ウィンザー通信

アメリカ東海岸の小さな町で、米国人鍼灸師の夫&空ちゃん海ちゃんと暮らすピアノ弾き&教師の、日々の思いをつづります。

【台湾地震】発生後3時間で避難所…スピード開設ができたワケ

2024年04月05日 | 世界とわたし
今朝、遅い朝ごはんを食べている最中に、家がゆらゆらと揺れ始めました。
え、なに、まさか揺れてる?とビビりまくりながら、テーブルの下にもぐろうかどうか思案すること30秒あまり、いやらしいほどに長く揺れた地震でした。
震源地はニュージャージー州ホワイトハウスステーション付近で、マグネチュードは4.7だったことを知り、愕然としています。
ホワイトハウスステーションってどこ?と思って調べてみました。
熱気球を上げるお祭りやアンティークショップで有名な、風光明媚な街です。

東海岸に引っ越してきた理由の一つが、ここは滅多に揺れないところだから、だったのに…😭
万が一、ここで規模の大きな地震が発生したら、慣れないことに右往左往して、とんでもない騒動になるだろうなあ、と思います。

でも、日本ほどの地震大国であっても、過去に何万回もの経験を積んでいても、いまだに避難所では雑魚寝が続き、被災地の自治体やボランティア、そして自衛隊のみなさんに援助活動を丸投げし、改善策も新しいシステム作りも為されないということを、もっと問題視するべきじゃないかと思います。

【台湾地震】発生後3時間で避難所…スピード開設ができたワケ 

花蓮の避難所にやってきました。
震源から最も近い街ということで、こちらの避難所なんですけれども、普段は小学校として使われているもの、その体育館が現在、避難所になっています。
避難所を運営する市役所の方にお話を伺ったところ、現在は80人近くがこちらに身を寄せている、ということです。

後ろのスペースには、避難されている方が食事をするスペースとして、テントがいくつも設置されています。

運営する市役所の方にお話を伺ったところ、避難所の中に食事の匂いがこもらないように、あえて外に設置をした、というふうに聞きました。

それでは、特別な許可いただいておりますので、これから避難の中で取材をさせていただきます。

たくさんの方が避難をされているということで、いくつかのブースがあるんですが、まずこちらのブースでは、地震が起きた時に、携帯電話などを持って出ることができなかった方のために、電話を使えるようになっています

また、Wi-Fi、インターネットも、全て無料で使用できるということなんです。


中をお邪魔してみますと、たくさんのテントが並べられています。

その手前には、被災されたみなさんが、自由に取ることができる食事が並んでいます。
お菓子や食べ物、こちらにはピザといった温かい食事も用意されていました。

奥に目を転じてみますと、タオルやティッシュ、さらには石鹸や歯磨きなど、日用品もたくさんこちらに届いています

こういった物は、被災された方が自由に利用することができるそうです。

そして私の後ろに並んでいるのがテントですけれども、プライベートな空間が守られた作りになっています。
こちらのテント1つにつき最大で6人寝泊まりすることができるそうで、現在こちらにはベッドが2台用意されています。


こういったテントが、現時点で、46個設置されているということなんです。
実はこの花蓮なんですけれども、6年前にも大きな地震がありました。
その時には、この避難所ができるのが、地震発生からおよそ1日かかったということなんですが、今回は、地震発生後3時間で避難所ができて、受け入れが可能になったということなんです。

台湾の今の避難所の環境が、とても整っているように感じてびっくりしました。
能登の避難所では、1ヵ月たってもまだ雑魚寝が続いているような状況のところもありまして、なぜこの台湾ではスピード感を持って、避難所の環境を整えることができるんでしょうか。

そのあたりを運営する市役所のスタッフに伺ったんですけれども、実は市役所だけではなくて、支援する民間団体が本当にたくさんあるということなんですね。

台湾では、6年前に、17人が亡くなった大きな地震があったんですけれども、その時には、避難された住人のプライベートを守るというような空間が全くなかったそうです。
また、食事も寝泊まりするスペースでされていて、匂いがこもってしまったということで、今回その経験を生かして、ボランティアの団体支援団体との連絡線を事前に作っていて、災害が起きたときに、まずその民間団体に連絡をする、そして連絡をしたら、町中にその民間団体が持っている倉庫があるそうで、その倉庫からこちらの避難所に、物資が送られるようにシステムを既に作っていた、
ということなんですね。



とてもスピーディーなんですね。
避難されているみなさんは、避難所の生活について、どんなことを話していらっしゃるんでしょうか。

こちらには、80人近くの方が現在避難されていますけれども、今回、17歳の男性にお話を伺ったんです。

「今、避難所で足りていないものはありますか」と聞いたところ、「特にありません」とおっしゃっていたんですね。
「いろいろな人が支援をしてくれていると感じている」とお話になっていました。

この17歳の男性、6年前の大きな地震の時にも、この、まさにこの避難所を使っていたということなんですけれども、その時には「プライバシーが守られる空間がなかった、食事の匂いが充満していた、それが改善されている」というふうに語っていました。

避難所を応援するスタッフの方にお話を伺ったら、「現在この状況に満足していることではなくて、さらにもっと広いスペースが必要なんじゃないか」ということも語っていました。
というのも、「災害が起きたときには、被災されたみなさんの健康、さらにメンタルケアが大切だ」と言ってるんですね。
今こちらにも、マッサージをするようなスペースがあったり、この体のケア、そしてメンタルのケアというのが非常に意識されている避難所だな、ということを強く感じました。

こういった避難所の開設、さらには物資の提供がすばやくできるように心がけているということで、これまでの経験を活かして、そしてそこにとどまることなく、何か災害が起きたときに迅速に被災者の皆さんに寄り添えるようなシステム作りができている、と強く感じました。


おまけ

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