ウィンザー通信

アメリカ東海岸の小さな町で、米国人鍼灸師の夫&空ちゃん海ちゃんと暮らすピアノ弾き&教師の、日々の思いをつづります。

コンプレックス?

2022年02月22日 | ひとりごと
友人が自分の料理に使うはずだったグルテンフリーの食パンの薄切りを、もういらなくなったからと3斤もくれた。
朝食に食パンを食べなくなったからどうしたものかと思案したが、子どもの頃によく食べたフレンチトーストが作れるじゃないかと思いついて一気に幸せ度マックスに。
こちらでは仕上げにメイプルシロップをぶっかけるのだけど、わたしは苦手なので、先日炊いた粒あんを乗っけてみた。
横のマグカップには60℃以下に冷ましたお湯に味噌を溶いて、そこにおネギを少々加えただけの、まさしく名前そのままのお味噌汁。

テーブルの向こうでは、夫がトーストを食べている。
シナモンが苦手なので、この強烈なシナモン臭にむせそうになる。

ここ最近、なぜかコンプレックスについてよく考える。
と、ここまで書いてふと、コンプレックスの意味がよく理解できているのかどうかが不安になってきた。
そこでウィキペディアを覗いてみると…やっぱり思いっきり勘違いしていたじゃないか…。

引用:
この語を最初に持ち込んだのはヨーゼフ・ブロイアーとされる。
しかし、この語を有名にしたのはユングである。
ユングの定義によれば、コンプレックスとは、何らかの感情によって統合されている心的内容の集まりである。
ある事柄と、本来無関係な感情とが結合された状態であり、これを「心的複合体」とも訳す。

日本では、早くから西洋医学の導入と共に、フロイトの精神分析もまた心理学・精神医学上の学説として入って来ていた。
フロイトの精神分析においては、「エディプス複合(エディプス・コンプレックス)」が中心的な位置を占めていた。
しかし、意識・無意識の動力学理論でもあった精神分析は、当時の日本人には親しみがなく、その理論が一般的に流通することはなかった
戦後、アメリカ合衆国よりアルフレッド・アドラーの「人格心理学」が日本に流入した。
アドラーの理論は当時「劣等複合(inferiority complex)」を理論の中心に置いていた。
この劣等複合の克服を通じて人格の発達が成立するとしたこの理論は、日本人には親しみがあったようで、戦後の日本ではフロイトの理論よりもアドラーの理論が流通し、また、その理論の中心概念である「劣等複合」が一般になった。
「劣等複合」とは「劣等コンプレックス」のことであるが、日本においてはこのアドラーの理論が一般的に受容された上に、コンプレックスのうちの劣等コンプレックスが特に流布したため、コンプレックスの名で「劣等複合」を指すような日常の用語法が生まれた。
日本では今なお、「コンプレックス」と言えば、暗黙に「劣等コンプレックス」のことを指す傾向がある。
さらに、精神分析の用語から離れて、「コンプレックス」を「劣等感」(inferiority complex)の同義語とするような誤用も生まれ、今に至っている。

というわけで、わたしもその誤用をしまくっていた一人である。
だから劣等感のことを話すなら、inferiority complexって言わないと通じないんだな。
今までずっとただcomplexとしか言わなかったから、聞いた人は???だったんだろうな。

さて、わたしが劣等感というか、嫌いな体の部位はたっくさんある。
その中のほとんどは、生まれつきでどうしようもないことなんだけど、自分の生活態度が良くないことが原因になっているものもある。
まず、生まれつきでどうしようもない部位を上から言うと、
・でかい頭
・ヨガブロックみたいな形の頭蓋骨
・離れた目
・外から見たら大したことがないのに削ったら必ずとんでもない虫歯になってる歯
・着物を着た途端にこけし人形化する太短い首
・普通にしてると不貞腐れ顔になる唇
・子どもの頃から「それは太ももか?」と問われるぐらい異様に太い二の腕
・これまた子どもの頃から張りのない乳房とメラニン色素が鬼のように集合してる乳首
・扁平で締まりのない尻
・頑固に内側に向いてしまう膝
・異様に短い足
・扁平足
・身体中に繁殖している老人性のイボやシミ…ふぅ…。

自分で作っちゃった嫌いな部位は、
・岸部一徳も顔負けの目の下のたるみ
・大病後に二重になったのに、一日中何かを読んでる毎日を半世紀以上も続けたからか再び腫れぼったい一重になった瞼
・コロナ禍後、ハンパじゃない運動不足と食べ過ぎで、人生最高の記録更新をし続けている体重

うちはわたし以外は全員男性で、みんなどちらかというと痩せ型で(夫はほぼガイコツ型)、体重管理のための運動をコツコツと毎日続けられる連中なので居心地が悪いったらない。
もうあと1ヶ月半ほどで、世界保健機関(WHO)が高齢者として定義する65歳になるわけだけど、今になって思えば、わたしが子どもだった頃におばあちゃんと呼んでいた人たちも、もしかしたら嫌いなところをいっぱい抱えていて、鏡を見てはため息ついてたりしたのかもしれない。

でもこれからは考え方を変えようと思う。
もう嫌いって思わないようにしようと思う。
他人に見せること、他人に見られること、そんなことにばかり気が向いて、自分のことを好きになってあげられなかった。
6頭身でもこけし体型でも振りそで腕でも垂れ乳でも老人性シミやイボだらけでも短足でも目の下が弛んでても、そんなことは誰も気にしていない。多分。
なのに一番身近な自分が、1日も欠かさずいやだいやだと思ってるんだからどうしようもない。
65歳にもなって、これから先何年生きるのかもわからないんだもん、もっと愛してあげなくちゃね、簡単なことじゃないけどさ。
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天国と地獄

2022年02月22日 | ひとりごと
極寒の時期だけわたしの寝室に避難しているキンカンが、今年は鈴なりに実をつけている。

粒もなかなか大きくて、順調に色づいてきた。

だがしかしっ!
いつからか、小さな虫が部屋の中を飛び回るようになった。
なんだろな、と思いながらも放置していたら、いつの間にかめちゃくちゃ増えていた。
上の写真の黄色い壁や葉っぱの所々に、ぽつぽつとたかっているのがそれ。
このままだと際限なく増えてしまって、口を空けて寝てたりしたらやばいことになるんじゃないかと急に心配になって、慌ててインターネットで調べてみた。
多分小蝿だろうと判断して、できるだけ穏便に(どういう意味なんだろう😅)彼らが部屋からいなくなってくれる方法を選んだ。

まず、小蝿が大量に発生した理由。
昨年、鉢のサイズを一回り大きくした際に、せっかくだからと培養土を加え、そこに柑橘系植物専用の有機肥料も足して土の入れ替えをしたこと。
今までにないほどにたくさんの実が生ったので、きっと喉が渇いているだろうと思って水やりの回数を増やしたこと。
極寒の部屋はセントラルヒーティングが常に稼働していて、さらにこの家の中では一番日当たりが良い部屋だから、昼間はずっと温かかったこと。
この有機肥料と過度の水と室温の高さが、小蝿にとっては天国のようなものなのだった。

それを一気に地獄のようなものにしてしまうことに罪悪感が無いとは言えないけれど、ここは心を鬼にして、土壌水分を測る長い棒と無機質の赤玉土を購入した。
赤玉土は米国内では扱っていないそうで、なのでカリフォルニアから茨城の赤玉土を送ってもらった。


水分計はとても単純な構造で、土から出ている部分のフェルトのような物が青色から白色に変わるまでは水やりをしない。


最後の仕上げに土の表面を掻いていると、クワガタのミニチュアのような虫が這っているのを見つけた。
え?っと思ってつまみ上げてみると、いきなり死んだふりをする。

そっと裏返してみても、フィギアスケートの選手がジャンプする時みたいに、手も足も全部胸(?)に引き込んでいて全く動く気配が無い。

待つこと5分、やっぱり生きてた。

これまたインターネットで調べてみると、なんとカミキリムシの仲間らしい。
うーん…大事なキンカンの幹をガシガシされては困るし、かといってこんな寒いのに外に出すのも可哀想だし、散々迷ったけど、前庭の枯れ葉が積み重なっている所の奥深くに潜らせた。

小蝿の餌になる培養土を覆い隠すための無機質の赤玉土を、5センチぐらいの厚さに被せ、水やりも控えてしばらく様子を見ることにする。

ごめんね。
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