
写真上と下はトレド駅駅舎の内部。ここがトレドの外と駅のホームをつなぐ待合室なのだ。

【荘厳でレトロなトレド駅】
ようやく着いたトレド駅。古都だ、最終地だ、と気が楽になり、ウキウキ。じつに立派な駅舎です。
トレドに鉄路が引かれた1916年に建造され、2005年AVE(スペインの高速鉄道)延伸に伴い、改修された駅舎は、まるで荘厳な教会のよう。細かな装飾が施された黒塗り木製のおしゃれな格天井。石やタイル、ステンドグラスが組み合わされた新ムーア様式の建物は、落ち着きと特別感があふれていて、列車から降りてくる観光客はのきなみ、振り返っては写真を撮っていました。
マドリードと違って人も多くないので、写真を撮っていても誰の迷惑にもなりません。
私もベンチに腰を下ろし、ほの暗く、落ち着いた空間に浸った後、駅の構内を抜けてタクシー乗り場へ。外に出ると夕方といえども日差しは強い。

写真はトレド駅を外からみたところ。
この後30分以上タクシーが来なかったのですが、ぜんぜん平気。だって、あの魔のマドリード駅に比べれば、すべてに歓迎されているような気がするし、タホ川を渡れば、すぐトレド世界遺産の地区なのですから。
【トレドはスペインの京都】
ホテルはセルコテル・アルフォンソ6世(Hotel Sercotel Alfonso VI)。珍しく4つ星ホテルなのですが、昨日まで泊まっていたコルドバの星なしのホテルと、値段が同じなのです。少し高台にあり、優雅なバルコニーも付いてロケーションも最高。内装も優雅だし、期待は否が応でも高まります。
同じ階には小学校高学年のスペインの子たちが修学旅行らしき風情で泊まっていました。とってもにぎやかで、先生たちが注意したり、男の子が顔を真っ赤にして、女の子に告白しようとしたり、というのがあけっぴろげに見えて、どこの修学旅行も変わらない、というのが率直な感想。
日本の大手旅行社の団体さんもちょうどチェックイン中でした。ちょっとくたびれた男性の添乗員がみんなのパスポートを集めて、ホテル側に見せている間にも、トイレの位置から、フリータイムの食事の場所まで、なんでも参加者らが聞いたりお願いしたりしていて、天手古舞。それでいて、よくよく見ていると添乗員さんは語学が不自由らしく、しったかぶりで答えたりしていてハラハラしてしまいます。
なるほど、手頃なお値段の、それでいて星がいっぱい付いたホテルというのは、団体さん御用達になるらしい。日本でいえばさしずめ京都。大きな古都の大きなホテルにいる実感がわいてきます。
(つづく)
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