石油と中東

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2017-08-23 | 今日のニュース

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五大国際石油企業2017年4-6月期決算速報(6)

2017-08-23 | 海外・国内石油企業の業績

 

(注)本シリーズは「マイライブラリー(前田高行論稿集)」で一括してご覧いただけます。

 http://mylibrary.maeda1.jp/0420OilMajor2017-2ndQtr.pdf

 

2017.8.23

前田 高行

 

2.2016年第2四半期以降の四半期別業績の推移(続き)

(4)部門別利益の推移

(4-1)上流部門(図http://menadabase.maeda1.jp/2-D-4-66.pdf 参照)

 前年の2016年第2四半期の各社の上流部門の利益はTotal及びExxonMobilはそれぞれ11億ドル及び3億ドルの利益を計上したが、残る3社はBP -1億ドル、Shell -20億ドル、Chevron -25億ドルの欠損であった。続く第3四半期はShellのみが欠損で他の4社は利益を計上している。Shellは第4四半期にわずかな利益に転じたものの今年の第1及び第2四半期は再び欠損を計上、昨年から今年にかけて同社の上流部門は不振を続けている。

 

 一方ExxonMobilは昨年第4四半期に6億ドルの欠損を出した後、今年の上半期は1-3月に23億ドル、4-6月に12億ドルと2期続けて二桁の利益を計上している。BPとChevronは昨年第3四半期以降は4期連続で利益を出している。5社の中で上流部門が最も安定しているのはTotalであり、5期連続で9~14億ドルの利益を計上している。

 

(4-2)下流部門(図http://menadabase.maeda1.jp/2-D-4-67.pdf 参照)

 下流部門は上流部門と逆にShellが最も安定した利益を計上している。Shellの2016年第2四半期の利益は17億ドルであった、第3四半期以降も16億ドル→16億ドル→26億ドル→22億ドルと15億ドル以上の利益をコンスタントに出している。

 

 Shellに限らず他の4社も上流部門は5期連続で利益を出しており、ExxonMobilの場合は8億ドル(16年第2 Qtr)→24億ドル(第3 Qtr)→12億ドル(第4 Qtr)→11億ドル(17年第1 Qtr)→14億ドル(第2 Qtr)とそれぞれ利益を計上している。

 

 各社の下流部門の決算が堅調な理由は昨年以降原油価格が50ドル前後で比較的安定的に推移したことに加え、各社が精製装置の稼働率向上につとめ、また世界景気が底堅さを維持し石油製品の販売が堅調に推移したためであろう。

 

(5)設備投資の推移 (図http://menadabase.maeda1.jp/2-D-4-64.pdf 参照)

 5社の四半期ベースの設備投資額は60億ドルを下回る低い水準が続いており、また前期までは期を追うごとに投資額が減少する傾向にあった。Shellは5社の中で設備投資が最も高く2016年第2四半期には58億ドルであったがその後2017年第1四半期には43億ドルにとどまっている。但し今期の投資額は57億ドルであり1年前の水準に戻っている。Chevronは今年第1四半期までShellとほぼ足並みを揃えていたが、今期の設備投資は前期の横ばいにとどまっている。

 

 ExxonMobilは常に5社の中位を前後しているが、投資額は昨年第2四半期の52億ドルをピークに連続して減少しており今期は39億ドルとなっている。

 

(続く)

 

本稿に関するコメント、ご意見をお聞かせください。

        前田 高行         〒183-0027東京都府中市本町2-31-13-601

                               Tel/Fax; 042-360-1284, 携帯; 090-9157-3642

                               E-mail;maedat@r6.dion.ne.jp

 

 

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