写真はサン・イシドロ教会。正式名はサンイシドロの王立大学教会。教会の入口には学校の課外授業なのか、たくさんの学生がたむろしていた。
≪最後にマドリードの中心部にある大航海時代関連の施設の見学を。≫
【サン・イシドロ教会】
まずはサン・イシドロ教会。17世紀前半にイエズス会が最初にスペインに建てた教会です(日本で最初にキリスト教を布教した人として学校の教科書に登場するフランシスコ・ザビエルはイエズス会の創立者の一人です。インパクトのある肖像画で覚えておられる方も多いでしょう)。
18世紀後半にスペインからイエズス会が追放された後にはマドリードの守護聖人であるイシドロを祀る教会に改められました。
早朝、石畳の冷たさが立ち上る中、そそり立つ石造りの分厚い教会はいかにも冷え冷えとしてみえました。ところが入口をくぐると脇に学校か幼稚園が併設されていて、かわいらしい子供たちのお遊戯の声が聞こえてきます。街のボランティア活動を記した壁新聞も貼られていて、街のなんでも相談所という雰囲気が漂っていました。ミサの時間以外は誰でも無料で入ることができると書かれているのもうれしい。
さて聖堂に入ると、やはり想像通り建物は威圧感に満ち、荘厳。ちょうど創立400年に当たるということで、建物内の多くの区域がきれいに改修されていました。ただ、奥まった一部屋は、改修されないまま。中世以来の壁に直接、赤と緑の彩色がほどこされ、その前にろうそくが灯り、その壁の前では地元の高齢の婦人が跪いて、熱心にお祈りをしていました。
そこに安置されていたのはマリア像でした。肌の色は白ではなく、やや褐色。なんだかメキシコで見た、褐色の肌のしたグアダルーペのマリアのようにも見えます。グアダルーペのマリアとは、メキシコシティの丘に1531年に現れた聖母マリアとして、メキシコで最も敬愛されているシンボルです。
褐色の肌はメキシコの人を現すのかとその時は思ったのですがマドリードにも同じような像があると驚きました。足元には月を踏み、星のきらめきの入ったような青い衣をまとっているところもそっくりです。
この二つの像が似ているのは、あながち偶然ではないかもしれません。
(つづく)
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