場所:水軒沖
条件:中潮 3:46満潮
釣果:サゴシ1匹 エソ2匹
いよいよタチウオが釣れ始めたらしい。といっても渡船屋のルアーマンがたまに釣ってくる程度だが、いよいよ始まったなとうれしくなってくる。
防波堤から釣れるのなら船からなら確実に釣れるだろうと勢い込んでいってみた。台風のうねりが気になるが新々波止の北側なら怖くはないだろう。
午前3時50分に港に到着。今日はかなりの数の車が停まっており、これはきっと魚釣れているに違いないと嬉しくなってくる。
実はこの時点で、世間は今日から4連休であるというのを知らなかったのだ。
小船の出港準備はあっという間に終わる。午前4時には護岸を後にした。日の出の時刻は午前5時台と徐々に遅くなっているが、わずかに東の空は青く染まり始めている。
まだまだ海面は暗いので青岸の沖まではゆっくり進んでゆく。
早速仕掛けを下すがまったく反応はない。タチウオは夜行性なのだが、この仕掛けではあまり暗いうちには食ってこないのでまだまだこれからだと仕掛けを流してゆく。と言いながら、辺りはどんどん明るくなってゆく。
負け惜しみではないが、僕はヘッポコ釣り師であると同時に「朝焼け評論家」でもある。だから、魚が釣れなくても朝の空を見上げているだけでも満足なのである。
この季節の朝焼けはいつも見事だ。今日も真っ赤に東の空が染まっている。しばし手を止め写真を撮る。
それがよかったか、仕掛けを引き上げている最中に魚が掛かったようだ。急に重くなった。しかしながらどうも引きの感じがタチウオではない。上がってきたのはエソだ。まあまあの大きさなのでハンペンの材料にとキープ。
その後もアタリがあってもエソだけだ。こうなってくるとタチウオの見込みはない。今日はもうひとつ禁断の仕掛けも持ってきているので場所を移動。
これは残酷な話なのかもしれないが、神経締めの練習をしたくてツバスを釣ってみようと思っていたのだ。もちろん釣った魚はありがたく食べさせていただくつもりだ。
新々波止の赤灯台を迂回して防波堤の南側に出る。うねりが気になっていたが恐怖を感じるほどではない。仕掛けを下してゆっくり防波堤沿いを移動してゆく。
防波堤の真ん中あたりに来た時にアタリ。大きさはそれほどでもないと思ったが手元に引き寄せるほどに引きが強くなる。魚の姿が見える頃になってサゴシであるとわかった。しまった・・。今日はタモを積んでこなかった。もともとツバスしか釣れないだろうし、サゴシが釣れても50センチ止まりだから十分引き上げられるはずだと考えていたからだ。水面下の獲物はそれよりもひと回り以上大きい。
ええい、ままよ、そのまま引き上げてしまえと一気にデッキに放り投げた。70センチ足らずだろうが、その割には体高が高い。もう一息でサワラと言ってもいいのじゃないかと思うほどの大きさに見える。
早速この獲物で神経締めの練習。Nさんに教わった通りの手順でやってみる。最初のワイヤーの挿入ではうまくいかず先っちょが身の中に入ってしまったけれどももう一度神経の位置を確認しなおして挿入してみると今度はうまく入ったようだ。
しかし、さっきも書いたが相当残忍な行為だ。これ、人間で例えると、顎をグッと持ち上げられた状態でおでこから鉄筋を突きさされてそのあと八番線くらいの針金で脊髄をグリグリやられているようなものだろう。昔、「スターシップトゥルーパーズ」という映画で、敵である昆虫生物が人間を自由に操るためにそんなことをしていたシーンがあったけれども、あれは見ているだけでもおぞましかった。それを自分でやっているのだから僕も成仏はできまいと思うのだ。
その後、同じ場所を流すとまたアタリ。今度は先ほどよりも少し大きそうだ。これは絶対にタモが欲しいところだが、さっきもうまく放り込めたので今度もうまくいくだろうと高を括っていたが、魚体が半分ほど水面から出たとことで糸が切れてしまった。
もう少し慎重に、指を切ってもかまわないからハンドランディングを試しておけばよかったと悔やまれる。魚が惜しいのはもちろんだが、タコベイトのヘッドをロストしたのも痛い。このヘッド、小さい割には値段が高いのだ。失くしたヘッドも確か400円ほど出したのではないだろうか。
しかし、失くしたのは仕方がない。残りの2本のタコベイトで釣りを続けた。その後はアタリがあってもツバスばかりだ。どうもサゴシは海底深く沈んでしまったようだ。これで万事休す。港へ戻る準備をして終了。
港に戻り、係留作業をしていると、なんだか変な藻のようなものがロープに絡まっている。どこかからイネ科の植物が流れ着いたかと思っていたのだが、妙に細い。エンジンをチルトアップしてみるとPEラインがスクリューに絡まってしまっていた。色が蛍光グリーンだったもので植物と見間違えしまったのだ。これはやっかいだ。どこで引っ掛けたのだろう。シャフトに絡まったままだとシールを破損してしまう。取り除けるだけは取り除こうと腕を伸ばして作業をする。幸いにして帰港寸前に絡ませたらしく何重にも巻いているという感じではなかった。最後に残った部分は両方から交互に引っ張ると動くくらいだからほとんど取れている。しかし、全部は取り切れていない。片方から引っ張って抜けてしまわなかったということはシャフトには一部分だけ残ってしまっているに違いない。
少し心配だが、使っているうちに溶けてなくなるかほどけてしまってくれることを願うばかりだ。
ラインは長く続いていて、とりあえずは全部回収しないとまた誰かが引っかけてしまう。ず~っと手繰り寄せるとその先は僕の船の錨のロープにまで繋がっていた。そしてその先には大きめのキャスティング用のメタルジグが付いていた。
誰かがここで釣りをしていたのだろう。しかし、ここは船の所有者と渡船客しか入れないことになっている。ただ、ゲートがあるわけではないので、まあ、無法地帯であるともいえるのだが、まずはこんな場所でこんな大きなルアーを投げても魚が釣れるわけがなく、それを考えるとまったくのど素人が訳も分からずやってきてどんくさいことをして糸を切ったということになるのだろう。このラインの量だとおそらくは10メートル以上はある。この狭い場所でどうやったらこれだけの糸を残せるのかということがわからない。ルアーが引っかかっていた場所から護岸までどう見ても5メートルくらいしかない。普通なら船の所有者のことを考えて、人の船に乗り込むという行為は違法行為(不法侵入)になるとはいえ、こうしてスクリューに巻き付くというようなあとのことを考えたらそうしてでもルアーを回収するかラインを極力短く切るというのが最低のマナーというものだろう。
見る人が見るとわかるそうなのだが、このルアーに使われているスナップはエギング用のものらしく、普通はこういうルアーには使わないそうだ。それだけでもにわか仕込みの何も知らない輩のようである。
しかし、こいつはいつここで釣りをしていたのだろう。ラインは間違いなく帰港直前に引っかけている。ということは出港前にはまだラインは漂っていなかったということになる。それなら、渡船屋は営業しているし、たくさんの釣り客が乗船待ちをしている中、堂々と釣りをしていたということだろうか?そこは謎だ。幸運にも出港の時には糸を引っ掛けずに済んだということなのだろうか。確かに、巻き付かせたままずっとエンジンを回し続けていたらもっと状況はひどいことになっていたのは間違いがない。そこは幸運だったと思っておこう。
最近は密を避けられる遊びとして魚釣りは人気が出ているようだが、こんなアホには釣りをしてほしくはないものだ。「ここで釣りをしてはいけません」という看板を作ってくれたらいいなと思うが、こんなアホには、「ここでは魚は釣れません。」と書いてやったほうが親切なのかもしれない。
条件:中潮 3:46満潮
釣果:サゴシ1匹 エソ2匹
いよいよタチウオが釣れ始めたらしい。といっても渡船屋のルアーマンがたまに釣ってくる程度だが、いよいよ始まったなとうれしくなってくる。
防波堤から釣れるのなら船からなら確実に釣れるだろうと勢い込んでいってみた。台風のうねりが気になるが新々波止の北側なら怖くはないだろう。
午前3時50分に港に到着。今日はかなりの数の車が停まっており、これはきっと魚釣れているに違いないと嬉しくなってくる。
実はこの時点で、世間は今日から4連休であるというのを知らなかったのだ。
小船の出港準備はあっという間に終わる。午前4時には護岸を後にした。日の出の時刻は午前5時台と徐々に遅くなっているが、わずかに東の空は青く染まり始めている。
まだまだ海面は暗いので青岸の沖まではゆっくり進んでゆく。
早速仕掛けを下すがまったく反応はない。タチウオは夜行性なのだが、この仕掛けではあまり暗いうちには食ってこないのでまだまだこれからだと仕掛けを流してゆく。と言いながら、辺りはどんどん明るくなってゆく。
負け惜しみではないが、僕はヘッポコ釣り師であると同時に「朝焼け評論家」でもある。だから、魚が釣れなくても朝の空を見上げているだけでも満足なのである。
この季節の朝焼けはいつも見事だ。今日も真っ赤に東の空が染まっている。しばし手を止め写真を撮る。
それがよかったか、仕掛けを引き上げている最中に魚が掛かったようだ。急に重くなった。しかしながらどうも引きの感じがタチウオではない。上がってきたのはエソだ。まあまあの大きさなのでハンペンの材料にとキープ。
その後もアタリがあってもエソだけだ。こうなってくるとタチウオの見込みはない。今日はもうひとつ禁断の仕掛けも持ってきているので場所を移動。
これは残酷な話なのかもしれないが、神経締めの練習をしたくてツバスを釣ってみようと思っていたのだ。もちろん釣った魚はありがたく食べさせていただくつもりだ。
新々波止の赤灯台を迂回して防波堤の南側に出る。うねりが気になっていたが恐怖を感じるほどではない。仕掛けを下してゆっくり防波堤沿いを移動してゆく。
防波堤の真ん中あたりに来た時にアタリ。大きさはそれほどでもないと思ったが手元に引き寄せるほどに引きが強くなる。魚の姿が見える頃になってサゴシであるとわかった。しまった・・。今日はタモを積んでこなかった。もともとツバスしか釣れないだろうし、サゴシが釣れても50センチ止まりだから十分引き上げられるはずだと考えていたからだ。水面下の獲物はそれよりもひと回り以上大きい。
ええい、ままよ、そのまま引き上げてしまえと一気にデッキに放り投げた。70センチ足らずだろうが、その割には体高が高い。もう一息でサワラと言ってもいいのじゃないかと思うほどの大きさに見える。
早速この獲物で神経締めの練習。Nさんに教わった通りの手順でやってみる。最初のワイヤーの挿入ではうまくいかず先っちょが身の中に入ってしまったけれどももう一度神経の位置を確認しなおして挿入してみると今度はうまく入ったようだ。
しかし、さっきも書いたが相当残忍な行為だ。これ、人間で例えると、顎をグッと持ち上げられた状態でおでこから鉄筋を突きさされてそのあと八番線くらいの針金で脊髄をグリグリやられているようなものだろう。昔、「スターシップトゥルーパーズ」という映画で、敵である昆虫生物が人間を自由に操るためにそんなことをしていたシーンがあったけれども、あれは見ているだけでもおぞましかった。それを自分でやっているのだから僕も成仏はできまいと思うのだ。
その後、同じ場所を流すとまたアタリ。今度は先ほどよりも少し大きそうだ。これは絶対にタモが欲しいところだが、さっきもうまく放り込めたので今度もうまくいくだろうと高を括っていたが、魚体が半分ほど水面から出たとことで糸が切れてしまった。
もう少し慎重に、指を切ってもかまわないからハンドランディングを試しておけばよかったと悔やまれる。魚が惜しいのはもちろんだが、タコベイトのヘッドをロストしたのも痛い。このヘッド、小さい割には値段が高いのだ。失くしたヘッドも確か400円ほど出したのではないだろうか。
しかし、失くしたのは仕方がない。残りの2本のタコベイトで釣りを続けた。その後はアタリがあってもツバスばかりだ。どうもサゴシは海底深く沈んでしまったようだ。これで万事休す。港へ戻る準備をして終了。
港に戻り、係留作業をしていると、なんだか変な藻のようなものがロープに絡まっている。どこかからイネ科の植物が流れ着いたかと思っていたのだが、妙に細い。エンジンをチルトアップしてみるとPEラインがスクリューに絡まってしまっていた。色が蛍光グリーンだったもので植物と見間違えしまったのだ。これはやっかいだ。どこで引っ掛けたのだろう。シャフトに絡まったままだとシールを破損してしまう。取り除けるだけは取り除こうと腕を伸ばして作業をする。幸いにして帰港寸前に絡ませたらしく何重にも巻いているという感じではなかった。最後に残った部分は両方から交互に引っ張ると動くくらいだからほとんど取れている。しかし、全部は取り切れていない。片方から引っ張って抜けてしまわなかったということはシャフトには一部分だけ残ってしまっているに違いない。
少し心配だが、使っているうちに溶けてなくなるかほどけてしまってくれることを願うばかりだ。
ラインは長く続いていて、とりあえずは全部回収しないとまた誰かが引っかけてしまう。ず~っと手繰り寄せるとその先は僕の船の錨のロープにまで繋がっていた。そしてその先には大きめのキャスティング用のメタルジグが付いていた。
誰かがここで釣りをしていたのだろう。しかし、ここは船の所有者と渡船客しか入れないことになっている。ただ、ゲートがあるわけではないので、まあ、無法地帯であるともいえるのだが、まずはこんな場所でこんな大きなルアーを投げても魚が釣れるわけがなく、それを考えるとまったくのど素人が訳も分からずやってきてどんくさいことをして糸を切ったということになるのだろう。このラインの量だとおそらくは10メートル以上はある。この狭い場所でどうやったらこれだけの糸を残せるのかということがわからない。ルアーが引っかかっていた場所から護岸までどう見ても5メートルくらいしかない。普通なら船の所有者のことを考えて、人の船に乗り込むという行為は違法行為(不法侵入)になるとはいえ、こうしてスクリューに巻き付くというようなあとのことを考えたらそうしてでもルアーを回収するかラインを極力短く切るというのが最低のマナーというものだろう。
見る人が見るとわかるそうなのだが、このルアーに使われているスナップはエギング用のものらしく、普通はこういうルアーには使わないそうだ。それだけでもにわか仕込みの何も知らない輩のようである。
しかし、こいつはいつここで釣りをしていたのだろう。ラインは間違いなく帰港直前に引っかけている。ということは出港前にはまだラインは漂っていなかったということになる。それなら、渡船屋は営業しているし、たくさんの釣り客が乗船待ちをしている中、堂々と釣りをしていたということだろうか?そこは謎だ。幸運にも出港の時には糸を引っ掛けずに済んだということなのだろうか。確かに、巻き付かせたままずっとエンジンを回し続けていたらもっと状況はひどいことになっていたのは間違いがない。そこは幸運だったと思っておこう。
最近は密を避けられる遊びとして魚釣りは人気が出ているようだが、こんなアホには釣りをしてほしくはないものだ。「ここで釣りをしてはいけません」という看板を作ってくれたらいいなと思うが、こんなアホには、「ここでは魚は釣れません。」と書いてやったほうが親切なのかもしれない。