わ! かった陶芸 (明窓窯)

 作陶や技術的方法、疑問、質問など陶芸全般 
 特に電動轆轤技法、各種装飾方法、釉薬などについてお話します。

電動ろくろで作品を薄く挽く方法(その4)

2008-03-30 16:32:05 | 電動ロクロの技法
2) 挽き上げる途中に作品が ふらつく場合

原因(G) :挽き上げる際に、外側の手(左手)が作品に合わせて動く。

       (粘土の動きに手が負けている)

対策    :左手は基準になる手ですので、しっかりと位置を保持する。

       常に、左手の肘は、左足の付け根または太ももに固定する。

      粘土を挽き上げる際にも、肘は固定し、肘を中心にして円弧を描くよ

      うにして使う。

      左手の指先を下にして、手首を上にした使い方をすると、粘土を挽き

       上げるに従って、肘が上に移動してしまうので位置の保持が難しくなり振れの原因

       となる。

       尚 右手(内側の手)の肘は固定せず自由にしておく。

原因(H) : 轆轤の回転スピードコントロールが上手くない。

対策    : 回転スピードは、作品の直径に応じて臨機応変に換える。

       基本は径の小さいときは、速めに、大きいときは、遅めにする。

       (即ち 粘土が指に触るスピードを、一定に保つ事です)

       尚 作品の最上部はスピードをやや遅くすると振れは抑えられる。

原因(I) : 粘土から手を離す際に、急すぎる。

対策    :ゆっくりとし 急がない。(一呼吸する程度)

       粘土から手を離す方法として、指を上に逃がす方法と、内外に逃

       がす方法が在ります。


3) 振れの防止、振れを止める方法

(A):要所要所で、作品の外側を、両方の手のひらで抱え込み。振れを防ぐ。

   要所1):粘土を挽き上げる直前

   要所2):挽き上げている途中(一回挽たびに振れ止めをする)

   要所3):形を作っている途中

      (この場合は手のひらではなく、両手の指を使う)

 (B) :上部(口縁部)を弓や針で切る際にも,触れ易いので口縁部の付近を

       出来るだけ、押さえて(固定して)から、切ればよい。

 (C):振れを止めるには

      作品の直径をやや大きくし振れを止めてから、径を正規の径に戻す。

      即ち内側の手(指)で径を大きくした後、外側の手(左)をやや強くし

      て径を小さくする。

(逆に径を小さして振れを止めようとすると、余計に振が大きくなり易い)
コメント
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