写真は、「レストラン ポンテ・ド・ペドラガイア(Ponte de Pedra Gaia)」の入口に掲げられていた壁飾り。この下に、たくさんのワインが置かれていた。
【素焼きのおちょこでカンパイ!】
頼んでみてわかったのが、何を頼んでも大皿で量が多いことと、値段の安さです。
一皿目に頼んだ「サルシッシャ・アリエマsalsicha alema」は、ごくごく普通のゆがいたソーセージの温野菜載せ。ポルトガル語で意味はドイツ製ソーセージなので、そのまんまの料理です。ただ、皿にはたっぷりのチキンライスとフライドポテト、ニンジンが(メニューには書かれていないのに)盛り合せてあるのは、さすがポルトガル! ポテトがサクッとしていておいしい。
感動したのが「メダヨイシュ・ペスカーダMedalhões de pescada」。白身魚のフライの上にホワイトソースが載ってグリルしたものなのですが、ホワイトソースが苦手な私でも、ほどよい酸味と深みがあって、食べやすいのです。
ホワイトソースにピクルスのペーストが混ぜ込まれて、それがアクセントになっているようです。おかげで一見するとこってり系に見える料理なのに、さっぱりと口に溶け込んでいくようでした。
ワインは、先ほど行ったご近所の「フェレイラ」のもの。香り高くて料理によく合います。
このように一皿一皿をおいしくいただき、デザートまでゆっくりと口に運んでいると、思いがけないことが起きました。突然、
「オーナーからのプレゼントです」
といって、ウェイターが素焼きのぐい飲みを人数分と白とロゼ、2種類のポートワインのデカンタを持って現れたのです。
驚きつつも、注がれたワインをクイッと飲み干すと、いままでに味わったことのない、そしてそのあともこれほどのものは体験していない豊潤さ。香りが鼻を抜け、口がさっぱりとし、さらにデザートとの相性も抜群です。フルーツのエキスのようところだけを集めて、えぐみや鋭いすっぱさといったマイナス要因を丁寧に取り除いたところにあらわれたような、あらたな風味です。それが口に残ってすがすがしさをアップしてくれるのです。
なんというワインなのかを聞こうとしていたところ、中高年の精悍な男性オーナーが現れて、突然、ハグされました。びっくりしたけど、みなでニコニコ。さらにオーナーたっての願いで一緒に写真に納まることになりました。今、見返してもピカピカの笑顔です。どうやら我々は気に入られたらしい。食べっぷりがよかったのか、いかにもおいしそうに食べていたから? もしかするとお客さん(おそらく)全員が地元の人、という雰囲気のなか、我々だけが外国人で珍しかったのかもしれません。
英語のメニューはありませんが、スマホの翻訳機を使えば、たいていのものは頼めるし、隣のテーブルを指して「同じものを」と言えば、だいたいはずれはありません。
絵画の中に飛び込んだような楽しいお昼でした。
http://www.pontedepedragaia.com/menus/1
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます