ある日、新入りのスペイン人パコ(セルジ・ロペス)と出会い、恋に落ちます。やがて彼はカティの家に住むようになり、リザは大反発!

徐々に慣れて来たリザでしたが、カティとパコの間に赤ちゃんが生まれることに…。赤ちゃんの名前は、“リッキー”。またまた反発する、リザ。ある日、リッキーの背中にアザを見つけたカティは、パコが虐待したのでは?と疑います。

怒ったパコは家を出てくのですが、リッキーの背中から翼が生えて来たのです!まさか!果たしてリッキーは、天使なの?それとも?今回もオゾン監督のオリジナル脚本。絶対、見ます。
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実験、する?

2010-11-12 22:29:35 | 映画
きみがくれた未来」(10)で、チャーリーが進学すると決意した大学がスタンフォード大学でした。カリフォルニア州スタンフォードにある私立大学。 正式名称“リーランド・スタンフォード・ジュニア大学”は、1891年創立。

西部劇でお馴染みの大陸横断“セントラルパシフィック鉄道”の創立者リーランド・スタンフォードによるこの大学には、有名な卒業生がいっぱい。シガニー・ウィーバー、ジェニファー・コネリー、ロジャー・コーマン、リチャード・D・ザナック

他にも鳩山由紀夫前首相も。それはともかく、1971年8月14日~8月20日まで心理学部で行われたのが、“スタンフォード大学監獄実験”でした。ドイツ映画「es[エス]」(01)を覚えています?

「ヒトラー ~最期の12日間~」(04)のオリヴァー・ヒルシュビーゲル監督作品。公募で集めた被験者を看守役と囚人役に分けて模擬刑務所を設定。そこで役割を与えられた被験者の行動、心理を観察するというもの。

予想を遥かに超えた事態に陥ったこの実験は、2週間の予定がわずか6日間で中止に…。実話です。この作品がハリウッドでリメイクです。それが「エクスペリメント」(10)。“エクスペリメント”とは、実験のこと。

監督は、TV「プリズン・ブレイク」(05~09)の企画、製作総指揮のポール・シュアリング。初監督、脚本も。失業したばかりのトラヴィス(エイドリアン・ブロディ)は、恋人ベイ(マギー・グレイス)とのインド旅行を計画。

資金集めのため、日給1000ドル、14日間のある実験に応募することにします。集まったのは、温厚で人当たりの良いバリス(フォレスト・ウィッテカー)。冴えないグラフィックノベル・ライターのベンジー(イーサン・コーン)。

そして女好きのチェイス(キャム・ギガンデット)他。総勢24名の男たちは、看守役と囚人役に別れ、それぞれの役割を演じます。トラヴィスは囚人役、バリスは看守役。こうして実験が始まるのでした…。果たして?

オリジナルを見た方は、違いを楽しむのも良いでしょう。初めてなら、人間の本性をじっと見つめる良い機会。しかし、人間って怖い。演じる2人のオスカー俳優も見ものです!
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ザックの美しき涙

2010-11-11 11:38:46 | 映画
どうも美形に弱い…。各年代に夢中な俳優がいます。TV「スパナチュ」のジェンセン・アクレス(1978年3月1日テキサス州ダラス生)。「終着駅」(09)のジェームズ・マカヴォイさん(1979年4月21日スコットランド・グラスゴー生)。

「わたしの可愛い人 シェリ」(09)のルパート・フレンド(1981年10月1日イングランド・オックスフォードシャー生)。「エクリプス/トワイライト・サーガ」(10)のロバート・パティンソン(1986年5月13日ロンドン生)。ああ~、美しい。

そして「セブンティーン・アゲイン」(09)のザック・エフロン。1987年10月18日カリフォルニア州サンルイスオビスポ出身。ザック・エフロンは当然「ハイスクール・ミュージカル」を見て、すっかり大ファンになりました。

「ヘアスプレー」(07)や「セブンティーン・アゲイン」の高校生役が印象的ですが、もう23歳。いつまでも高校生役はね~。本人もそう思っていたようで、大人へのステップアップを狙った今度の新作では、大学生役に挑戦。

ほんの少し成長したんですね、うふふ。「きみがくれた未来」(10)の監督は、「セブンティーン・アゲイン」のバー・スティアーズ。原作はベン・シャーウッドの小説。チャーリー・セント・クラウド(エフロン)は、ヨットの才能と技術に恵まれた青年。

彼はスポーツ奨学金を得て、スタンフォード大学への進学が決まっています。しかし母クレア(キム・ベイシンガー)にこれ以上の負担をかけたくないし、11歳の弟サム(チャーリー・ターハン)は寂しがっているし…。

それでも自分の将来を考え、進学を決意します。卒業式の夜、友人宅へ向かう車が事故に遭います。救急救命士のフロリオ(レイ・リオッタ)によって、命を取りとめたチャーリー。しかし同乗していたサムが、亡くなってしまいます。

夕方になるといつも2人でしていた、日没前のキャッチボール。サムの葬儀の最中、居たたまれなくなったチャーリーは、裏手の森の中に駆け込むのでした。するとそこに現れた赤いジャンパーを着たサム。驚き、喜ぶチャーリー。

夕暮れのこの時間、この場所で練習を続けようと約束します。それから5年後。サムとの約束を守るため、進学もヨットもあきらめたチャーリーは墓地の管理人となっていました。果たして、この物語の結末は?

今回もザックはたっぷりと美しい涙を見せてくれます。レイ・リオッタも大好き。わくわく!
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黙ってられません!

2010-11-09 21:38:04 | 映画
昨日に続き、“男たちのヒート祭り”第5弾。シネパトス常連のスティーヴン・セガール“オヤジ”が、またまた“沈黙”シリーズで帰って来ます。とはいえ、セガール映画の邦題はいつも“沈黙”が付いちゃいます。

最新作にも。「沈黙の復讐」(01)の監督は、ラウロ・チャートランド。脚本・主演はもちろんセガール・オヤジ。銃と麻薬密輸を捜査する“IDTF”(国際麻薬捜査部隊)に配属されたボビー(スティーヴン・セガール)。

バルカン半島の銃・麻薬に対する特別捜査班、同じ部隊のアクセル(ダーレン・シャラヴィ)とボビーのチームの次のターゲットは、ロシアの銃密売人。ある日、ボビーはギャングとロシア人の血まみれの抗争を目撃します。

その時、最悪の事態が起こってしまいます。チームの同僚が抗争に巻き込まれ、命を落としてしまったのです。ボビーは復讐を誓い、たった1人で巨大な悪に立ち向かっていくことに!公式HPには情報がほとんどないので、説明はここまで。

しかし、こうも“沈黙”が付くと、どれがどれやら…さっぱりわかりません。しかもアメリカ以外、ヨーロッパやアジアを舞台にした作品が結構多いんです。邦題も少し工夫して欲しいな…と思っている人も多いのでは?

セガールの役名もいろいろあるものの、その人物像はほとんど同じ。銃の腕前はすごいし、お得意のマーシャルアーツを存分に披露してくれます。柔道、剣道、合気道、空手、武道の修業を10年間やっていますから。

大ヒットしたデビュー作の「刑事ニコ/法の死角」(88)、「死の標的」「ハード・トゥ・キル」(90)、「アウト・フォー・ジャスティス」(91)、そして「沈黙の戦艦」(92)の頃は、スマートでトレードマークのポニーテールがステキ!

最近はちょっと(かなり?)太めになってきましたが、オヤジと呼ばれるようになってもやっぱり、アクションはカッコイイ!劇場に足を運べなければ、レンタルもあるし、テレビ東京の放映待ちって手もあります。見ましょうね~。
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CIAの正義とは?

2010-11-08 19:40:15 | 映画
東銀座のシネパトスで毎度開催される、“男たちのヒート祭り”。第1弾はジョン・アヴネット監督の「ボーダー」(10)。主演は、オスカー俳優のロバート・デ・ニーロとアル・パチーノ。ニューヨーク市警のベテラン刑事コンビを描いたミステリー。

第2弾は「ディープ・インパクト」(98)のミミ・レダー監督作「ザ・エッグ ~ロマノフの秘宝を狙え~」(09)。主演は、モーガン・フリーマンとアントニオ・バンデラス。ロマノフ王朝の秘宝“フェベルジェのイースターエッグ”強奪を描く犯罪サスペンス。

第3弾はジョン・カラン監督の「ストーン」(10)。ロバート・デ・ニーロ、エドワード・ノートン、ミラ・ジョヴォヴィッチの豪華3人の共演。刑務所で仮釈放を審査する刑務官と、受刑者。デ・ニーロとノートンの役作りは、す、すごい。

“男たちのヒート祭り”は、まだまだ続きます。第4弾がジョルジオ・セラフィーニ監督の「ゲーム・オブ・デス」(10)。CIA秘密工作員マーカス(ウェズリー・スナイプス)は、国を守るため、命令には忠実に従い、表に出ない暗殺に携わって来ました。

アフリカに武器を流す、死の商人と呼ばれる男スミス(ロバート・ダヴィ)。組織への潜入を命じられたマーカスは、仲間のフローリア(ゾーイ・ベル)、ザンダー(ゲイリー・ダニエルズ)と共にスミスに接触します。

しかし、莫大な富を目にした仲間たちは任務を捨て、大金に手を出すことに…。たった1人、任務を全うすべく仲間たちと闘うことになるマーカス。信じていた仲間の裏切りに遭い、葛藤しながらも自らの正義を貫く男。

ウェズリー・スナイプスは、1962年7月31日フロリダ州オーランド出身、NYサウス・ブロンクス育ち。デビュー作は「ワイルドキャッツ」(85)。マイケル・ジャクソンのMV“バッド”(87/マーチィン・スコセッシ監督)でのマイケルの友人役で注目。

「メジャーリーグ」(89)やスパイク・リー作品「モ’・ベター・ブルース」(90)の他、「ライジング・サン」(93)「3人のエンジェル」(95)「ザ・ファン」(96)など多数。「ブレイド」(98、02、04)は、人気シリーズです。

クロッシング」(09)の渋い演技も見逃さないように。
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待ってました!ラッセルのロビン

2010-11-06 22:32:52 | 映画
ラッセル・クロウのファンです。しょっちゅう言ってますが…。フィルモグラフィの未見は、オーストラリア時代の何本かのみ。ほぼ見ています。ファ~ン!最新作は、5作目のコラボになるリドリー・スコット監督作品。

アカデミー賞主演男優賞受賞の「グラディエーター」(00)、ロマンチックな「プロヴァンスの贈りもの」(06)、デンゼル・ワシントン共演「アメリカン・ギャングスター」(07)、レオ共演「ワールド・オブ・ライズ」(08)。

監督とは本当に気が合い、お互いに映画製作を楽しんでいるみたい。2人とも大好きなので、素晴らしい作品が次々生まれるこのコラボは、いつまでも続いて欲しい!最新作は、中世イングランドを舞台にした「ロビン・フッド」(10)。

特に原作があるわけではなく、シャーウッドの森に住む義賊のリーダーとしての物語が伝承されました。後に文学になり、映画やアニメにも。映画なら…アラン・ドワン監督、ダグラス・フェアバンクス主演「ロビン・フッド」(22)。

91年の「ロビン・フッド」は2作。ジョン・アーヴィン監督、パトリック・バーギン主演とケヴィン・レイノルズ監督、ケヴィン・コスナー主演。リチャード・レスター監督、ショーン・コネリー、オードリー・ヘプバーン主演の「ロビンとマリアン」(76)も忘れられません。

メル・ブルックス監督のパロディ映画「ロビン・フッド/キング・オブ・タイツ」(93)なんていうのもありましたっけ。クロウの「ロビン・フッド」は、史実を取り入れながら彼の出生の秘密が語られます。

12世紀、獅子心王リチャード1世(ダニー・ヒューストン)率いる十字軍の中に、ロビン・ストライド(クロウ)がいました。仏軍と戦いの最中、王が戦死。王冠をイングランドに持ち帰る役目を負ったのは、ロバート・ロクスリー(ダグラス・ホッジ)でした。

彼は、フランスのスパイ、ゴドフリー(マーク・ストロング)に暗殺されてしまいます。瀕死のロクスリーから、剣を父親サー・ウォルター(マックス・フォン・シドー)に届けるよう頼まれ、領地ノッティンガムへ。

ロビンはロバートの身代わりとなり、未亡人のマリアン(ケイト・ブランシェット)との間には、次第に心を通わせることに…。リトル・ジョン役はケヴィン・デュランド、ウィル・スカーレット役はスコット・グライムス。「ER」のアーチー・モリス役!

タック修道士役はマーク・アディ、他にウィリアム・ハート、マシュー・マクファディン、オスカー・アイザック。絶対、見ます。
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ゲーム、する?

2010-11-05 22:30:39 | 映画
「エクスペンダブルス」のジェイソン・ステイサムは、大ベテランのスライの相棒役でその名もリー・クリスマス。うふ、と笑っちゃうステキな役。ステイサムの存在は、デビュー作から見ているけど、やっぱり「トランスポーター」(02)。

そして「アドレナリン」(06)。この映画の監督が、ネヴェルダインとテイラーです。2人だということはわかるけど、いったい誰?それが、マーク・ネヴェルダインとブライアン・テイラーでした。監督と脚本を務める2人。

この作品からコンビを組んだ2人は、続編の「アドレナリン:ハイ・ボルテージ」(09)でも共同で監督・脚本・製作総指揮を担当。シリーズは大ヒット。奇想天外の展開を大いに楽しむ作品になっています。ステイサムもすごいし。

その2人の監督、最新作ではバトラーさんと組んでます。「GAMER:ゲーマー」(09)がそれ。舞台は2034年。人々は、天才クリエーター、ケン・キャッスル(マイケル・C・ホール)が開発したオンライン・ゲーム“スレイヤー”に熱中していました。

そのゲームのキャラクターは、脳細胞手術を受けた生身の人間。“セーブポイント”を目指し、マシンガンを手に敵を倒し続けなくてはならないルール。撃たれれば、当然、死が待ち受けています。無実の罪で投獄されたゲーブル(ジェラルド・バトラー)。

キャラクターは全員死刑囚で、彼は『30回勝ち抜けば自由になれる』という条件に後3回と迫る“スレイヤーズ”最強の戦士でした。そしてゲーブルを遠隔操作する天才プレイヤーは、17歳の高校生サイモン(ローガン・ラーマン)。

しかしゲーブルは愛する妻アンジー(アンバー・ヴァレッタ)と娘に会うため、ゲームの世界から1人自力で脱出し、最後の闘いに挑むのでした。果たして?他にアリソン・ローマン、ジョン・レグイザモ、ゾーイ・ベル、キーラ・セジウィック。

1969年11月13日スコットランドのグラスゴー出身のバトラーさんは、「300」(07)のレオニダス役で見事な体を見せてくれましたが、その後「ロックンローラ」(08)は良しとして、「幸せの1ページ」(08)でも…

「男と女の不都合な真実」(09)でも、「バウンティー・ハンター」(10)でもちょいと太め。本作では、派手なアクションを絞まった体で見せてくれることを願っています。太りやすい体質なんだもん。バトラーさんは肉体派でいて欲しいなぁ~。
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ある村の不穏な1年…

2010-11-03 21:30:29 | 映画
2009年度第62回カンヌ国際映画祭で、パルムドール大賞(グランプリ)を受賞したのが、「白いリボン」(09)でした。ドイツ人監督、ミヒャエル・ハネケ。監督作品には、「ファニーゲーム」(97)「ピアニスト」(01)「隠された記憶」(05)

自作をハリウッド版としてリメイクした「ファニーゲーム U.S.A.」(07)。ナオミ・ワッツ、ティム・ロス、マイケル・ピット、ブラディ・コーベット主演の不条理劇。かなりズンと来ました。思い出しても憂鬱。未見の方は、ぜひ挑戦。

その次に監督したのが本作ですが、まったく違います。2時間24分のモノクロ映画。ハネケ監督は、「ピアニスト」でカンヌの審査員特別グランプリを受賞。「隠された記憶」で同監督賞受賞。それぞれパルムドールにもノミネートされています。

言わば、カンヌの常連ですね。他にも第67回ゴールデングローブ賞外国語映画賞、ドイツ・アカデミー賞10部門受賞他、数々の映画賞を受賞。これは興味津津です。第1次世界大戦前夜の北ドイツの小さな村。

人々は大地主の男爵(ウルリッヒ・トゥクール)を中心に、プロテスタントの教えを忠実に守りながら静かに暮らしていました。やがて数々の奇妙な事故が、村人を襲います。はじまりは、ドクター(ライナー・ボック)の落馬事故。

他にも小作人(ブランコ・サマロフスキー)の転落死、男爵家の火事、荒らされたキャベツ畑、子供の失踪…。それぞれの事件が、徐々に村の空気を変えていくのでした。いったい誰の仕業なのか?善良だった人々は、互いに不信感をつのらせます。

少年の腕に巻かれた“白いリボン”は、“純真で無垢な心”を表します。陽気な収穫祭ににぎわい、教会からは美しく澄んだ讃美歌の歌声が聞こえてきます。敬虔な村に潜むのは、悪意、暴力、欺瞞(ぎまん)の連鎖…でした。

監督曰く、数々の事件の犯人が描かれるのは1件だけ。しかし映画をしっかり見ていれば、すべての事件に論理的な説明がなされているはずと…。物語を語るのは、元教師(クリスチャン・フリーデル)。

後にナチとなった子供たちが暮らした時代。北ドイツの美しい風景からは、想像もできない“悪”を浮き上がらせます。オーデションで集められた子供たちの演技にも注目です。ハネケ監督の集大成と呼ばれる本作。必見です。
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バスキアってこんな人

2010-11-02 23:40:45 | 映画
ジェフリー・ライトを初めて見たのは、「バスキア」(96)。1965年12月7日ワシントンDC出身で、「シャフト」(00)や「ALI アリ」(01)など黒人主演の作品に出演。徐々にデビュー時のイメージは消えて…。

TVMの「エンジェルス・イン・アメリカ」(04)のゲイ役ベリーズや、「ブロークン・フラワーズ」や「シリアナ」(05)などの名脇役。「007/カジノ・ロワイヤル」(06)と「007/慰めの報酬」(08)でのフェリックス・レイター役。

デビュー作の「バスキア」は、「夜になるまえに」(00)や「潜水服は蝶の夢を見る」(07)などのジュリアン・シュナーベル監督作品。NYのストリート・アーティスト、ジャン=ミシェル・バスキアの人生を描いています。

美術評論家ルネ(マイケル・ウィンコット)に注目され、アンディ・ウォーホル(デヴィッド・ボウイ)に認められるバスキア。演じたジェフリー・ライト、すぐ覚えちゃいました。監督はバスキアの友人、カメオ出演したヴィンセント・ギャロは元バンド仲間。

バスキア本人は、1960年2月22日ブルックリン出身。プエルトリコ系移民の母マチルダとハイチ系移民の父ジェラルドを持ち、幼い頃から絵を描いていました。17歳から地下鉄やスラム街の壁などに、スプレーペインティングをしていました。

キース・ヘリングらのアドバイスを受け、個展を開くまでに…。1983年ウォーホルと知り合い、87年ウォーホルの死まで関係が続きます。薬物依存症のバスキアは、88年8月12日薬物の過剰摂取でわずか27歳で死去。

ドキュメンタリー映画「バスキアのすべて」(10)では、バスキア本人の未公開インタビュー映像が初公開。出演者にはウォーホルやヘリングはもちろん、ジュリアン・シュナーベル監督、ヒップポップ界の先駆者ファブ・5・フレディ。

NYのアート・デューラー、トニー・シャフラジ。バスキアの最初のディーラー、アニナ・ノセイ。ウォーホルとバスキアの委託代理人ブルーノ・ビショップベルガー。元恋人スーザン・マロック他。ほとんど知らないけど。

本作の女性監督タムラ・ディビスも、バスキアの友人でした。バスキアの生きた時代、NYは落書き天国。それがアートなのか、ただの迷惑なのか…。キース・ヘリング(1990年31歳エイズで死去)の人型のマークと、バスキアの王冠のマークは、今や大人気。

知られざるバスキア、貴重な映像です。
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