友人志津子さんが、コツコツと、毎日faxビラまきをしています。
ビラまきの相手は、ここアメリカの、上院・下院議員たちです。
ビラの内容はというと、『沖縄レポート』。
もちろん、のんびりとした観光スポット紹介などではなく、今高江で繰り返されている、権力の横行と暴力に晒される市民たちの姿をレポートしたものです。
今週で7周目になるという志津子さん。
淡々と報告する彼女ですが、その作業の大変さと気持ちの強さは、半端ではありません。
そして先日、Democracy Now! が、この件について報道しました。
Japan: Veterans for Peace Join Protests Against U.S. Base on Okinawa
http://www.democracynow.org/2016/9/2/headlines/japan_veterans_for_peace_join_protests_against_us_base_on_okinawa
ここアメリカでも、じわじわと、市議会や市民団体による、新基地・ヘリパッド建設反対、沖縄との連帯の決議案や声明が出され始めました。
つながっていく。
アメリカが、世界が、沖縄とつながっていく。
それに対して、日本はどうですか?
つながっていますか?
市町村議会や都議会、あるいは国会へ、つながれ!と、充分にハッパをかけられているでしょうか?
報道など、もう無いに等しくなってしまいました。
特に、全国レベルの大手には、まともな報道は期待できません。
だからこその、志津子さんの行動なのだと思います。
第二第三第四第五の志津子さんが現れて、たくさんの家庭のファックスから、議員に向けて『沖縄レポート』が送られてきたら、
見ないふり、知らないふりをしている政治家も、いくらなんでも"ふり"をし続けることができなくなるかもしれません。
現場に行けないわたしたちですが、できることがあるのだと、教えてもらいました。
▪️辺野古反対決議を審議へ 米シアトル市議会、今月下旬にも
【琉球新報】2016.8.17
http://ryukyushimpo.jp/news/entry-337575.html
【サンフランシスコ=問山栄恵ワシントン特派員】
米北西部ワシントン州のシアトル市議会が、沖縄の、米軍普天間飛行場の移設に伴う名護市辺野古の新基地建設に反対し、
沖縄と連帯する決議案を、審議する準備を進めていることが15日、分かった。
決議されれば、2015年9月の、米カリフォルニア州のバークレー市議会、同年12月のマサチューセッツ州のケンブリッジ市議会での決議に続き、3例目となる。
ハワイ州の首都ホノルル市議会が、同じく、辺野古新基地建設に反対する決議案提出に向け取り組んでおり、
米国の地方議会でも、決議案を可決する動きが広がっている。
現在、バークレー市議会が可決した決議案を基に、シアトル市議会で、決議案の文案を調整。
今月下旬にも、決議の最終案が出てくる見込みで、その後、市議会に提案・審議される。
シアトル市は、ワシントン州西部の工業・港湾都市で、人口は、16年推定値で68万人。
▪️高江ヘリパッド中止求め決議 米国初、最大規模の退役軍人の会
【沖縄タイムス】2016.8.15
http://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/57506
【平安名純代・米国特約記者】
米市民団体「ベテランズ・フォー・ピース(VFP)」は13日、米カリフォルニア大学バークレー校で開いた第31回年次総会で、
東村高江周辺のヘリパッド建設工事の中止を求める、緊急非難決議案を可決した。
米国で、同計画をめぐる非難決議が、採択されるのは初めて。
名護市辺野古の新基地建設中止や、オスプレイの全機撤収などを盛り込んだ、決議案とあわせ、
全米で最大規模の退役軍人の会が、沖縄関連の2本の決議を採択したことで、米国内における、新たな沖縄支援の流れを形成しそうだ。
2本の決議案を提案したのは、琉球沖縄国際支部(ダグラス・ラミス会長)。
高江ヘリパッド建設計画を巡る、緊急非難決議では、新基地建設計画に反対する候補者が勝利した、参院選の翌日に、
約800人の機動隊員を動員され、抗議する住民らが排除されたことに、
「日本政府が、沖縄を、植民地と捉えている」などと厳しく批判。
工事強行を、「恥ずべき反民主的で差別的な行為」と非難し、米政府に、同計画の放棄を、日本側に伝達するよう要請した。
新基地建設の中止を求めた決議は、
第1海兵航空団の、沖縄県からの撤去や
辺野古における、新基地建設工事中止と、建設計画の撤回、
オスプレイの、沖縄県からの全機撤収などを盛り込んだ。
VFPの各支部に対し、それぞれの地元自治体で、同決議の採択を呼び掛けるよう求めている。
沖縄関連決議の採択に、VFPのバリー・ラデンドルフ会長は、
「米軍基地を巡る、強制的な工事着工は、日米両政府が現在も、沖縄の人々を、差別的な支配下に置いていることを示している」と認識を示し、
「こうした状況を恥じる、琉球沖縄国際支部のメンバーらが、強い怒りを感じるとともに、
当事者としての自らの責任を果たそうと提案し、採択された。
われわれも、できることに、全力で取り組んでいきたい」と、積極的に協力する意向を示した。
そして今、米市民団体「ベテランズ・フォー・ピース(VFP)」の人たちは、高江で体を張ってでも止めようとしている、ヘリパッド建設現場の抗議行動に参加しています。
その様子を含め、上院・下院議員たちに送った志津子さんの『沖縄レポート』を、以下に紹介させてもらいます。
第7週目の上院・下院議員へのfaxビラまき「沖縄レポート」は、これでやってます。
琉球新報さんが、『Democracy Now!』への情報提供用に、依頼後2時間で、急遽英語にしてくださった記事に、
『Democracy Now!』に載った写真を付け足しました。
下の写真は、沖縄高江の伊佐育子さんが、わざわざ送ってくださったもの。
ヤンバルの森には、虹が似合うけれど、オスプレイは全然似合わない!
誰の目にも明白。
今週は、月曜日が祭日で、火曜日朝から開始。
出遅れて、ピッチを上げています。
金曜まで毎日、80箇所が今週の目標!
"My fax lobbying to the U.S. Senators and representatives goes into the 7th week."
↓以下は、元アメリカ兵が見た高江の様子と、アメリカ兵たちの言葉を収録したビデオの文字起こしです。
ビデオをここに載せることができませんので、元記事でご覧ください。
Q+リポート 元アメリカ兵が見た高江
【琉球朝日放送】2016.9.7
http://www.qab.co.jp/news/2016090783334.html
アメリカ軍ヘリパッド建設計画をめぐり、高江では、「豊かな自然と、静かな生活を守りたい」と、連日多くの人々が、抗議行動を展開してます。
その場所を訪れた、アメリカ人がいました。
彼らは、沖縄で駐留し、戦争にも趣いた、元アメリカ兵でした。
彼らの目に、今の高江は、どのように映ったのでしょうか。
森の静けさを割く、叫び声。
人々が、体を張ってでも止めようとしているのは、ヘリパッド建設のために運び込まれる、大量の土砂や資材です。
この日、強制排除された人々の中に、アメリカ人たちの姿がありました。
ウィル・グリフィンさん(31)。
アフガニスタン、イラクに派兵された、元陸軍兵。
We are here to support you anyway that we can.
(沖縄のみなさんを、支援するために来ました)
国際平和団体、「ベテランズ・フォー・ピース(平和を求める元軍人の会)」。
メンバーはみな、ベトナム戦争やイラク戦争などの、第一線で戦った元アメリカ兵たちです。
メンバーのひとり、マイク・ヘインズさん(40)。
かつて、県内のアメリカ軍基地に駐留する、海兵隊員の一人でした。
ヘインズさん:
The Japanese policemen I definitely I can see their eyes little bit of myself.
When I was young, 19 years old corpo stationed in Camp Foster, just taking orders, and not questioning these orders.
(若い警察官たちを見ていたら、昔の自分を思い出します。
キャンプフォスター所属の、19歳の海兵隊員だった頃は、疑問もなく、命令に従っていました)
カリフォルニア州サンディエゴ。
アメリカ最大規模の海軍基地を抱えるこの街に、マイク・ヘインズさんは暮らしています。
ヘインズさん:
Over here, kind of a part of our life, a part of our culture, a part of our patriotism。
And we were taught that support our troops.
(アメリカ人にとって、軍隊は生活、文化、愛国心の一部です。
軍隊を支持するのは当然だ、と教えられて育つのですから)
至るところに、「ヒーロー」として掲げられた、戦場に行った若者たちの姿。
ショッピングセンターの一角など、人々が集まる場所に置かれた、アメリカ軍の採用所。
この国の暮らしの中に、当たりまえのように、軍隊の存在があります。
アメリカ西南部、ジョージア州で生まれ育ったヘインズさんは、18歳の時、「国を守りたい」という愛国心から、海兵隊に入隊しました。
ヘインズさん:
You take little baby steps, and you say, one shot one kill.
One shot one kill.
So this is constantly fed into our minds.
So yes, by the time of 13 weeks boot camp, either one month Marine combat training, or two months school of infantry training, we are ready to kill on command.
("ワンショット・ワンキル(一撃一殺)"と、声を上げながら訓練する度に、頭に刷り込まれていくんです。
13週間の新兵訓練を終える頃には、命令で、人を殺せる兵士に仕上がっていた)
そして、海兵隊の特別部隊として、2003年に派兵されたイラク侵攻では、テロリスト掃討作戦の第一線に送られました。
しかし…。
ヘインズさん:
And explosions were gone off and door was open, we run in and sweep the rooms, and most of the time, they were just families. it was just a family…
(イラクでは、家のドアを突き破り、銃口を向けながら、家宅捜索しました。
ほとんどの場合、住んでいたのは、普通の家族でした)
We were essentially terrorizing the people, even though we were supposed to be fighting terrorism.
("テロとの戦い"のために派兵されたのに、実際は、人々にとってのテロリストは、私たちだったんです)
カリフォルニア州、バークレー市。
毎年この時期に開かれる、ベテランズ・フォー・ピースの大会では、世界120を超える支部から、元兵士たちが集まり、
アメリカ軍の問題や、軍隊によらない平和な社会をつくる方法について、議論が続きます。
この日、沖縄の、辺野古新基地建設に関する講演に、ヘインズさんの姿がありました。
ヘインズさん:
辺野古新基地は、まだ造られていない。今ならまだ止められる。
ヘインズさんの思いの原点は、辺野古にありました。
去年12月、およそ20年ぶりに帰った沖縄で見た、辺野古の新基地建設を止めようと、体を張って座り込む人々の姿でした。
ヘインズさん:
I mean, it's obvious.
The people do not want these bases here, they want their land back.
They want to be in charge of themselves not being over shadowed by some the US empire power.
You know, let's stop this base being created in Henoko. Peace!
(沖縄の人たちは、米軍基地はいらない、と声を上げています。
自分の土地を取り戻したいんです。
米国という、巨大な国家権力に押し潰されるのではなく、自分のことを自分で決めたい。
ただそれだけです。
辺野古新基地を止めましょう!平和のために!)
さらに、大会では、注目を集める大きな動きがありました。
大矢記者:
ベテランズ・フォー・ピースの全国大会では、辺野古への新基地建設、そして高江へのヘリパッド建設に反対する、ふたつの議案が、今まさに審議されています。
ベテランズ・フォー・ピースの、沖縄県支部から提出されたこれらの議案は、全会一致で可決。
沖縄が抱える問題が、世界レベルで協力し、取り組むべき問題として、受け入れられた瞬間でした。
議案を提出した、琉球沖縄国際支部のダグラス・ラミスさん:
あんなに情熱的に通されるということは、ちょっとすごいと思いました。
ベトナム戦争帰還兵:
私の国が他国にしていることに、怒っています。やりたい放題ですよ。
大会に参加した女性:
Militarization is an issue of colonialism.I'm ready to fight for people, fight for Okinawa, because they deserve it, they need peace.
(基地を造るということは、植民地化されるということです。
沖縄のために、私も闘います。
だって、沖縄の人々には、平和に暮らす権利がありますから)
かつて、戦争に加担した者として、もう二度と間違いは繰り返さないと、立ちあがった元アメリカ兵たち。
沖縄にこれ以上、戦争のための基地は造らせないと、声を上げ続けています。
ヘインズさん:
I wanna get to the police mind and hearts for them to look at themselves in mirror and question what they are doing here.
These helipads, only reason to build these helipads is war.
(警察のみなさん、鏡で自分の姿を見てください。
「私はここで何をしているんだろう」と。
これは、戦争のために造られるヘリパッドなのだから)
ビラまきの相手は、ここアメリカの、上院・下院議員たちです。
ビラの内容はというと、『沖縄レポート』。
もちろん、のんびりとした観光スポット紹介などではなく、今高江で繰り返されている、権力の横行と暴力に晒される市民たちの姿をレポートしたものです。
今週で7周目になるという志津子さん。
淡々と報告する彼女ですが、その作業の大変さと気持ちの強さは、半端ではありません。
そして先日、Democracy Now! が、この件について報道しました。
Japan: Veterans for Peace Join Protests Against U.S. Base on Okinawa
http://www.democracynow.org/2016/9/2/headlines/japan_veterans_for_peace_join_protests_against_us_base_on_okinawa
ここアメリカでも、じわじわと、市議会や市民団体による、新基地・ヘリパッド建設反対、沖縄との連帯の決議案や声明が出され始めました。
つながっていく。
アメリカが、世界が、沖縄とつながっていく。
それに対して、日本はどうですか?
つながっていますか?
市町村議会や都議会、あるいは国会へ、つながれ!と、充分にハッパをかけられているでしょうか?
報道など、もう無いに等しくなってしまいました。
特に、全国レベルの大手には、まともな報道は期待できません。
だからこその、志津子さんの行動なのだと思います。
第二第三第四第五の志津子さんが現れて、たくさんの家庭のファックスから、議員に向けて『沖縄レポート』が送られてきたら、
見ないふり、知らないふりをしている政治家も、いくらなんでも"ふり"をし続けることができなくなるかもしれません。
現場に行けないわたしたちですが、できることがあるのだと、教えてもらいました。
▪️辺野古反対決議を審議へ 米シアトル市議会、今月下旬にも
【琉球新報】2016.8.17
http://ryukyushimpo.jp/news/entry-337575.html
【サンフランシスコ=問山栄恵ワシントン特派員】
米北西部ワシントン州のシアトル市議会が、沖縄の、米軍普天間飛行場の移設に伴う名護市辺野古の新基地建設に反対し、
沖縄と連帯する決議案を、審議する準備を進めていることが15日、分かった。
決議されれば、2015年9月の、米カリフォルニア州のバークレー市議会、同年12月のマサチューセッツ州のケンブリッジ市議会での決議に続き、3例目となる。
ハワイ州の首都ホノルル市議会が、同じく、辺野古新基地建設に反対する決議案提出に向け取り組んでおり、
米国の地方議会でも、決議案を可決する動きが広がっている。
現在、バークレー市議会が可決した決議案を基に、シアトル市議会で、決議案の文案を調整。
今月下旬にも、決議の最終案が出てくる見込みで、その後、市議会に提案・審議される。
シアトル市は、ワシントン州西部の工業・港湾都市で、人口は、16年推定値で68万人。
▪️高江ヘリパッド中止求め決議 米国初、最大規模の退役軍人の会
【沖縄タイムス】2016.8.15
http://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/57506
【平安名純代・米国特約記者】
米市民団体「ベテランズ・フォー・ピース(VFP)」は13日、米カリフォルニア大学バークレー校で開いた第31回年次総会で、
東村高江周辺のヘリパッド建設工事の中止を求める、緊急非難決議案を可決した。
米国で、同計画をめぐる非難決議が、採択されるのは初めて。
名護市辺野古の新基地建設中止や、オスプレイの全機撤収などを盛り込んだ、決議案とあわせ、
全米で最大規模の退役軍人の会が、沖縄関連の2本の決議を採択したことで、米国内における、新たな沖縄支援の流れを形成しそうだ。
2本の決議案を提案したのは、琉球沖縄国際支部(ダグラス・ラミス会長)。
高江ヘリパッド建設計画を巡る、緊急非難決議では、新基地建設計画に反対する候補者が勝利した、参院選の翌日に、
約800人の機動隊員を動員され、抗議する住民らが排除されたことに、
「日本政府が、沖縄を、植民地と捉えている」などと厳しく批判。
工事強行を、「恥ずべき反民主的で差別的な行為」と非難し、米政府に、同計画の放棄を、日本側に伝達するよう要請した。
新基地建設の中止を求めた決議は、
第1海兵航空団の、沖縄県からの撤去や
辺野古における、新基地建設工事中止と、建設計画の撤回、
オスプレイの、沖縄県からの全機撤収などを盛り込んだ。
VFPの各支部に対し、それぞれの地元自治体で、同決議の採択を呼び掛けるよう求めている。
沖縄関連決議の採択に、VFPのバリー・ラデンドルフ会長は、
「米軍基地を巡る、強制的な工事着工は、日米両政府が現在も、沖縄の人々を、差別的な支配下に置いていることを示している」と認識を示し、
「こうした状況を恥じる、琉球沖縄国際支部のメンバーらが、強い怒りを感じるとともに、
当事者としての自らの責任を果たそうと提案し、採択された。
われわれも、できることに、全力で取り組んでいきたい」と、積極的に協力する意向を示した。
そして今、米市民団体「ベテランズ・フォー・ピース(VFP)」の人たちは、高江で体を張ってでも止めようとしている、ヘリパッド建設現場の抗議行動に参加しています。
その様子を含め、上院・下院議員たちに送った志津子さんの『沖縄レポート』を、以下に紹介させてもらいます。
第7週目の上院・下院議員へのfaxビラまき「沖縄レポート」は、これでやってます。
琉球新報さんが、『Democracy Now!』への情報提供用に、依頼後2時間で、急遽英語にしてくださった記事に、
『Democracy Now!』に載った写真を付け足しました。
下の写真は、沖縄高江の伊佐育子さんが、わざわざ送ってくださったもの。
ヤンバルの森には、虹が似合うけれど、オスプレイは全然似合わない!
誰の目にも明白。
今週は、月曜日が祭日で、火曜日朝から開始。
出遅れて、ピッチを上げています。
金曜まで毎日、80箇所が今週の目標!
"My fax lobbying to the U.S. Senators and representatives goes into the 7th week."
↓以下は、元アメリカ兵が見た高江の様子と、アメリカ兵たちの言葉を収録したビデオの文字起こしです。
ビデオをここに載せることができませんので、元記事でご覧ください。
Q+リポート 元アメリカ兵が見た高江
【琉球朝日放送】2016.9.7
http://www.qab.co.jp/news/2016090783334.html
アメリカ軍ヘリパッド建設計画をめぐり、高江では、「豊かな自然と、静かな生活を守りたい」と、連日多くの人々が、抗議行動を展開してます。
その場所を訪れた、アメリカ人がいました。
彼らは、沖縄で駐留し、戦争にも趣いた、元アメリカ兵でした。
彼らの目に、今の高江は、どのように映ったのでしょうか。
森の静けさを割く、叫び声。
人々が、体を張ってでも止めようとしているのは、ヘリパッド建設のために運び込まれる、大量の土砂や資材です。
この日、強制排除された人々の中に、アメリカ人たちの姿がありました。
ウィル・グリフィンさん(31)。
アフガニスタン、イラクに派兵された、元陸軍兵。
We are here to support you anyway that we can.
(沖縄のみなさんを、支援するために来ました)
国際平和団体、「ベテランズ・フォー・ピース(平和を求める元軍人の会)」。
メンバーはみな、ベトナム戦争やイラク戦争などの、第一線で戦った元アメリカ兵たちです。
メンバーのひとり、マイク・ヘインズさん(40)。
かつて、県内のアメリカ軍基地に駐留する、海兵隊員の一人でした。
ヘインズさん:
The Japanese policemen I definitely I can see their eyes little bit of myself.
When I was young, 19 years old corpo stationed in Camp Foster, just taking orders, and not questioning these orders.
(若い警察官たちを見ていたら、昔の自分を思い出します。
キャンプフォスター所属の、19歳の海兵隊員だった頃は、疑問もなく、命令に従っていました)
カリフォルニア州サンディエゴ。
アメリカ最大規模の海軍基地を抱えるこの街に、マイク・ヘインズさんは暮らしています。
ヘインズさん:
Over here, kind of a part of our life, a part of our culture, a part of our patriotism。
And we were taught that support our troops.
(アメリカ人にとって、軍隊は生活、文化、愛国心の一部です。
軍隊を支持するのは当然だ、と教えられて育つのですから)
至るところに、「ヒーロー」として掲げられた、戦場に行った若者たちの姿。
ショッピングセンターの一角など、人々が集まる場所に置かれた、アメリカ軍の採用所。
この国の暮らしの中に、当たりまえのように、軍隊の存在があります。
アメリカ西南部、ジョージア州で生まれ育ったヘインズさんは、18歳の時、「国を守りたい」という愛国心から、海兵隊に入隊しました。
ヘインズさん:
You take little baby steps, and you say, one shot one kill.
One shot one kill.
So this is constantly fed into our minds.
So yes, by the time of 13 weeks boot camp, either one month Marine combat training, or two months school of infantry training, we are ready to kill on command.
("ワンショット・ワンキル(一撃一殺)"と、声を上げながら訓練する度に、頭に刷り込まれていくんです。
13週間の新兵訓練を終える頃には、命令で、人を殺せる兵士に仕上がっていた)
そして、海兵隊の特別部隊として、2003年に派兵されたイラク侵攻では、テロリスト掃討作戦の第一線に送られました。
しかし…。
ヘインズさん:
And explosions were gone off and door was open, we run in and sweep the rooms, and most of the time, they were just families. it was just a family…
(イラクでは、家のドアを突き破り、銃口を向けながら、家宅捜索しました。
ほとんどの場合、住んでいたのは、普通の家族でした)
We were essentially terrorizing the people, even though we were supposed to be fighting terrorism.
("テロとの戦い"のために派兵されたのに、実際は、人々にとってのテロリストは、私たちだったんです)
カリフォルニア州、バークレー市。
毎年この時期に開かれる、ベテランズ・フォー・ピースの大会では、世界120を超える支部から、元兵士たちが集まり、
アメリカ軍の問題や、軍隊によらない平和な社会をつくる方法について、議論が続きます。
この日、沖縄の、辺野古新基地建設に関する講演に、ヘインズさんの姿がありました。
ヘインズさん:
辺野古新基地は、まだ造られていない。今ならまだ止められる。
ヘインズさんの思いの原点は、辺野古にありました。
去年12月、およそ20年ぶりに帰った沖縄で見た、辺野古の新基地建設を止めようと、体を張って座り込む人々の姿でした。
ヘインズさん:
I mean, it's obvious.
The people do not want these bases here, they want their land back.
They want to be in charge of themselves not being over shadowed by some the US empire power.
You know, let's stop this base being created in Henoko. Peace!
(沖縄の人たちは、米軍基地はいらない、と声を上げています。
自分の土地を取り戻したいんです。
米国という、巨大な国家権力に押し潰されるのではなく、自分のことを自分で決めたい。
ただそれだけです。
辺野古新基地を止めましょう!平和のために!)
さらに、大会では、注目を集める大きな動きがありました。
大矢記者:
ベテランズ・フォー・ピースの全国大会では、辺野古への新基地建設、そして高江へのヘリパッド建設に反対する、ふたつの議案が、今まさに審議されています。
ベテランズ・フォー・ピースの、沖縄県支部から提出されたこれらの議案は、全会一致で可決。
沖縄が抱える問題が、世界レベルで協力し、取り組むべき問題として、受け入れられた瞬間でした。
議案を提出した、琉球沖縄国際支部のダグラス・ラミスさん:
あんなに情熱的に通されるということは、ちょっとすごいと思いました。
ベトナム戦争帰還兵:
私の国が他国にしていることに、怒っています。やりたい放題ですよ。
大会に参加した女性:
Militarization is an issue of colonialism.I'm ready to fight for people, fight for Okinawa, because they deserve it, they need peace.
(基地を造るということは、植民地化されるということです。
沖縄のために、私も闘います。
だって、沖縄の人々には、平和に暮らす権利がありますから)
かつて、戦争に加担した者として、もう二度と間違いは繰り返さないと、立ちあがった元アメリカ兵たち。
沖縄にこれ以上、戦争のための基地は造らせないと、声を上げ続けています。
ヘインズさん:
I wanna get to the police mind and hearts for them to look at themselves in mirror and question what they are doing here.
These helipads, only reason to build these helipads is war.
(警察のみなさん、鏡で自分の姿を見てください。
「私はここで何をしているんだろう」と。
これは、戦争のために造られるヘリパッドなのだから)