『人生を遊ぶ』

毎日、「今・ここ」を味わいながら、「あぁ、面白かった~ッ!!」と言いながら、いつか死んでいきたい。

  

王侯貴族のフェスタン(宴料理)

2025-03-01 08:38:21 | フレンチ

 

 

きのうは、
月一のご自愛日として、
行き付けのフレンチに行ってきた。



アミューズは、
『大玉村産菊芋のスープ』
"Soupe de topinambours de Ōtama-mura"

デミタスカップに
熱々のポテト・クリームスープは
肌寒い日には
ホッとする快適なスターターだった。



オードヴルの一品目は、
シェフにお願いしていた
オリジナルのスペシャリティ
『フォアグラとクードブッフと
 あんぽ柿のテリーヌ』
"Terrine de foie gras, de queue de bœuf et de kaki séché"

地元産の
カキ・セック(干し柿)に
フォアグラと牛テールの
取り合わせは初めてで、
そのマリアージュは絶妙にして
超美味なるものだった。

ガルニチュールの
赤蕪のコンポートは
ポワール(洋梨)のような食感で
仄甘く秀逸だった。

40年来のフレンチ歴で
ベスト10に入る
見事なプラ(一品)であった。



オードヴルの二品目は、
『ブーダン・ブラン』
(Boudin blanc)

才巻海老と帆立、穴子のムースを
ブーダン(ソーセージ)仕立てにしたもので、
ナイフを真ん中に入れると
フンワリと切れて、
口当たりもフワフワの
フワちゃんだった。🤣

サン・ジャック(帆立)のグリルは
サックリした歯応えと
旨味が感じられた。



ポワソンは、
『青森産アイナメのポワレ
ロワール産アスペルジュ・ブラン
ヴールブラン・ソース』
(Poêlée d'Ainame d'Aomori
Asperges blanches de la Loire
Sauce Beurre Blanc)

カリリとした皮目と
フンワリした白身が
古典的ソースとよく合って
真っ当な魚料理に昇華していた。

アスペルジュは香り高く、
パルファン・デュ・プランタン
(春の香り)
を満喫するようだった。



ヴィアンドは、
『スペイン産ウズラの
 リドボーと黒米詰め』
(Caille d'Espagne farcie de ris de veau et de riz noir)

一羽を真っ二つにして
パピヨン(蝶型)にドレッセした
堂々たるメインである。

淡白なウズラの味を
角切りにされたリドボーが
風味を補っていた。

ソースブラウンとリノワール(黒米)が
お皿の上でリゾットのようになり、
おなかにズシンとくる
ボリューム感があった。



デセールは定番の
『グラスバニーユと
 ブランマンジェ』
(Glace vanille et blanc-manger)

どちらも作りたてで、
トロトロと
プルプルの食感が
ソースアングレーズと共に
愉しめた。

 


お口の中が
甘やかさに満たされた処に、
香り高いブラックコーヒーで
キュッと締める。

そして、再度、
とりなおしたように、
プチフールで
ガトー(焼菓子)の甘味を楽しむ。

……

どの料理も
極上の素材と
最高の技術で調理され、
まさに、
王侯貴族のフェスタン(宴料理)
のようであった。


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