イレグイ号クロニクル Ⅱ

魚釣りの記録と読書の記録を綴ります。

水軒沖釣行

2023年04月16日 | 2023釣り
場所:水軒沖
条件:若潮 4:11満潮
釣果:ボウズ

昨日はえらい事件が起こった。



衆議院の補選の応援で雑賀崎にやってきた岸田総理の目の前で爆弾らしきものが爆発した。
その時間の30分ほど前に僕は港にいて、スロープを借りる日程の変更をお願いしようと雑賀崎に向かおうと考えていた。雨が降っていて車で移動していたので小回りが利かないし港内で路上駐車というのも迷惑だと思って行くのをやめたのだが、もし行っていて、そこでもうすぐ総理大臣が来るというのを知ったら僕は間違いなくあの場所に立っていたと思う。

怪我を負った警察官がいたそうだが、大きな参事にもならずに済んだので笑いながらブログを書いていられるのだが、あの犯人が手元に持っていた爆弾が破裂していたら一体どんなことになっていたのかと思うと恐ろしくはなる。
しかし、これほど高度に民主主義と治安が発達していると思えるこの国で選挙のたびに総理大臣が襲われるというのは世の中は変わりつつあるのだろうか・・。

そして今日、現場を見に行くついでに船を出してみた。
しかし、夜明け前に出港しようと思って準備をしていたが、意外と風が強い。先々週の教訓をもとに、友ヶ島の風の実況を見てみたら、8メートルと出ている。これでは水軒沖もダメだろうと少し時間を遅らせ、5時45分に出港。




それでも風は強く、一文字の切れ目を越えることができない。仕方がないので青岸の防波堤の陰でルアーを投げ始める。



今日のお題は、新型のルアーのテストだ。「オモック」という仕掛けがあって、これは沖縄の漁師が使う仕掛けらしいのだが、ただの鉛のオモリに鉤を付けただけというこんなもので魚が釣れるのかという代物なのだがこれが釣れるらしい。沖縄でなくても。
そしてもうひとつ、ブレイドジグというメタルジグでありながらただ巻いているだけで魚が釣れるという代物がある。これを合体させれば無茶苦茶安価でしかも絶対に魚が釣れるルアーが誕生するのではないかと作ってみた。



本当はメジロやヤナギが釣れているという本命ポイントで釣りたいと思うのだが、今日は風を避けられる場所しかない。何度か投げてみるがまったく信憑性のない道具はすぐに飽きてしまう。僕にはドーパミンが足らないのだ。
すぐに普通のメタルジグに変更。アタリはあったものの、小さなエソだ。これでは持って帰れない。



少し風が治まった感じがしたので一文字のテトラの前を目指したがやっぱり波と風は強すぎてここで退散とした。




雑賀崎に行き、現場の様子を見てきたが、昨日は雑賀崎のトンネルを抜けたところで規制線が張られて漁港に入ることさえできなかったらしいけれども、今日は船溜まりの手前まで入ることができた。



これはあとで聞いた話だが、そこから先は爆発現場になるので漁師も自分の船まで行くことができず、今日は休漁になってしまったらしい。

お腹の調子が悪く、バイクのガソリンを入れてトイレを借りて再び雑賀崎へ。
目的は昨日できなかったことをやることなのだが、とりあえずスロープを管理している人に電話をして、先に予約していた日程は希望している人に譲りますということを話し、もし時間があれば機械の使い方を教えてもらえないだろうかとお願いしたら二つ返事で港まで来てくれるという。
そして、ウインチの使い方と高圧洗浄機のスイッチの場所を教えてもらったのだが、今日、上架していた人たちも親切にいろいろ教えてくれた。
そして偶然にも、その中のおひとりは僕の船の隣に係留していた船を譲り受けて乗っている人であった。この方の甥御さんはこれも偶然にSNSを通じて知り合った人で、彼を通じてもこのスロープに関して教えてもらっていて、その情報源となってくれたのが今日初めてあったこの人であった。名前も何も知らせていなかったのだが、和歌浦のスロープが使えなくなったのでここを使わせてもらえればと思っていますと伝えると、ああ、私の甥御から連絡がきてた人だねと声をかけてくれた。そして、もうひとりのひとはどうして僕のことがイレグイ号だとわかったのかはまったくわからないけれども、ブログたまに読んでますと言ってくれた。和歌浦のスロープの一件もブログに書いていたので気付いてくれたのだろうか・・。こういう時はありがたいけれどもなんとも小っ恥ずかしい感じにもなるのである。

それでも、なんかだ、ここでも受け入れてくれるかもしれないという希望を持てたことはすごくうれしいことだったのである。
そして、昨日の事件のことをえらいことがおこりましたねと話したら、夕べは遅くまで騒がしかったことや、漁師も船を出せないとかいうことを教えてくれたのだ。

家に帰り、Nさんに、今日、管理人の方に会ってきましたということをLINEで報告をすると、Fさんの船の係留時の姿勢がおかしいので午後から港に向かいますと返信が来た。
これは僕も行かねばと午後の用事をキャンセルして港に向かった。
Fさんに画像を送ると特に変わったことはなさそうだ。ということは碇の位置が先週の大風のときに船に曳かれて変わったのかもしれない。応急処置として曳けた分のロープを絞って作業をとりあえず終えたのだが、そのNさんはまさに昨日、あの現場にいたというのだ。それもあの観衆のほぼ最前列であのパニックを経験したという。
NHKで流れた動画はNさんが撮ったものだったというのも驚きだ。



今なら笑って話ができるが、あの犯人が手に持っていたほうの爆弾が破裂していたらNさんも大けがをしていたのかもしれないと思うとやっぱり恐ろしい。

マスコミの取材はそうとうしぶとく、次から次へと別のメディアがやってきたそうだ。それに加えて警察も情報が欲しくて何度も時宅を訪ねてきたらしい。
しばらくしてやってきたNさんの友人のスマホには各マスコミから送られてきたメールが山ほど残っていた。これが1日のうちに行われたのである。



その他もろもろ捕り物劇では犯人確保に協力した漁師のほうが人相が悪かったので一緒に警官に取り押さえられ、「ワシやない!!」と助けを求めていたことや犯人が手に持っていたのは起爆装置ではなくただのライターだったのだとか、なかなかリアルな話ばかりだった。
映画を一本観そこなったがなんだか得をした午後のひと時であった。


コメント
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