『人生を遊ぶ』

毎日、「今・ここ」を味わいながら、「あぁ、面白かった~ッ!!」と言いながら、いつか死んでいきたい。

  

「臨床・教育・研究」

2024-12-23 09:15:39 | 仕事

 


ゆんべからの雪で
今朝は、積雪5㎝ほどになっていた。

カミさんは
今日が終業式で
朝早くから出勤していった。

風邪の具合は
すこしマシになったが、
まだ、ちょっとだけ
カラダに違和感がある。

なので、
まだ、油断せず、
養生に努めようと思う。

*


小中高生のネット依存が
さらに加速しているようである。

現在、中学校4校に勤務してるので、
この冬休み中に、
啓蒙プリントも作ろうかと
思っている。

SCの務めには「臨床・教育・研究」がある。

*****

*****

かの北九州での
JC殺害事件の以前に
暴漢に殺害される夢を見た
JCがいた。

また、別なJCも
事件以前から
暴漢に殺されるのでは
という「被害妄想」のような症状を
抱いて緊急カウンセリングにきた。

夢を見た子の分析は
12/10のブログにも
載せている。



【夢】
若いノッポの痩せ男が、
包丁を両手に持ち、
母と弟と私が乗ってる車の
フロントガラスをガンガン叩き、
開いていた窓から手を伸ばして、
自分の手首をつかんで
外に連れ出そうとする。
私は走って逃げたが、捕まって刺され
死んでしまう。そこで目が覚めた。



「殺す/殺される」は、
普遍的なテーマで
【死と再生】の
イニシェーション(通過儀礼)であり、
思春期に頻出するテーマでもある。

この夢を
AIにもアナリーゼさせたら、
「アニムス(内的異性性)の侵入と対決」
「孤独感」「保護の欠如」「不安」
という、ケースの心理を示す
適格なキーワードを示してきた。

こたびの事件と
関連させて見ると、
まさに、ユングが言った
【外的現実と内的現実はシンクロする】
という事に当てはまる。

東北の二人のJCの心に起きた
心的イメージが、
北九州のJCには
現実の事件として起こった。

このような時、
何がコンステレート(布置)
しているのか…
と、ユング派では考える。

文字通りであれば、
「暴力的な男性性により
少女性が殺される」
という事だが…。

果たして、具体的に、
どんな社会病理が背後に
潜んでいるのだろうか…。

【個人は社会の病理を背負っている】

今学期、気付いた事は、
7人ものJCケースで
どれもが父親の物理的不在や
心理的不在、または、
暴力・不倫・依存症…
という共通因子が見られた。

父性性の病理による
愛着障害のような不適応ケースが
多いのである。

これらには、一様に、
先の夢分析から抽出された
「孤独感」「保護の欠如感」「不安感」
という共通心理が観られる。

いわば、乳幼児期から
健全な父性性による見守られ感が
欠如しており、
絶対的な「安全感・安心感・大丈夫感」
が獲得されていないのである。

これは、心理学用語で言えば
「基本的信頼感の欠如」
「原不安」「基底欠損」
に当たる不全感である。

文学的表現を借りれば、
父・男性の絶対神である
ゼウスの守護がない、
また、白馬の王子様が現れない、
無防備感に晒されている
少女性(心・魂)とも言えよう。

それ故に、
ネガティブ・パタニティ
(否定的父性性)にして
荒ぶる男性性としての
「負の力のアニムス(内的異性性)」の
侵入と対決という
命懸けの『発達課題』と
向き合わねばならないのかもしれない。

先の犯人も
子どもの親であり、
これは、極端な
「狂った父性性」「兇悪な男性性」
とも言えよう。

ことほどさように、
父性性の弱体化、病理化により、
日本の一部の少数JCは
心を病み、不適応になり、
自傷に走り、希死念慮を抱くに
至っている。

極論すると明確になるが、
「ダメ父(男)に少女が
魂を殺されている」。

40代の父(男)は、
ギリギリ昭和末期世代である。

その頃に、はたして
時代の病理性が
あったものだろうか…。



AIに尋ねてみた。

昭和末期には時代の病理性のようなものがありましたか?

昭和末期(昭和50年代から昭和64年〈1989年〉まで)には、日本社会が高度経済成長を経て成熟期に入り、さまざまな「時代の病理性」と呼べる現象が現れました。
その背景には、経済的豊かさの一方で、社会的、心理的な不安や歪みがありました。以下はいくつかの主な病理性の例です。

1. 過剰消費とバブル経済

昭和末期は、バブル経済の時代であり、土地や株式の価格が過剰に上昇しました。
これにより、人々は投資や投機に熱中し、経済活動が非現実的なものに傾く一方で、泡がはじけた後の経済的混乱への土壌が作られていきました。

物質的な豊かさが強調される中で、精神的な満足感やコミュニティの繋がりが薄れ、「物質的豊かさ=幸福」という価値観への疑問も生まれました。

2. 孤独と家族の変容

都市化や核家族化が進み、伝統的な家族や地域社会の繋がりが希薄化しました。
これにより、特に高齢者や若者の孤立が問題となり、家族の崩壊や家庭内暴力(DV)といった現象が社会問題化しました。

3. 若者文化の変化と非行問題

昭和末期には、暴走族や校内暴力など、若者の非行や反社会的行動が増加しました。
これらは、急速な社会変化に適応できない若者たちの不満や不安の表れとされています。

また、ファッションや音楽を通じた若者文化の多様化も進み、既存の価値観や規範に挑戦する動きが見られました。

4. 過労死とストレス社会

経済成長を背景に「24時間戦えますか?」のような企業社会の風潮が広がり、過労死やメンタルヘルスの問題が顕在化しました。
働きすぎや職場のストレスが原因で心身に不調をきたす人々が増えました。

5. 環境問題と公害

高度経済成長期からの負の遺産として、公害や環境破壊が深刻化しました。
四日市ぜんそくなどの公害病の影響が残り、環境保護への関心が高まり始めました。

6. 宗教団体や新興宗教の台頭

社会的な不安や孤独感を背景に、新興宗教が広まりました。
これらは精神的な癒しや救済を提供する一方で、一部の団体による社会的トラブルやカルト問題も発生しました。

7. オウム真理教とその後の予兆

昭和末期から平成初期にかけて、新興宗教の一つであるオウム真理教が急成長し、その後の平成期における一連の事件の伏線となりました。
これは社会の価値観の揺らぎを象徴するものでした。

昭和末期の病理性は、社会が物質的に豊かになる一方で、精神的、社会的な不安が増大した時代背景を反映しています。
このような問題は、平成以降の日本社会にも引き継がれることになります。

……

この時代に幼年期を生きた
父親たちもまた
時代の病理を背負い、
それが娘たちに世代間伝達した、
というパトグラフィカル
(病跡学的)な布置が
垣間見えたような気がした。

こたびは、
冬休みの研究らしき考察ができて
よかった…。

心理臨床家は、
「臨床・教育・研究」
という三本柱を
生涯、追求していかなくてならない。


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