イレグイ号クロニクル Ⅱ

魚釣りの記録と読書の記録を綴ります。

加太沖釣行

2021年07月18日 | 2021釣り
場所:加太沖
条件:小潮 6:47干潮
潮流:4:13転流 7:39下り 2.2ノット最強 10:59転流
釣果:ホウボウ1匹 カズゴ1匹 ガシラ1匹(画像は3人分の釣果)


今日は隣に係留しているNさんの船に乗せてもらっての釣行だ。いつもこのブログにコメントを書いてくれるちからさんも一緒である。Nさんはタイラバのエキスパートなので今日は僕もタイラバ修行なのだ。

彼のいつもの出港時刻は遅いのだが、今回は僕のいつもの出港時刻に合わせてくれ、午前4時半に出港。彼は上り潮に勝負をかけたかったようなのだが、この時刻では下り潮になる。申し訳ないことをした。ちからさんにも愛犬の散歩をほっぽり出させてしまった。

梅雨宣言は昨日出たのだが、空気はかなりの湿気をはらんでいるらしく、朝焼けがきれいだ。



加太の海から四方を見ると遠くのほうで雨の柱が見えている。こんな光景は初めてみたのだが、雲というのは、雨を降らせ続けるとだんだん縮んでいくらしい。ほぼ無風状態の日だったので雲は形を変えず、ただ縮んでいった。



朝一に入った場所は非武装ポイントだった。幸先よく僕が仕掛けを入れた途端にガシラをヒット。今日は釣れそうだという予感がしたけれどもそのあとが続かない。大体、客人を乗せていくと船頭にはかなりのプレッシャーがかかる。Nさんも頻繁に場所を移動してくれる。
次のアタリはナカトの北側から少し地の島に入ったアカマツだった。仕掛けが海底に着いた直後に大きなアタリ。首を振らないので真鯛ではないようだが、よく引く。上がってきたのはホウボウだった。50センチ近くあっただろうか。ホウボウにしてはかなりの大物だ。

しかし、アタリもここまで。ほかのふたりも苦戦している。

今度は大きく場所を変えて沖に出てゆく。ナカトの北側は大きなすり鉢のような形をしているが、その北の端に来ているらしい。



今日は移動も操船も船頭にお任せなのでここがどこなのか、どっち向きに船が流れているのかさえもわからない。ある意味すこぶる楽ちんなのだ。船頭のプレッシャーも気にせず申し訳ない・・・。

ここもダメ。次はラピュタ前だ。



ここでちからさんが本領発揮。怒涛の3連発だ。すわ時合かと思いきや、残りのふたりは蚊帳の外だ。それほど変わらない仕掛けを使っているのに、こういう時がたまにある。ひとり以外は誰も釣らない・・・。しかし、Nさんもここで1匹ゲット。

そろそろ潮は転流時刻に近づいている。Nポイントの近くに移動。ここもダメだ。上り潮の始まりに期待して四国ポイントへ。ここで僕にアタリ。久々の真鯛の感触だ。まあ、真鯛といってもカスゴサイズだが・・・。連続して僕にまたアタリ。これは残念ながらハリスから切られてしまった。おそらくフグだろう。切れるというよりも食いちぎられていた。

ここでタイムアップ。とりあえずは3人とも獲物を得ることができたが、Nさんは不満足そうだ。僕にしてみると、いつもこれくらいしか釣らないから十分堪能できたのであるが・・・。

そして、今日はNさんから神経締めの方法を伝授してもらうのも目的のひとつであった。魚を神経締めしておくと鮮度が保たれるというのはよく聞くがいままで成功したことがない。首を落として脊髄の位置を確かめてならやったことはあるけれども、手探りで直径2ミリにも満たないあの穴を探り当てるというのは神業以上であると思っているので何度やってみてもうまくいかず、あげくの果てには差し込んだワイヤーが背中の途中から飛び出る始末なのだ。一応、YouTubeの動画なども何度も見て実践してみるのだがやっぱりダメなのだ。しかし、彼に言わせると、コツさえつかめば簡単にできるという。

一度手本を見せてもらうと確かに手品のように魚が神経を突かれて痙攣し始める。ひょっとして彼は木更津で裏の商売でもしているんじゃないかと思えるほどだ。
その方法を伝授してもらうと、まず、ワイヤーを通すための穴をピックで開けるのだが、その位置は、魚の側線の延長上であること(真鯛でいうと、目と目の間の少し盛り上がったところのほんの少し上のところだ。)、そしてピックを骨が当たるところまで差し込んで少しグリグリやると魚の目が回り始めるところがある。(骨の位置関係だとこんな感じだ。)



そこが脊髄の入り口になる。ピックを抜いてワイヤーを差し込んで何度か前後させて探ると魚が痙攣し始める。それがワイヤーの先っちょが脊髄に入った合図なのでそのまま押し込んでやると神経締めが完了する。とまあ、こんな感じだ。

僕も教えてもらったとおりにやってみると、見事に成功した。今までの苦労は一体何だったのだろうかと思うほどあっけなかったけれども、教えてもらわないとこの微妙な手の動きはわからないと思う。動画では絶対にわからない。天ぷらの揚げ方と同じだ。

その後2匹やらせてもらったが全部成功した。そのうちの1匹は15センチにも満たない普通はリリースサイズのチャリコだったのだが実験台となってもらったものだ。Nさんに言わせると、小アジやガシラでもやれるという。
そんな小さなものでもきちんと脊髄を突くことができる。僕も実は、前世では木更津で裏の商売をしていたのではないかと思えてくるほどだ。
実際、家に持って帰った魚は死後硬直が遅れている感じがした。これはきっと鮮度がよけいに保たれているということに違いない。今日は帰港してから2時間近くもしゃべり込んでいたのでいつもよりも魚をさばくまでには時間が経っていたはずだがこんな感じであった。
この技術がないものだから、「僕は港と家が近いから鮮度の良いまま家に持って帰ってすぐに魚をさばいてしまうから神経締めなんてしなくても大丈夫なのだよ。」とうそぶいてはいたのだが、実は、身が固くなってしまった魚を前にして、これって本当はあかんやつなんだろうなと思っていた。
もう少し練習したらどんな魚でもうまくやれるようになるかもしれない。次の獲物で試してみたいと思う。




コメント
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